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「包丁・・・」
「包丁よ!」
俺たちはほぼ同時に答えた。
「あるひ富美枝さんが町へ行ったとき、怪しげな店においてあるこれを見つけて、買ったのよ。」
「・・・」
俺は窮地に陥っていたのに、なぜか冷静に聞いていた。
「見ての通り、これにはよこしまな悪霊が取り付いていてね。直接持つと、今の私のようになるのw」
なるほど、だから豹変したのか。しかし、・・・
「そのときは包装されてたから大丈夫だったけど、家に帰って料理しようと思ったときに・・・」
「持った富美枝さんに取り付いたわけか。」
「そう、そして富美枝さんを止めようとして、誤ってこれに触れたトモちゃんに今度は憑依して」
「・・・俺を襲ったわけか。でも、なぜ今度は絵里に?」
「それはね・・・」
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