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「……そうよ、そうに決まってるわ!」
巫女の格好をしてその役に成りきっていたからか、舞はそのような突拍子も無いような判断を即座に下した。
普通そのようなことを言うのはアニメの中か、霊能者くらいなのだがそんなことは子供の舞にとってはどうでも良かったのだ。
――しかもこの時に限っては、この憶測は間違ってはいなかった。
「……ん、なんだ、目線が低い、な。という事は……ククク……」
「……!? やっぱり様子がおかしい! あなた、春香じゃないわね!」
「何を、言ってるのかな? 私は正真正銘の春香。友達のあなたならよく分かってるよね……?」
「違う! 春香はそんなに怖い顔しないもの! 早く春香から離れて!」
舞には春香が何者かに操られているのが嫌でしかたがなかったのだろう、そう言い終えると即座に春香の姿をした何かに駆け出して行った。
春香が邪な、それでいて嬉々とした表情をしているのにも気付かず。
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