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集団的自衛権と憲法 Josef 15/7/24(金) 20:07
  Re(1):集団的自衛権と憲法 Josef 15/7/30(木) 18:41
  Re(2):集団的自衛権と憲法 バジル二世 15/8/7(金) 9:02
  Re(1):集団的自衛権と憲法 バジル二世 15/8/8(土) 11:01
   Re(2):集団的自衛権と憲法 バジル二世 15/8/8(土) 11:21
   Re(3):集団的自衛権と憲法 Josef 15/8/11(火) 18:11
   Re(4):集団的自衛権と憲法 バジル二世 15/8/12(水) 8:41

集団的自衛権と憲法
 Josef  - 15/7/24(金) 20:07 -

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   新安保法制というやつは10本くらいの法律がセットになっているというから、私のような素人が理解するのは難しそうです。

そこで、その中のほんの一部、集団的自衛権についてだけ思うところを言うと、国の安全保障上、これが許されないという理由は私には見つけられません。弱い国、ちょっと攻められたらひとたまりもない国はたくさんあるわけで、そういう国同士が、強い国も加わって、有事には協力しようというのは自然なことでしょう。NATO(北大西洋条約機構)はそういう協力体制の代表的なもので、周辺国を個別撃破して国土拡張を図っていた頃のソビエト連邦もNATO加盟国には手が出せませんでした。

現在の日本がどういう状況にあるかは私には確たることは言えません。また日本を取り巻く国際情勢が今後どうなっていくかはたぶん誰にも分かりません。分からないからこそ、最初から手足を縛ってしまうのは愚かな選択でしょう。集団的自衛権はすべて国に認められている権利だそうだから、日本だけ自縄自縛しなければならない合理的理由は、少なくとも安全保障上は見出せません。

となると、集団的自衛権行使を認めるべきではないという考え方は、国の安全保障上の理由ではなく、もっぱら日本国憲法に違反するという理由から来ていると思われます。つまり日本は、国民や国土の安全保障を図る上での合理的選択が憲法違反になってしまうという重大な矛盾の中にあるわけです。これは今に始まったことではなく、憲法を普通に読めば自衛隊がすでに憲法違反ですから、戦後のほとんどの期間を日本は重大な矛盾の中で過ごしてきたと言わざるをえません。

ならば憲法を変えればいいのですが、そしてそう主張する人は昭和20年代から現在に至るまで存在しているのですが、現実には極めて難しい。改憲の規定が厳しいということもさることながら、どうも日本人は憲法を一字でも変えることに対して、おそらく自分でも理由が説明できないような恐怖心を持っているようにみえます。

なぜか。よく分かりませんが、憲法を自分たちの手で作っていないことに起因するように思えてなりません。憲法は国の基本法だから、当然大切。そういう意識は充分にある。ところがそれは他から与えられたものであるがゆえに、言い換えると「彼方」にあるものであるがゆえに、事実上は解釈改憲の繰り返しによって蔑ろにし、形式上は不合理なまでに堅守する。「神の教え」(聖典)がしばしばそうであるように、「教え」を忠実に守っていたらやってられない、だから生活上の都合に合わせて適宜「教え」を破る、しかし「教え」自体を改変することは畏れ多くて決してやらない。そういう心理的改憲不能状態に陥っているのではないでしょうか。

Re(1):集団的自衛権と憲法
 Josef  - 15/7/30(木) 18:41 -

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   いつからか、数値主義(≒素人主義)の傾向がどんどん強くなってきていて、数値では測れないor測るのは困難とされていた領域をも数値主義が席巻するようになっていますが、新安保法制に関する世論は「反対」が圧倒的に多いにもかかわらず政府は強硬に通そうとしています。この件では「数値」といえども支配できないようです。なぜか。その理由が「新安保法制が必要だから」ではなくて「アメリカと約束したから」であるところに精神的退廃を感じます。

アメリカ従属>>>>>数値主義

仮に従属を脱しても強弱が逆になるだけという退廃。

Re(2):集団的自衛権と憲法
 バジル二世  - 15/8/7(金) 9:02 -

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   >その理由が「新安保法制が必要だから」ではなくて「アメリカと約束したから」であるところに精神的退廃を感じます。

その集団的自衛権で、中共の小国いぢめとかの何かいい打開策があるんでせうかね? SEALDsとかの意見しか読んでないけどイラク特措法を恒久化したとして、日本の民間人に憎悪が向くだけって感じがする。

Re(1):集団的自衛権と憲法
 バジル二世  - 15/8/8(土) 11:01 -

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   >Josefさん:
>
>つまり日本は、国民や国土の安全保障を図る上での合理的選択が憲法違反になってしまうという重大な矛盾の中にあるわけです。これは今に始まったことではなく、憲法を普通に読めば自衛隊がすでに憲法違反ですから、戦後のほとんどの期間を日本は重大な矛盾の中で過ごしてきたと言わざるをえません。
>
>(中略)
>
>憲法は国の基本法だから、当然大切。そういう意識は充分にある。ところがそれは他から与えられたものであるがゆえに、言い換えると「彼方」にあるものであるがゆえに、事実上は解釈改憲の繰り返しによって蔑ろにし、形式上は不合理なまでに堅守する。

つまり、憲法が顧られず、条文違反を躊躇しない気分が蔓延してゐるってことですね。これは前述した「新版靖國論集」よれば所謂「国家神道」を潰す目的で盛り込んだ憲法の政教分離規定なんかについても、その様です。

ちょっと本を読むと書きたくなっちゃふ目立ちたがりなので続けますと、宗教の学校運営・維持に現在出てゐる補助金も、かつて友人に聞いたところでは明白な89条の違反とのことでした。お祭りや文化財保護もさうかも知れません。

アメリカを苦しめた大日本帝国の再起の芽を摘む道具だった面が色濃い現憲法は日本人の生活実態からかけ離れ、守ることが困難だってことです。SEALDsが「憲法を守れ」と云ふのなら、憲法が内包してゐるさうした問題はどうなるのでせうか?

SEALDsへの不満はあと、立憲主義とは民主主義を守ることだって前提についてです。どれだけ民意を政策に反映すれば民主主義なのかの基準が無い以上は、定義の無い言葉の内容を別の言葉の意味に包摂させる違和感があります。

「国体」をConstitutionと云ひ、「万機公論に決す」ほかの民意の反映がそこに伝統的に含まれるとしても、それがDemocracyになるかは意見が分かれるはずです。本来のさうしたConstitutionalismと彼らの云ふ立憲主義は違ふものですね。

Re(2):集団的自衛権と憲法
 バジル二世  - 15/8/8(土) 11:21 -

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   以上は、前スレ
ttp://principle.jp/bbs5/c-board.cgi?cmd=one;no=3140;id=keya1984
を受けたものです。

Re(3):集団的自衛権と憲法
 Josef  - 15/8/11(火) 18:11 -

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   >バジル二世さん:

> (…)、宗教の学校運営・維持に現在出てゐる補助金も、かつて友人に聞いたところでは明白な89条の違反とのことでした。

そうですね。普通に89条を読めば、宗教学校は特にそうですが、一般の私立の学校への私学助成金も憲法違反の疑いが相当強いと思います。

■第八十九条 公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。

現在の私立学校は設立の認可や指導要領の順守など「公の支配に属」しているから助成金は合法ということなのでしょうが、そうやって公が関われば公金を出せるとなると、適当に法律を作って「公の支配に属している」という形をとれば公金支出OKとなって国と私企業との合法的癒着が許されることにもなりかねません。Wikiの「私学助成」の項目をみると1971年の参議院予算委員会において内閣法制局長官が「憲法八十九条の問題は、確かに率直に言って実は弱る規定であります」と述べ、現実的にみれば現状の私学助成は可であるという解釈をとるべきだとしながらも、「正直に憲法の規定に立ち返ってみますと、その辺はやや問題があるように思います」と答弁しています。

「勤労の義務」というのも、変と感じる人が多いのではないでしょうか。

■第二十七条 すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。

老人、子供、障害者は別としても、勤労していない人なんていっぱいいます。憲法に則って彼ら彼女らを罰したり強制的に勤労させる法律があるというのは聞いたことがありません。本当に「義務」なら放っておいちゃいけないでしょうに。もちろん誰も人を強制的に勤労させる法律を作るべきとは思っていないでしょう(私も思っていません)。つまり「勤労の義務」は死に条文なんですね。

私学助成は定着して時間がたっており、今さら憲法違反だと言って騒ぐのもどうかと思うし、本気で騒ぐ人もいません。「勤労の義務」を本気で問題にする人もいません。既成事実を前に、憲法は手出しできない状態であると言ってもいいでしょう。

だから、現憲法のいいところは残し、おかしなところは改正していけばいいと思うのですが、どこをどう改正するかという議論にもっていくことすらままならない状態がもう何十年も続いているのですね。

Re(4):集団的自衛権と憲法
 バジル二世  - 15/8/12(水) 8:41 -

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   >Josefさん:
>私学助成は定着して時間がたっており、今さら憲法違反だと言って騒ぐのもどうかと思うし、本気で騒ぐ人もいません。「勤労の義務」を本気で問題にする人もいません。既成事実を前に、憲法は手出しできない状態であると言ってもいいでしょう。
>
それにどう云ふ態度をとるかは法文がどうあるべきかと云ふ感性によりますね。もう30年も昔の話ですが先の私の友人は「憲法破壊」と嘆いてゐました。私学財政がどうなるかではなく、「王様は裸だ」と言へるかどうか。

言葉を曲げることへの不感症です。日本にそれがはびこってゐるのが嫌なので、たとひ中共の核の爆風の中で蒸発しようと手足をもがれようと、憲法を何とかするのが先でせう。根本解決には、改正か死かなどの危機感が必要になるんぢゃないか。

>だから、現憲法のいいところは残し、おかしなところは改正していけばいいと思うのですが、どこをどう改正するかという議論にもっていくことすらままならない状態がもう何十年も続いているのですね。

憲法法文を踏みにじってもいい、嘘も方便だと云ふ人には、あなたは最悪死ぬこともある重大な欠陥がある薬を医者の「副作用なし」と云ふ嘘で飲まされ続けてもいいのですか、と問ひたいです。

歴史を知らぬ私が大きなことを言ってしまふと、現憲法の美辞に惑はされて放置してきた責任は免れ様がありません。これまで不勉強で憲法に反対することもなかった私なので、その結果の死を不承不承ながらも受け入れざるを得ないのです。

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