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社会保障と税の一体改革? Josef 12/4/3(火) 20:48
  Re(1):社会保障と税の一体改革? バジル二世 12/4/5(木) 17:10
  Re(2):社会保障と税の一体改革? Josef 12/4/6(金) 21:05
   Re(3):社会保障と税の一体改革? バジル二世 12/4/9(月) 18:31
   Re(4):社会保障と税の一体改革? Josef 12/4/10(火) 18:18
   Re(5):社会保障と税の一体改革? バジル二世 12/4/11(水) 20:36
   Re(6):社会保障と税の一体改革? Josef 12/4/14(土) 20:57
   Re(7):社会保障と税の一体改革? バジル二世 12/4/18(水) 20:00
   Re(8):社会保障と税の一体改革? Josef 12/4/20(金) 18:10
   Re(9):社会保障と税の一体改革? バジル二世 12/4/23(月) 20:46
   追加 バジル二世 12/4/23(月) 21:10
   Re(10):社会保障と税の一体改革? Josef 12/4/23(月) 21:22
   Re(11):社会保障と税の一体改革? バジル二世 12/4/23(月) 22:34
   Re(12):社会保障と税の一体改革? Josef 12/4/26(木) 19:24
    Re(13):社会保障と税の一体改革? バジル二世 12/4/26(木) 22:21
   Re(11):社会保障と税の一体改革? バジル二世 12/8/9(木) 0:01
   Re(12):社会保障と税の一体改革? バジル二世 12/8/15(水) 6:40
  Re(1):社会保障と税の一体改革? 芥屋 12/4/23(月) 23:40
  Re(2):社会保障と税の一体改革? Josef 12/4/26(木) 19:52
  Re(1):社会保障と税の一体改革? バジル二世 12/6/25(月) 0:21
   Re(2):社会保障と税の一体改革? Josef 12/6/25(月) 20:18
   Re(3):社会保障と税の一体改革? Josef 12/7/1(日) 17:11
   Re(4):社会保障と税の一体改革? バジル二世 12/7/2(月) 19:19
   Re(5):社会保障と税の一体改革? バジル二世 12/7/2(月) 21:41
   Re(6):社会保障と税の一体改革? Josef 12/7/3(火) 18:45
   Re(7):社会保障と税の一体改革? バジル二世 12/7/20(金) 17:19
   Re(8):社会保障と税の一体改革? Josef 12/7/28(土) 17:58
   Re(9):社会保障と税の一体改革? バジル二世 12/8/3(金) 18:04

社会保障と税の一体改革?
 Josef  - 12/4/3(火) 20:48 -

引用なし
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   私は経済について「ド」のつく素人ですけど、そのド素人の直感では、日本はおかしなことばかりやっているとしか思えません。たとえば消費税増税。別に増税自体が悪いとは思いませんが、景気が悪いんだから、「この増税をすれば日本は大丈夫」という形でやらなければ駄目でしょう。つまり、皆が前向きになって、消費や投資に向かうように仕向けることとセットになっていなければなりません。そうし
ないと、消費税3%から5%にアップして逆に税収が落ち込んだ十数年前と同じことになって悪魔の循環に陥ります。これ、私の認識、というか直感が間違ってるんですかね?

その意味では「社会保障と税の一体改革」という名目は良いのです。社会保障の充実によって生活の安心が実感できれば少なくとも消費は伸びます。なんせ貯蓄世界一の国なんだから。ところが「一体改革」という名目は名ばかりで、社会保障制度の改革は何一つ決まっていないし、政府案すら出ていない。ただ税額が上がるだけで、それどころか「10%にしてもまだ全然足らないよ」という政府内部からの声が次々と報道される有様。これじゃあ国民は縮こまるしかありません。

その他の経済・金融政策についてもおかしなことだらけです。3年余り前、ナナコとのやりとりでこんなことを書きました。

>>自民党の、貧困問題に対するびっくりする程の鈍感さにドン引きして、
>>もういっそ民主党政権になって、色んなものがぐちゃぐちゃに壊されて、
>>皆がしまった!!って思った方がいいんじゃないのぉ?と思ったことなら、
>>何度かありますが。
>
>貧困問題はアメリカ型グローバリズムによるもので、「グローバリズムは
>チョイスの問題ではなくファクトだ」(竹中平蔵)というふうな認識で
>後追いをしている限り、どこが政権をとっても変わらないと思います。

日本の格差問題は要するにアメリカ型に近づいたというだけの話なんですね。構造改革、規制緩和、郵政民営化、その他最近のTPPに至るまで、ルールをアメリカ型に変えろというアメリカの要求を背景に、それに迎合する日本人がやってきたことです。アメリカに迎合してきた彼ら日本人は、なにも多くの同朋を貧困に落としてやろうという悪意からそうしたわけではない、むしろアメリカ型に改革した方が日本をバブル後の停滞から救いだせる、と信じたのでしょう。なんでそんな善意の誤りを犯すかといえば、よく知りませんが、たぶんアメリカを信仰しているからでしょう。いったん信仰者になってしまうと、新興宗教にはまった人がそうであるように、いくら説得しても効き目ありません(逆に頑なになったりして)。普通ならリーマンショックを目の当たりにして「なんかおかしいぞ」と思いそうなものなのに、相変わらずTPPとかで「開国」「外需を取り込む」などと言っているのも信仰から抜け出るのが容易でないことを示しています。

話がそれましたが、増税はなしにしてほしいですね、私は。といっても、単に与野党のくんずほぐれつの混乱の末廃案になりましたというのでは意味がない。またいつ復活するか分からないという不安、何よりも年金・保障の将来に対する不安で経済生活も精神生活も混迷するばかりです。
直感ですが、どっちみち増税は必要でしょう。ならば、手術と引き換えに健康快復が得られるというふうな展望をはっきり示した上で薬を処方すべきです。でないと、手術の苦痛で健康はますます悪化してしまう。たぶんこれは社会保障と税だけの問題ではなくて、円安を解消するとか、デフレに終止符を打つとか、失業や就職難を改善するとか、そうした問題解決のための諸政策と「一体」となって実行されるべこことです。一言でいえば、「よし頑張ろう」という気にさせる希望を作り出すことです。それがプロの政治の役割でしょう。TPP参加のように国民を不安にさせたり公務員採用大幅減のように若者の職を奪うようなことをやってる場合じゃありません。

Re(1):社会保障と税の一体改革?
 バジル二世  - 12/4/5(木) 17:10 -

引用なし
パスワード
   >Josefさん:

>日本の格差問題は要するにアメリカ型に近づいたというだけの話なんですね。構造改革、規制緩和、郵政民営化、その他最近のTPPに至るまで、ルールをアメリカ型に変えろというアメリカの要求を背景に、それに迎合する日本人がやってきたことです。

TPPは別として、政府、それを取り巻く免許保有企業が独占している郵便、運輸、金融などの事業領域から、無免許の民間行業者がやる気十分なのに締め出されているのを見た日本人が、無免許業者を応援しようとやってきたことではないですか。

Re(2):社会保障と税の一体改革?
 Josef  - 12/4/6(金) 21:05 -

引用なし
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   バジル二世さん、お久しぶりです。お元気ですか。

>TPPは別として、政府、それを取り巻く免許保有企業が独占している郵便、
>運輸、金融などの事業領域から、無免許の民間行業者がやる気十分なのに
>締め出されているのを見た日本人が、無免許業者を応援しようとやってきた
>ことではないですか。

ええ、私もそういう「善意」だと思います。

でも経済が普通に回っている時ならいいけど、不況の時にそれをやったら
駄目でしょう。郵政民営化は単一イシューではなく、構造改革・規制緩和と
いう枠組みの象徴として行われたわけで(中途半端なままですが)、
この枠組を押し進めた結果、たとえば製造現場では非正規雇用への切り替えが
進み大量の「希望を持てない若者」を作り出す、タクシー業界だったらただで
さえ不況で売り上げが落ちているのに新規参入と料金値下げの過当競争が
生じ運転手は食えなくなる、等々で社会全体としては格差の拡大、貧困層の
増大、税収の落ち込み、…となってきました。

好況時であればいいんですよ。売り手市場で企業は労働者が欲しいから好条件
を提示する、労働者の賃金は上がり、中間層が増大し、税収は伸びる。
そういう時なら自由化は新たな投資を生み、労働市場はさらに活性化する。

ところが不況時は経済が縮小して買い手市場となり労働者は仕事がないから
悪条件の仕事を選ばざるをえない。そんな時に自由化すれば「非正規」という
形で労働者の賃金は押さえられ、ますます貧困が増え、税収は落ち込む。

だから経済状況を見て規制をコントロールするのが政府の役割のはずなの
ですが、政府はやるべきことをやらずやるべきでないことをやってきた、
しかもそれを国民が支持した、というのはどういうことなのか、という疑問
から前投稿で「アメリカ信仰」を仮定してみました。

しかし考えてみると、80年代くらいまで、日米の間には貿易摩擦なんかが
あって日本人の多くは「アメリカは自分の都合で勝手なことを言うなあ」
くらいに思っていたはずです。ところが90年代初めから、ということは
冷戦が終わった後ということですが、アメリカが年次改革要望書で繰り返し
郵政民営化をはじめとする規制緩和を求めてきたときには日本は乗った
わけですね。一貫してアメリカ信仰だったわけではない。

ということは、時代が関係しているのかもしれません。90年代といえば
バブルがはじけて銀行は不良債権を抱え不況になっていった時期、一言で
いえば、日本が自信を喪失し始めた時期です。自信を失っていた時に
アメリカの要求が来たため、80年代までだったら「またアメリカが理不尽な
要求を突き付けてきた」となるところが「救いの声」に聞こえてしまった。
それ以前、サッチャーやレーガンの新自由主義政策で彼の国々の経済状況が
回復していたこともあるでしょう。そこで日本人はアメリカの要求を
我が欲望として、デフレ不況の時に規制緩和や公共事業削減等を行うという
ちぐはぐな政策をとってしまった。

以上のようにアメリカ信仰という前投稿の仮説を修正してみましたが、まあ
これも一つの仮説・解釈です。とにかくちぐはぐなことはやらないでほしい。
今日の朝日新聞の消費税増税についての社説はひどいものでしたよ。これに
ついて書くと長くなるのでとりあえずこの辺で。

Re(3):社会保障と税の一体改革?
 バジル二世  - 12/4/9(月) 18:31 -

引用なし
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   >バジル二世さん、お久しぶりです。お元気ですか。

ええ、でも膝を痛めています。申し遅れましたが、ご無沙汰してます。

>ええ、私もそういう「善意」だと思います。

自分が応援したいと思う人たちのためになるという確信があれば立派な善意ですよ。

>今日の朝日新聞の消費税増税についての社説はひどいものでしたよ。これに
>ついて書くと長くなるのでとりあえずこの辺で。

どんな風に。というか、Josefさんには昨日の日経新聞の社説(TPP)あたりをブッタギッてもらいたいですね。

Re(4):社会保障と税の一体改革?
 Josef  - 12/4/10(火) 18:18 -

引用なし
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   バジル二世さん、

>どんな風に。というか、Josefさんには昨日の日経新聞の社説(TPP)あたりを
>ブッタギッてもらいたいですね。

経済音痴の私には無理です。
でもバジル二世さんに言われて読むだけ読んでみました。

ひどいですね。件の社説はTPPが善であることを大前提として書かれています。
(4月8日の社説)
ttp://www.nikkei.com/news/editorial/

私なりに要約するとこんな感じです。

「TPP交渉に参加する新興国の中にはベトナムやマレーシアのように
国営企業を多く抱えた国がある。これらは非関税障壁となって日本の資本
参入を妨げている。アメリカと協力してぶっ壊し、民営化させねばならない。」
「我が日本の郵政民営化も不十分であるとアメリカに叱られている。
郵政の完全民営化を果たしてアメリカにTPP参加を認めてもらわねば
ならない。」
「公正な市場競争の実現こそ日本の国益である。」

なんと情けない社説でしょう。
自国の何を保護するかは、その国の歴史風土文化生活安全等々と密接に関わる
ことであって、他国が偉そうに指図することではありません。独裁者が国民
を虐殺しているとか、放射性物質を海に垂れ流して他国に大迷惑をかけている
とかなら話は別ですが、新興国が自国の産業を守り育てていることに対して
「非関税障壁を撤廃しろ!」とは何様のつもりでしょう(アメリカ様か)。

こういうのを何て言えばいいんでしょうね。人が大切に育んでいるものを
横取りして骨の髄までしゃぶりつくしてやろうという根性。ハゲタカ根性?

戦後、日本は国営や為替の固定相場によって産業を保護し、短期間で復興を
遂げました。今のように外国資本が自由に参入できていたら、日本人は安い
労働力として使われるばかりで復興は覚束なかったでしょう。
国境を超えた資本・金融の自由化が進んだ現在、新興国はかつての日本の
ような発展はほぼ不可能な状況にあります。せめて一部産業を国営化して
守るのは当然ではありませんか。それは国家の主権に属することです。

グローバリズム万歳の人たちは、市場は国家主権よりも、民主主義よりも、
優越すると信じているようです。思想というより卑しい銭儲けの論理ですね。
日経新聞もその一つということでしょうか。

Re(5):社会保障と税の一体改革?
 バジル二世  - 12/4/11(水) 20:36 -

引用なし
パスワード
   >Josefさん:

>戦後、日本は国営や為替の固定相場によって産業を保護し、短期間で復興を
>遂げました。今のように外国資本が自由に参入できていたら、日本人は安い
>労働力として使われるばかりで復興は覚束なかったでしょう。
>国境を超えた資本・金融の自由化が進んだ現在、新興国はかつての日本の
>ような発展はほぼ不可能な状況にあります。せめて一部産業を国営化して
>守るのは当然ではありませんか。それは国家の主権に属することです。

経済についてはさらにさらに音痴の私が恥ずかしい頓珍漢なことを言うでしょうけれど、国内の派遣解禁は労働者の側にもメリットがあったと思うのですよ。なぜなら、それまで違法としていて地下にもぐらざるを得なかった派遣を合法と認めたことで、それまで泣き寝入りせざるを得なかった理不尽も表ざたにできるようになったと推測できるでしょう? そしてね、私がタクシー値下げに賛成したのは、値下げ反対のタクシー協会から運輸官僚が利益を得ていると感じたからですよ。あのころ盛り場ではタクシーの運ちゃんが「4800円のところを4000円でどう?」なんていう所属のタクシー会社には内緒の客引きをしていました。それで事故でも起こしたら! 客が取れる料金体系にして万が一の時には会社が補償してくれるほうがいいでしょう。

ただ、アメリカにけしかけられている面は否めないと思います。だから、もっと自由化が誰にどういうメリットを与えてというのを見極めないといけないとは思います。

Re(6):社会保障と税の一体改革?
 Josef  - 12/4/14(土) 20:57 -

引用なし
パスワード
   バジル二世さん、こんばんは。

各論に入り込めば業界ごとに私の知らないいろいろな事情があることと
思います。

私が言いたいのは文脈です。規制の緩和・強化、税率の引き上げ・引き
下げ、料金の値上げ・値下げ、いずれも良し悪しは文脈次第です。

たまたま私がタクシーに言及してしまったのでこれについて言うと、
デフレ不況という時代的文脈の中で規制緩和=値下げ競争を促すような
施策はおかしいだろう、ということです。

派遣労働についても言いたいことは同じです。

派遣労働というと私にはピンはねのイメージがあって好きではありませんが、
アナウンサー等の特殊技能の職種には利点があることも分かるので
職種によってはいいだろうと思います。けれども一般の製造業でも
派遣を認めたのはデフレ不況になってからですよね。そうすると、安くて
切りやすい労働力として派遣が使われるのは目に見えています。

「合成の誤謬」とかいうやつですかね。不況で経営が苦しくなると
企業は賃金を抑える必要が出てくる。また不況下では仕事がなくなり、
労働者は安くていいからとにかく仕事がほしい。従って、派遣労働を
認めることは企業、労働者双方にとって合理的である。これがミクロ
視点。
ところが全体としては、これが需要の縮小、経済活動の縮小を招き、
デフレが進行していき、企業も個人もますます苦しくなる。つまり
マクロ視点では非合理的な選択ということになる。

個別企業や個人は少しでも自分が得になる選択をしていくしかない
わけで、皆が合理的な選択をすると非合理な結果が生じるというのは
政治の責任です。そうならないように調整(=規制)をはかるのが
政治の役割のはずですが、ここ十数年、とにかく調整=規制は悪で
あるという声に押されてあらぬ方向に進んでしまったという気がします。

Re(7):社会保障と税の一体改革?
 バジル二世  - 12/4/18(水) 20:00 -

引用なし
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   Josefさんへ

>私が言いたいのは文脈です。規制の緩和・強化、税率の引き上げ・引き
>下げ、料金の値上げ・値下げ、いずれも良し悪しは文脈次第です。

たぶん、タクシー料金値下げはデフレ下でOKでしょう。なぜなら、客が乗りたいと思う価格と運転手が乗せたいと思う価格が折り合う点に近づけるための値下げであり、総売り上げ=単価×客数は値下げしない場合より増えるでしょうから。で、よく値下げした後に「客数が減った」という統計が出たりしますが、だからといって値下げが悪いという証明ではありません。その状況下で価格を据え置いた時に客が減らないなんていう証明はだれにもできないのですから。

>「合成の誤謬」とかいうやつですかね。不況で経営が苦しくなると
>企業は賃金を抑える必要が出てくる。また不況下では仕事がなくなり、
>労働者は安くていいからとにかく仕事がほしい。従って、派遣労働を
>認めることは企業、労働者双方にとって合理的である。これがミクロ
>視点。

不況に追い立てられている労働者たちが無我夢中に認めて欲しいと考えるものと「全体」から見て望ましい労働市場の在り方は違うのだ、という視点ですが、そのように定立した視点というのはかなり危うくありませんか。ここで合理的と彼らが考えているのかその証拠はどこにもありませんよね。

Re(8):社会保障と税の一体改革?
 Josef  - 12/4/20(金) 18:10 -

引用なし
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   バジル二世さん、

>たぶん、タクシー料金値下げはデフレ下でOKでしょう。なぜなら、
>客が乗りたいと思う価格と運転手が乗せたいと思う価格が折り合う点に
>近づけるための値下げであり、総売り上げ=単価×客数は値下げしない
>場合より増えるでしょうから。

なるほど、需要の創出という点で料金値下げはありでしょうね。

しかしながら、それが規制緩和の一貫して行われたという点はやはり
問題ではないでしょうか。

自由市場が良好に機能していればいいのですが、デフレの場合、需給関係
の崩れ(供給過多)によって価格が適正ラインに下がって落ち着くのでは
なく、下がり続けて倒産や賃金減となり、さらに不況を悪化させる、
だから政府や中央銀行の強力な介入(需要の創出)が必要、というのが
私の習った初等経済学です。古いかもしれませんが。

タクシーの場合、公共交通としての規制があるから、需給関係によって
料金がどんどん下がり続けるということはありませんが、政府がやった
のは規制緩和で業界への新規参入を促すことでした。
バブル崩壊以降、それでなくても需給関係が崩れて供給過多に陥っていた
ところに、さらに供給を増やす策を取ったのだからたまったものでは
ありません。デフレという火災に油を注いだようなものです。

その後、タクシー業界や運転手の惨状が報道されるようになって政府は
台数規制に乗りだざるをえなくなったのですが、それにしても経済の
プロがたくさんいるはずの行政府がなんでこんなちぐはぐな政策を
次々と打ち出すのかが不思議なので、「アメリカ信仰」などと適当な
仮説を立ててみたくもなるわけです。

>不況に追い立てられている労働者たちが無我夢中に認めて欲しいと
>考えるものと「全体」から見て望ましい労働市場の在り方は違うのだ、
>という視点ですが、そのように定立した視点というのはかなり危うく
>ありませんか。

仰っていることがよく分かりません。
悪条件でもいいからとにかく仕事がほしい、という人が大量に発生して
いる状況というのは望ましくないのでは?

Re(9):社会保障と税の一体改革?
 バジル二世  - 12/4/23(月) 20:46 -

引用なし
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   Josefさんへ

>バブル崩壊以降、それでなくても需給関係が崩れて供給過多に陥っていた
>ところに、さらに供給を増やす策を取ったのだからたまったものでは
>ありません。デフレという火災に油を注いだようなものです。

それでも総売り上げは規制緩和しない場合より増えたでしょう。なぜならその価格で乗りたい客の数(需要)は一定だからです。比較対象は前投稿と変わりありません。

>その後、タクシー業界や運転手の惨状が報道されるようになって政府は
>台数規制に乗りだざるをえなくなったのですが、

その針小棒大な修辞と安易な数字の列挙は措いて、どっちが仕掛けてどっちが乗ったのかみたいなことは興味があります。

>仰っていることがよく分かりません。
>悪条件でもいいからとにかく仕事がほしい、という人が大量に発生して
>いる状況というのは望ましくないのでは?

この「状況」は何を指すのでしょうか? もし「派遣解禁により変質した労働市場」のことを言うのであれば、偽装請負などの地下化した派遣労働が合法化されて法による保護を受けやすくなったことについてはどうお考えですか。

追加
 バジル二世  - 12/4/23(月) 21:10 -

引用なし
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   >その針小棒大な修辞と安易な数字の列挙は措いて、

運転手の年収減少を規制緩和と安易に結び付けて社会正義面する報道が、抜け駆け営業で事故を起こした運転手に代わって補償をしてくれるわけではないんですよ。

Re(10):社会保障と税の一体改革?
 Josef  - 12/4/23(月) 21:22 -

引用なし
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   バジル二世さん、こんばんは。

>それでも総売り上げは規制緩和しない場合より増えたでしょう。なぜなら
>その価格で乗りたい客の数(需要)は一定だからです。

客の数(需要)が一定なら総売り上げが増えるはずはないでしょう。
そして、供給が増えたことによって労働者一人当たりの売り上げは減ります。
現実にそうなったわけで。

>その針小棒大な修辞と安易な数字の列挙は措いて、どっちが仕掛けて
>どっちが乗ったのかみたいなことは興味があります。

針小棒大とお考えならこの問題はバジル二世さんにとっては存在していない
でしょう。私にとっては出発点(の一つ)ですが。

>この「状況」は何を指すのでしょうか? もし「派遣解禁により変質した
>労働市場」のことを言うのであれば、偽装請負などの地下化した派遣労働
>が合法化されて法による保護を受けやすくなったことについてはどうお考えですか。

後段は良いことだと思います。

「合法化されて法による保護を受けやすくなった」という文肢から私は
売春の合法化についての議論を連想するのですが、売春でいえば、
合法化することによって労働条件や衛生状況が改善されるということと、
生計を立てるためには売春するしかないという人が増えることとは別の
問題でしょう。

Re(11):社会保障と税の一体改革?
 バジル二世  - 12/4/23(月) 22:34 -

引用なし
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   Josefさん

>客の数(需要)が一定なら総売り上げが増えるはずはないでしょう。

これは規制をそのままにした場合と比べてなので増えることはあり得ます。「一人あたりの売り上げが減る」ということを一層の「需要・経済活動の縮小」につなげる(これは本質的に派遣解禁の問題と同じです)のは危険なんですよ。

つまり、大きな状況として不況の進行がある。その中で収入が減ったいうのが、派遣の解禁なりタクシーの規制緩和なりのせいと特定できるのかという問題がある。そこで、簡単に因果を結びつけることには私は同意できません。

>針小棒大とお考えならこの問題はバジル二世さんにとっては存在していない
>でしょう。私にとっては出発点(の一つ)ですが。

いえ、そのような感情的な犯人探しは真っ平です。

Re(1):社会保障と税の一体改革?
 芥屋  - 12/4/23(月) 23:40 -

引用なし
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   >Josefさん、バジル二世さん

ご無沙汰しております。お二人のご意見、それぞれに(各所に)感じるところあります。
それはまた、日を改めて書いてみようかなと思っております。

TPPは正月のJosefさんもお書きになっていました。
そのとき自分も思っていることを書こうかなと思ったのですが、
いざ書くとなると逡巡するんですよね。でも、今回は書いてみます。
何しろ私の思っていることは、まるで明後日の方向ですから。

TPPに参加したほうが良いのか悪いのか、私にはやっぱりわからない。
参加したからといって、仮にそのほうが国益にはかなうとしたところで、やはり「犠牲者」は続出するわけでしょう? かつて主要燃料を石炭から石油へと舵をきったときのように。

もちろん、石炭主力を続けておれば、その後の日本はないわけでして、その判断は間違っていようはずもない。だけど閉山の嵐の凄まじさというのは、その嵐の後で育った世代である私にとっても、かなり身近に感じられることでした。今でもなお、というべきか(旧産炭地のすぐそばの街ですからね)。

何となく、そういうのを思い浮かべてしまうんですよね。だから、仮に参加賛成派の人々のいうことが「正」であったとしても、「真」としてどうなのかな、と。それが、まずひとつ。

次に、それでも私は「あの交渉には参加すべき」と考えています。「ともかく、その交渉の席には着くべきだ」というものです。ああいう席に参加することでしか得られない情報や動向をむしり取って来てほしいわけですよ。また、そうした交渉のテーブルを通じた外交的な人脈関係もどんどん増やしてほしいのです。

もちろん交渉の場に参入するうえでは、たとえポーズとしてでも「TPPに加わるつもりだ」という意思表示は必要でしょう。「加わるかどうかわからんけど、その話の輪には入れてくれ」などということはできないでしょうしね、事の性質上。

そのくらいは、国家として上手く(ずるく)やれよ…と思うのです。もちろん、参加派の人たちを主力に、真剣に加入を目指して交渉してもらって構いません。でも、現代日本はかなり進んだ近代国家でしょう。政府間交渉で妥結した内容であっても、議会で批准しないということだってできるではありませんか。反対派の人たちは、世論を喚起して議会での締結否認を目指せば良いのです。交渉への参加それ自体を、拒むべきではないのではないでしょうか。

こうしたことを何故考えるかというと、近代日本の歴史を振り返るにつけ、我が国はこういう交渉事が苦手としてきたからなのです。政府も、そして国民もです。戦前で言えば海軍軍縮交渉とかね、言い出したらキリがありませんが。その状況は戦後はむしろ、さらに微温化されていないでしょうか。

たしかに国民性というか、民族感情、のようなものがありますね。欲の皮で突っ張ったハゲタカどもの醜い交渉事、そういう席に座すことを心良しとしない…とでもいいましょうか。

それ自体は、日本人の心の奥底にある矜持とも言えましょうし、そうした矜持は保つべきだとも思います。が、そうした矜持、なにも国民のみながみなというわけでもないわけですしね。この種の矜持は「武士の痩せ我慢」という面が強いわけですし。

交渉事ですからね、必ずしも満足な結果に終わるとも限りません。あまりにもそれはこちらが不利すぎると国民の多くが判断するなら、先にも書いたように国会で批准しなければいいのです。

ところがそれ以前に、どうも日本人は悪い意味で純粋というか、ああいう交渉というのはともかく公平であるべきだという思いが、強すぎるように思えます。もしもそこで、我が国に「やや不利な」と思われる内容であれば、即座に交渉者を糾弾し、即時脱退を考えてしまうというか。…交渉事というのは、締結と更新と改定の連続事だと思うのです。

Re(12):社会保障と税の一体改革?
 Josef  - 12/4/26(木) 19:24 -

引用なし
パスワード
   バジル二世さん、こんにちは。

>つまり、大きな状況として不況の進行がある。その中で収入が
>減ったいうのが、派遣の解禁なりタクシーの規制緩和なりのせいと
>特定できるのかという問題がある。

特定はできません。
ただ、問題をさらに悪化させるだけで、ちぐはぐな施策であると私は思っています。

たとえて言えば、高血圧で苦しんでいる人に血圧を上げる薬を投与するような
ものです。その後その人の症状が好転せず、ほどなく脳卒中で倒れたとしても、
間違った薬のせいと特定できるわけではありません。薬を飲んでいなくても
もともとの高血圧が悪化して倒れたかもしれないのだから。
でも特定はできなくても間違った治療であることは明らかでしょう。

それと同様に、デフレつまり「供給>需要」の経済状況でさらに「供給>需要」
を促進する策をとるのは間違いだろう、というのが私の意見です。

Re(2):社会保障と税の一体改革?
 Josef  - 12/4/26(木) 19:52 -

引用なし
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   芥屋さん、こちらこそ御無沙汰です。

私は日本政府がTPP参加に前のめりなのは経済合理性のためではないの
ではないかと疑っています。というのも、TPP参加はどう考えても失う
ものの方がはるかに大きく、経済合理性では説明がつかないからです。

管前首相がTPP参加を突然言い始めたのは、巷間囁かれているように、
おそらく普天間基地移転問題で悪化した対米関係を改善するためでしょう。

対米交渉現場の厳しい状況を目の当たりにしてはじめて、首相や担当
閣僚は基地問題がいかに重要かつ敏感な問題であったかを知った、
元に戻せるなら戻したいが、もうそうはいかない、そこでTPP…
という構図ではないかと思います。

政権交代があったとはいえ国家間合意を一方的にほごにして代償なしで
済むはずはありませんからね(相手はアメリカだし)。

今、政府は辺野古移設で沖縄に首を縦に振らせることとTPP参加との
両方を睨みながら事を進めているものと思います。一方が成れば他方は
成らなくても何とかなる、と(甘いと思いますが)。また、沖縄の方は
簡単には到底いかないが、TPPも参加国の国益がせめぎ合っているから
しばらくは枠組みだけで中身は未決定という状態が続く、だからまだ
時間はある、と見ているのではないでしょうか。

もちろん、上のような素人の推測をたとえば国会で誰かが質問したと
しても、「そんなことはありません」と一蹴されるだけですから、
TPPに反対するなら、その非合理性や反国益性を理路整然と、かつ
根気強く訴えて反対者を増やしていくしかありません。それができる
人に期待し、応援します。

芥屋さんの仰るとおり、日本は交渉をもっとうまくやるべし、です。
今の問題でいえば、外交交渉以前に、日本国民をもっとちゃんと説得
しろよ、と思います。おそらく説得できるだけの好材料がないのだと
思いますが。

Re(13):社会保障と税の一体改革?
 バジル二世  - 12/4/26(木) 22:21 -

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   Josefさん、こちらこそ。

>たとえて言えば、高血圧で苦しんでいる人に血圧を上げる薬を投与するような
>ものです。

私のイメージで言えば、患者にウオーキングを義務付けるような感じですか。血圧は運動直後に上がりますが、続ければ、体質改善が見込めるのではないでしょうか。

>それと同様に、デフレつまり「供給>需要」の経済状況でさらに「供給>需要」
>を促進する策をとるのは間違いだろう、というのが私の意見です。

規制緩和は長期(つまり供給能力が整えられて需要がそれに追いつくまで)での成長を目指したものです。インフレ・デフレで緩和・強化を繰り返すのならば、企業は事業見通しが立たなくなって設備投資に及び腰になります。状況に応じた財政出動、金融政策などの即効・短期の需要管理とは別のものとの認識です。

Re(1):社会保障と税の一体改革?
 バジル二世  - 12/6/25(月) 0:21 -

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   Josefさん

>その意味では「社会保障と税の一体改革」という名目は良いのです。社会保障の充実によって生活の安心が実感できれば少なくとも消費は伸びます。

いま、与野党で行はれてゐる修正審議の前提自体に私は疑問を感じてをります。本當に社会保障で「どんなことを、どこまで」國が面倒見るのかについての合意があるのか、政局の赴くままこのままずるずると引き擦られてゐってしまっていいのかと思ふのです。現在の国会・与野党間の折衝・審議を丁寧なものと國民は感じてゐるのでせうかね。

Re(2):社会保障と税の一体改革?
 Josef  - 12/6/25(月) 20:18 -

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   バジル二世さん、

>本當に社会保障で「どんなことを、どこまで」國が面倒見るのかについての合意があるのか、政局の赴くままこのままずるずると引き擦られてゐってしまっていいのかと思ふのです。

今回の増税論議に社会保障は関係ないんじゃないですか。関係あるとしても、膨らむ社会保障費を捻出する(言い換えれば膨らむ国債発行額を抑える)というだけで、社会保障の将来については議論すらされていないと認識しています。

国際通貨基金なんかは何様のつもりなのか「もっと消費税上げろ、15%にしろ」と言ってますね。もちろん国際金融市場のためです。日本の政府や財務省もこれと同じ視点に立っていると思われます。デフレだの国民生活だのには関心が薄い。ただし選挙というものがあるから、あとはどうやって国民をたぶらかすかでしょう。何年か前には「郵政民営化」でたぶらかしに成功したわけですが、今度は「ギリシャのようになるぞ」という脅しと「安心の社会保障」という餌との両面攻めでしょうか。

Re(3):社会保障と税の一体改革?
 Josef  - 12/7/1(日) 17:11 -

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   民主党が政権をとった時、自民党と民主党は昔の派閥争いのようなもので大した違いはない、というふうなことを書いた気がしますが、同じことが野田政権と小沢一派の対立にもいえると思います。

両者は消費税増税に関して一応対立してはいます。しかし私から見ると、両者ともデフレ維持政策もしくはデフレ推進政策という点で一致しており、政党を異にしなければならないような基本的対立ではありません。

消費税がデフレを促進するという考えは既に書いたとおりですが、小沢氏のいう「増税の前にやるべきことがある」というフレーズも要するに歳出カットを言っているわけで、本当に小沢氏の言う通りに歳出のカットにつぐカットを遂行し、然る後に消費税増税となったら日本経済は壊滅的な打撃を受けるしょう。要するに民主・自民・公明3党は小沢派を含めて、さらなるデフレへの道を下降しようとしているのです。

その他に小沢氏が言っているのは「マニフェストを守れ」ですが、昔から政権公約というものはタテマエにすぎないというのが国民の常識であって、政党の「公約」が「マニフェスト」とカタカナになったとたん国民が信じるようになるわけがないのです。もし信じるようになったとしたら日本国民はアホになったということでしょうが、それはあまりにぶっとんだ仮説でして、にもかかわらずマニフェストに固執する小沢氏はマニフェストを信じているアホな国民が多いと思っているフシがあり、到底国民の支持を受けることはできないでしょう。

Re(4):社会保障と税の一体改革?
 バジル二世  - 12/7/2(月) 19:19 -

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   Josefさん、今晩は。

>私から見ると、両者ともデフレ維持政策もしくはデフレ推進政策という点で一致しており、政党を異にしなければならないような基本的対立ではありません。

どうなんでせうね。
ttp://www.kantei.go.jp/jp/keizaitaisaku2010/keizaitaisaku_step2.pdf

Re(5):社会保障と税の一体改革?
 バジル二世  - 12/7/2(月) 21:41 -

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   6月11日の投稿で「日本において商品、サービスの「需要構造が増大にシフトすれば」なんて考へてもナンセンスですよね。少なくとも需要が長期的に拡大する見通しがない」と書きましたよ。失礼になるかもしれないけれど、これについてどうお考えなのですか。

Re(6):社会保障と税の一体改革?
 Josef  - 12/7/3(火) 18:45 -

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   バジル二世さん、

>6月11日の投稿で「日本において商品、サービスの「需要構造が増大にシフトすれば」なんて
>考へてもナンセンスですよね。少なくとも需要が長期的に拡大する見通しがない」と書きましたよ。
>失礼になるかもしれないけれど、これについてどうお考えなのですか。

ここでいう「構造」とか「長期的」の意味するところはよく分かりませんが、少なくとも需要の増大は十分可能でしょう。今の日本はお金はたっぷりあるのに回らない状況ですよね。デフレだから企業は投資をしない、投資をしてくれないから銀行は貸すところがなくてお金がだぶついてしょうがない、だぶついたお金は赤字国債の消化に回される、そんな感じでしょ。これを国家財政からみれば、本来なら税金で集まってくるはずのお金を赤字国債という回路で集めているということで、いずれも日本国民のお金だから致命的ではないとはいえ、市場経済としても国家財政としても非常に不健康な状態だと思います。

労働者目線でいえば、給与が下がり続けるから消費を控えるのは当然、となって、デフレの継続・推進に力を貸しています。なぜ給与が下がり続けるかといえば企業が新たな投資を控えて人件費削減で生き残りを図っているから。思い切り単純化すればこんなふうになるでしょう。

つまり、ご質問に対する答えとしては、日本全体ではお金そのものはたっぷりあるのだから、そのお金が企業の投資や労働者の給与増の方に回るように工夫すれば、需要が増えてデフレは収まると考えています。それを企業や個人に求めるのは絶対に無理であって、まずは政府が強力な回転力を与えるしかありません。それをやっていない、というのが私の批判、というと偉そうですが、私の不満な点です。

バジル二世さんがリンクしてくれた平成22年10月8日閣議決定の「円高・デフレ対応のための緊急総合経済対策」を眺めてみましたが、「イノベーション」みたいな流行語が踊るばかりで中身に乏しいと思います。それでもデフレ対応の財政出動を行うというのだから少しは効果があるような気もしますが、他方で管内閣は消費税増税やTPP参加の方針を打ち出したもんだから、ありえた効果も打ち消されてしまっているというのが実際のところでしょう。前にも言いましたが、やることがちぐはぐだと思います。

Re(7):社会保障と税の一体改革?
 バジル二世  - 12/7/20(金) 17:19 -

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   >Josefさん:

>ここでいう「構造」とか「長期的」の意味するところはよく分かりませんが、少なくとも需要の増大は十分可能でしょう。

長期的とは積極財政の效果がある(と言はれてゐる)2,3年そこそこのものではなくて今後10年なりといふ期間について、といふ意味で使つてをります。

>それを企業や個人に求めるのは絶対に無理であって、まずは政府が強力な回転力を与えるしかありません。

積極財政の效果を出すためには最低限クリアしないといけない條件があるやうに思はれます。たとへば、何らかの事情で住民が大擧して余所に移住してしまふやうな國で政府が幾らハコ物を作つたつて福祉でお金を落としたつて不良資産が増えて税金地獄になつて民間の活力は弱まるだけです。

Re(8):社会保障と税の一体改革?
 Josef  - 12/7/28(土) 17:58 -

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   バジル二世さん、

>積極財政の效果を出すためには最低限クリアしないといけない條件があるやうに思はれます。

デフレが続く時は積極財政でしょう(公式的ですが)。

むろん不要な箱モノを作るなんてのは論外ですが、やりたいことは山ほどあるわけだから、何に使うかに困ることはないでしょう(使いたいことが多すぎて困ることはあるかもしれませんが)。震災復興はもちろんのこと、地震活動期に入ったと言われる国土の災害対策、再生可能エネルギーの研究・開発等々、やることは腐るほどあります。懸念するのは、積極財政と同時にTPPだの財政難を理由にした社会保障費カットだのを行うことで、こういうアクセルとブレーキを同時に踏むような政策は積極財政の効果を台無しにしてしまいます。

私がおおまかに描いているのは、将来への不安から支出を控えている中高年層(その貯蓄額は膨大だと言われています)が安心してお金を使えるような社会保障制度の設計とそれに見合う増税を行うこと(現在の「一体改革」は制度設計がゼロだから増税のデメリットばかりが出てくる)、そして積極財政によって投資を促し若年層を中心に雇用の促進をはかることです。後者については公務員を増やすのも有力な手段です。

福島原発の後処理には40年かかると言われていますが、作業員をどうするのかという問題が論じられていないように思います。嫌でも放射能を浴びるわけだから、若年層を曝すべきではない。国が中高年者を継続的につのり、必要な教育と安全対策を施した上で順番に活用していったらいいのではないかと思います。こういうのがきちんと制度化されたら希望する人は多いんじゃないですかね。私も退職したら行きます。

Re(9):社会保障と税の一体改革?
 バジル二世  - 12/8/3(金) 18:04 -

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   まあ、福島原發、震災復興その他のことは日本の今後のことに税金を投入すべきといふことと思ひますが、ではもし、私は日本の今後のことに投資したいといふ人がゐるとして、そのやうな人たちの税負担を増やすべきとお考へですか?

Re(11):社会保障と税の一体改革?
 バジル二世  - 12/8/9(木) 0:01 -

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   >「合法化されて法による保護を受けやすくなった」という文肢から私は
>売春の合法化についての議論を連想するのですが、売春でいえば、
>合法化することによって労働条件や衛生状況が改善されるということと、
>生計を立てるためには売春するしかないという人が増えることとは別の
>問題でしょう。

私は管理賣春でさへ、惡いと感じません。自分が客引き、交渉に特化して、その客を取らせるといふことですよね。そんなことは實質の契約の中に盛り込まれてゐることであり、商行為のうちですよ。

Re(12):社会保障と税の一体改革?
 バジル二世  - 12/8/15(水) 6:40 -

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   字體が出ないのもあり削除。

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