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しかし、起きた途端、体を触り始めた。
そして、姿見の前まで来ると、ニヤッと笑った。
「ふぅん。私って結構可愛いかもwさて、」
おれは目を閉じ、記憶を引き出した。
すると、絵里のものだけでなく、俺の液化した時の能力のことまで分かった。
どうやら生前包丁を使用してたものが恨みに飲み込まれ、とり憑いていたらしい。
その後封印されたらしいが、やみ取引の馬鹿な奴が、高値で富江に売りつけたようだ。
その額5000万って…どこにそんな金持ってたんだ?
しかも封印前などに恨みをいっぱい吸い取り、朋子などいろんな人を操った影響で、もともと一つだったのが二つになり、さらに邪気が増したらしい。
その影響か、俺は絵里の体でもちょっと念を込めるだけで、普通の悪霊の数倍の力が出せた。
精気などいろんなものを吸って力が増すなら、同じくらい力があるやつを堕としたら、2倍になるということか。
これはいいなwさっきすべて吸えなかった、朋子や富江からまずいただくとして、それが終わった後、そのあとのことをじっくり考えるか。
そう考えると、少女は部屋から出て行った。
部屋には小さな液が残ったが、それは、さっき溶けた人間のというより、出て行った少女が出したモノに見えた。
しかもその液からは、通常では発生しない気があふれ出ていた…
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