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財務省前事務次官福田氏のセクハラ疑惑に対して福田氏がこれを全面否定し、週刊新潮がどう出るのか注目と書きましが、新潮の次号が出る前にテレビ朝日が被害者は自社の女性記者であることを明らかにしたため局面は大きく変わり、週刊新潮はほぼ蚊帳の外状態になりました。真偽は不明ですが、すでに実名も飛び交っているようです。
ここまで来ると私の関心と疑問は二つになります。
一つは、一般にセクハラ被害者は守られなければならないのは当然ですが、メジャーなテレビ局の女性記者でも被害者保護の対象として守られなければならないほどの弱い存在なのか、ということです。平均的な人たちよりも発信力のある立場だし、対事務次官では弱者でも社会的には強者の側だと思います。表に出て事実を語った方がいいんじゃないでしょうか。そうすれば、別の同種のセクハラ被害を受けた女性記者たちが声を挙げるきっかけになり、女性記者がかかえる問題を明るみに出したり今後の被害を防ぐことに繋がるような気がするのですが。
もう一つは、おそらく福田前事務次官はハラスメントいうものがよく分からないタイプだと思われ、そのような人たちにどう相対すればいいのかということです。私の狭い経験に限っても、ハラスメントがどういうものかよく分からないタイプが何人もいます。これは知能や知識とは関係ないので、理屈で説明してもたいてい無駄です。その「分からなさ」は、共感能力の欠如と関係しているようにみえます。相手がイヤだという意志表示をしていても、それが実感として感じられないようなのです。だから「本当に嫌がっているわけではない」と得手勝手な解釈をして同じことを繰り返す。パワハラでも「自分の方が正しい」という思いを変えることができない。
往々にしてこういう人は上昇志向が強くて組織の上層にいることもしばしば。こういう人の能力を生かしつつ、欠点を和らげる良い方法が何かあればいいのですが。
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