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[58]  曼荼羅について
□投稿者/ 空殻
□投稿日/ 2003/11/21(Fri) 16:47:36
□URL/ http://members13.tsukaeru.net/qookaku/
□IP/ 4.60.154.195

    まず、曼荼羅の定義を岩波『仏教辞典』から引くと、次のようにあります。

    曼荼羅
    サンスクリット語Mandalaの音写で、語基のMandaは真髄・本質を意味し、接尾語のLaは得るの意味から、曼荼羅は「本質を得る」すなわち仏の無上正等覚という最高の悟りの本質を得ることであると語源解釈されている。それは円輪のように過不足なく充実した境地であるため、「輪円具足」とも訳される。言語学的にはMandalaの語源は十分に解明されていないが、サンスクリット文献一般では「円い」「輪のような形」を意味するのが普通である。真言密教では、曼荼羅はまた悟りを得た場所、さらには道場を意味し、道場には壇を設けて如来や菩薩が集るところから、壇や集合の意味を生じ、ひいては集合像を描いたものを曼荼羅と称するようになった。

    曼荼羅の成立と展開

    大乗仏教が発達するにつれて、悟りの境地を自らの心の内に銘記した。純粋に抽象的な観念を「自性曼荼羅」と称した。仏を観る観想が発達するにつれて、仏の世界を具象的に心に映ずる「観想曼荼羅」が出現する。しかし一般には、仏を観ることが難しいため、観想によって得た映像を具体的に描いた、今日嘱目するような形像が作られた。梁代(五〇二〜五五七)の訳経である牟梨曼陀羅呪経に、壇の中心に本尊をおさめ、これをめぐる眷族像の描き方(画像法)が初出する。近年インドのカシミールにこの経の原本のサンスクリット写本(五〜六世紀)が発見され、インドでもこの頃に曼荼羅の原型が出現したとみなされる。南北朝(四二〇〜五八九)から隋(五八一〜六一九)代には、請雨法(しょううほう)、十一面観音など画像法も詳細になり、七世紀の初唐には金剛界的な観法、中期には阿地瞿多(あじくた)訳の陀羅尼集経(だらにじっきょう)に集会壇(しゅうえだん)が記され、八世紀、菩提流志訳の不空羂索経(ふくうけんじゃくきょう)や一字仏頂輪王経(いちじぶっちょうりんのうぎょう)になると、すでに胎蔵曼荼羅の祖型が見出される。インドにおいては七世紀中頃に大日経、七世紀から八世紀初めにかけて金剛頂経が成立し、それらによる胎蔵曼荼羅や金剛界曼荼羅には、中尊に初めて大日如来が出現したため、密教ではこれ以前を「雑密(ぞうみつ)」、以後を「純密」と称して区別する。それらが中国に伝来するや、整備統合されて金胎両部の「両界曼荼羅」「両部曼荼羅」が完成した。これらは恵果から伝授された空海によって請来され、「現図曼荼羅」として流布した。これら総合曼荼羅とは異なる「別尊曼荼羅」も、請来図像や儀軌によりわが国で制作され、遺品も多い。一方、純密成立以後の八世紀半ばより密教滅亡(一二〇三)までを「後期密教」といい、この間に後期密教経軌(タントラ)による曼荼羅が作られたが、中国・日本には伝来せず、チベット、モンゴルに伝播し、元代(一二七一〜一三六八)に朝鮮・中国に波及した。古い遺品としては、インド北西端のラダック地区のアルチ寺三層堂壁画の曼荼羅(十二〜十三世紀頃)が知られる。

    曼荼羅の形態

    インドでは清浄な泥土をこねて壇を築き、表層に白土を塗り、諸尊を安置したり描いたりするが、修法が終わるや直ちに破壊するため遺品を欠く。チベットには壁画や懸幅のタンカが多く、彩色の砂曼荼羅もある。中国や日本では曼荼羅は絹や紙に彩色され、多く懸幅であるが、灌頂などには、壇上に敷曼荼羅が敷かれる。このほか板彫、金銅板、鏡像や懸仏、厨子絵など各種の形態の曼荼羅もある。


    また、法蔵館『仏教学辞典』からは触りの部分だけ引用します。

    壇、壇場、輪円具足などと訳す。輪円の意で、インドで秘法を修める際に魔衆の侵入を防ぐため円形を画したところから、一般に円形、方形などに区画した地域を曼荼羅といい、律には不浄を避けるためなど種々の場合に曼荼羅を作ることを説く。




    で、上を踏まえまして、ここからが私の記事です。

    密教を少しでもかじったことのある方にとってはもはや殆ど常識なのではないかと思うのですが、上の岩波『仏教辞典』の定義にもあるように、日本に伝わった中期密教、つまり真言・天台密教においてよく本尊とされる曼荼羅に「胎蔵曼荼羅」と「金剛界曼荼羅」の二種があり、これらはそれぞれ『大日経』『金剛頂経』という別の経軌(タントラ)に依拠して作られております。
    この両部を対とする伝統はインド・チベットには見られず、中国密教においておそらく空海に教えを伝授した恵果の宗教的解釈に大きく影響されたようです。日本密教ではこれを継承し更に解釈を深めて「胎蔵曼荼羅」を理曼荼羅(客体、女性、物質)、「金剛界曼荼羅」を智曼荼羅(主体、男性、精神)として二元化し一対とする思想「両界曼荼羅論(私が勝手に命名してますが)」が立てられました。このことは、種々の漫画作品などで題材に採られているので、割と知られているのではないかと思います。ただし、この主張には直接の典拠となる経軌が存在しないため、俗説として考えるべきだと思われます。

    下記は両曼荼羅の概要です。
    私自身忘却した事柄も多く、お浚いという意味合いをもって書いてみます。短時間で書くため説明をところどころ端折らざるを得ないと思います。だから説明不足の部分が多く、もし読むのが苦痛になるようでしたら適当に読み流していただいて結構です。



    まず、「胎蔵曼荼羅」についてですが、これはGarbhakosha、厳密にはMaha-karuna-garbhodbhava=「大悲胎蔵生(だいひたいぞうしょう)」といい、「母胎が胎児を慈しみ育てるように、仏の衆生に対する大悲心から生まれたもの」という意味です。
    密教図像学者・田中公明氏によると、現在日本で見られる「胎蔵」つまり「現図曼荼羅」と呼称されるそれは『大日経』に加え、他の経軌、すなわち『不空羂索神変真言経(ふくうけんじゃくしんぺんしんごんきょう)』や『一字仏頂輪王経』などの所説に基いて変遷を経た上に、更に視覚的な観点からも尊像を増減したりなどして、そうした試行錯誤を繰り返した結果として現在の形にまとまったということです。
    田中氏によるとチベットに伝えられている「大悲胎蔵生曼荼羅」は日本のものよりも遥かに本軌『大日経』に忠実であり、その構成と『大日経』を照らして本来のものを再構成してみると、次のような特徴が分かります。

    胎蔵曼荼羅の特徴

    $(C(g(B大曼荼羅(尊格の身体的象徴)の他に、種字の曼荼羅(尊格の音声的象徴)、三昧耶形(尊格の精神的象徴)の曼荼羅を描く。
    =身口意の三密を曼荼羅に当て嵌める観念で、これはやがて『金剛頂経』の四曼(四種曼荼羅)の思想へと発展する。

    $(C(h(B基本的には三部構成である。
    =仏・蓮華・金剛、すなわち「證悟」+「慈悲」+「智慧」の三尊形式の延長線上にある。

    $(C(i(B本尊が釈迦から毘廬遮那仏(日本でいう大日如来)にかわった。
    =このことについては、日本真言宗の解釈とチベット密教の解釈が異なるが、『華厳経』における毘廬遮那仏の「現等覚身」としての在り方と照らし合わしても、チベットの解釈の方が本来の思想に忠実であることが分かる。「現等覚身」というのは悟りを開いた時点の仏のことを指し、後世の教学では一瞬の後に報身に移行するとされる。

    $(C(j(B中央に八葉があり、四方に四仏を描く(チベット伝来のものにはこれがない)
    =大乗顕教(密教以外の大乗の教え)においては、「他土仏」と呼ばれる仏が信仰対象に挙がることがしばしばあり、これを「他土仏信仰」という。すなわち、われわれが住むこの世界(娑婆世界)の他にも多くの世界が存在し、それらのうちには浄土もまた無数あって、そのそれぞれに異なる仏がいるとする信仰のことである(『華厳経』参照)。それらの他土仏の中でも、当時もっともポピュラーで代表的なもの四体が、顕教から密教への移行を示すとされる考古学的重要経典『金光明経』においてピックアップされたものが、この四仏である。

    $(C(k(B中台八葉と初重、二重、三重の三層構造である。
    =従来の三尊形式(仏・蓮華・金剛=證悟・慈悲・智慧)に加え、毘廬遮那仏に主尊の位を譲渡した釈迦の曼荼羅、当時から人気のあった八大菩薩(文殊、普賢、金剛手、除蓋障、虚空蔵、弥勒、観自在、地蔵)の曼荼羅を組み込んで一つの曼荼羅にまとめたもの。大日経で根本教理として有名な「三句(さんぐ)の法門」つまり「悟りとは菩提心を因とし、大悲心を根とし、方便を究竟(くきょう)とする」という教えを具現化したものだとという説があったのだが(善無畏三蔵『大日経疏』)、最近の研究ではこれがどうやら善無畏の個人的解釈か、もしくは経典成立後に付加された宗教的解釈であるということが分かっている。




    次に「金剛界曼荼羅」(Vajra-dhatu)についてですが、これは『金剛頂経』(こんごうちょうきょう、サンスクリット語Vajrasekhara-sutra)に基いて描かれます。この経典は七世紀中葉から終わりにかけて南インドで基本形が成立、次第に完成形態に移行したと見られています。
    日本の真言密教では「金剛界」というと九会(くえ)からなる様式をさすのが普通ですが、典拠である『金剛頂経』には九会は説かれておりません。九会では「金剛頂経」に説かれる曼荼羅の内八会を用い、それに『般若理趣経』という金剛頂経系経典の曼荼羅(「理趣会」)を加えて九つのセクションを構成します(ちなみに天台宗では慈覚大師が中国から持ち帰ったという八十一尊曼荼羅を使用することがあります)
    一般に『金剛頂経』というときは、その初会(しょえ)である「真実摂経(しんじつしょうきょう、Tattvasamgraha-sutra)=金剛頂一切如来真実摂大乗現証大教王経」を差します。下記は同会の構成と説かれる曼荼羅の割り当てです。尚、青字は「九会曼荼羅」におけるセクションで、これら八種に「理趣会」が加わることになります。

    『初会金剛頂経(真実摂経)』の構成と曼荼羅の割り当て

    $(C(g(B「金剛界品」=如来部の曼荼羅(六種)
    (1)金剛界大曼荼羅(大)=「成身会」
    (2)金剛秘密曼荼羅(三昧耶)=「三昧耶会」
    (3)金剛智・法曼荼羅(法)=「微細会」
    (4)金剛事業・羯磨曼荼羅(羯磨)=「供養会」
    (5)四印曼荼羅(四印)=「四印会」
    (6)一印曼荼羅(一印)=「一印会」

    $(C(h(B「降三世品」=金剛部の曼荼羅(十種)
    (1)降三世大曼荼羅(大)=「降三世会」
    (2)忿怒秘密印曼荼羅(三)=「降三世三昧耶会」
    (3)金剛部法智三昧耶曼荼羅(法)
    (4)金剛部羯磨曼荼羅(羯)
    (5)四印曼荼羅(四)
    (6)一印曼荼羅(一)

    [外金剛部=諸天尊の曼荼羅]
    (1)三世輪大曼荼羅(大)
    (2)一切金剛部金剛曼荼羅(三)
    (3)一切金剛部法三昧耶曼荼羅(法)
    (4)一切金剛部羯磨曼荼羅(羯)

    $(C(i(B「遍調伏品」=蓮華部の曼荼羅(六種)
    (1)一切世間調伏大曼荼羅(大)
    (2)蓮華秘密印曼荼羅(三)
    (3)法智曼荼羅(法)
    (4)羯磨曼荼羅(羯磨)
    (5)四印曼荼羅(四)
    (6)一印曼荼羅(一)

    $(C(j(B「一切義成就品」=宝部の曼荼羅(六種)
    (1)一切義成就大曼荼羅(大)
    (2)宝秘密印曼荼羅(三)
    (3)宝智曼荼羅(法)
    (4)宝羯磨曼荼羅(羯)
    (5)四印曼荼羅(四)
    (6)一印曼荼羅(一)


    この四部が上記のようにそれぞれ大・三昧耶・法・羯磨の四種(下記参照)に分類されているため、合計二十八種の曼荼羅が説かれてます。ちなみに、$(C(h(B「金剛部」の数が多いのは、ヒンドゥー教から取り入れられた天部(「外金剛部」)を併せて説いているからです。


    金剛界曼荼羅の特徴

    $(C(g(B四種曼荼羅
    =「胎蔵」で描かれる大曼荼羅・三昧耶・種字に対し、大曼荼羅・三昧耶・法・羯磨の四種が説かれる。前二者は「胎蔵」のそれとあまり変わらないが、後二者は「金剛界」独自のもの。法曼荼羅=微細金剛曼荼羅の諸尊はすべて金剛杵(三鈷杵)の中に描かれ、羯磨曼荼羅=供養曼荼羅の菩薩尊はすべて供養天女の姿で表現される。

    $(C(h(B密教の発展に従って尊格が複雑多様化したため、尊格の性格・機能によってカテゴライズし、整理統合を試みている。

    $(C(i(B中心に位置する「五智如来」が「転識得智」を表現する。
    =唯識学派において人間の意識は阿頼耶識、末那識、意識、前五識の八識に分析され、後に、悟りを得るとそれらが各々転変して仏の智慧になる(転識得智=てんじきとくち)という思想が生じた。つまり、阿頼耶識が大円鏡智、末那識が平等性智、意識が妙観察智、前五識が成所作智といった高次元の意識へとシフトするという説が成立したのである。「金剛界」の「如来部」ではこれをそのまま五智如来に当て嵌めている。

    $(C(j(B胎蔵五仏が「胎蔵」の基本となった三尊形式と直接関係がないのに対し、五智如来はそれぞれ如来・金剛・宝・蓮華・羯磨の五部の部主(部を代表する尊格)とされている。このことから、金剛界がよりカテゴライズされた曼荼羅であることが分かる。




    以上が曼荼羅に関する取り合えずの説明でした。
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