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年が明けて以来良いニュースがありませんが、ギリシャ総選挙で緊縮財政に反対する野党が勝ったというのは唯一希望の持てるニュースです。
ユーロ圏はギリシャに過酷な緊縮を強いてきました。その中心となっているのがドイツで、ギリシャではメルケル・ドイツ首相がヒトラーになぞらえられたりしました。さすがにヒトラーはないだろうとは思いますが、人々の苦しみを一顧だにせずいわば財政の「浄化」を押し進める姿をナチスの民族浄化と重ねるなら、いささか強引とはいえ、めちゃくちゃな喩えとも言えない気がします。
しかし今のようにギリシャが自国のことを自国で決められない属国状態に陥ってしまったのはユーロに加入したためであり、ユーロ加入はギリシャが自主的に決めたことです。これは、TPPに入って関税自主権を放棄しようとしている日本にとっても他人ごとではありません。
野党が勝ったことはギリシャにとって希望ではありますが、現実はいばらの道です。ズタズタになった今のギリシャ経済のままユーロを離脱すれば、貧困にあえぐ今よりもっと過酷な現実に直面することになるでしょう。一度誤った道を選択をしてしまうと、元に戻すのは大変なのです。
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