| |
バジル二世さん、
>たぶん、タクシー料金値下げはデフレ下でOKでしょう。なぜなら、
>客が乗りたいと思う価格と運転手が乗せたいと思う価格が折り合う点に
>近づけるための値下げであり、総売り上げ=単価×客数は値下げしない
>場合より増えるでしょうから。
なるほど、需要の創出という点で料金値下げはありでしょうね。
しかしながら、それが規制緩和の一貫して行われたという点はやはり
問題ではないでしょうか。
自由市場が良好に機能していればいいのですが、デフレの場合、需給関係
の崩れ(供給過多)によって価格が適正ラインに下がって落ち着くのでは
なく、下がり続けて倒産や賃金減となり、さらに不況を悪化させる、
だから政府や中央銀行の強力な介入(需要の創出)が必要、というのが
私の習った初等経済学です。古いかもしれませんが。
タクシーの場合、公共交通としての規制があるから、需給関係によって
料金がどんどん下がり続けるということはありませんが、政府がやった
のは規制緩和で業界への新規参入を促すことでした。
バブル崩壊以降、それでなくても需給関係が崩れて供給過多に陥っていた
ところに、さらに供給を増やす策を取ったのだからたまったものでは
ありません。デフレという火災に油を注いだようなものです。
その後、タクシー業界や運転手の惨状が報道されるようになって政府は
台数規制に乗りだざるをえなくなったのですが、それにしても経済の
プロがたくさんいるはずの行政府がなんでこんなちぐはぐな政策を
次々と打ち出すのかが不思議なので、「アメリカ信仰」などと適当な
仮説を立ててみたくもなるわけです。
>不況に追い立てられている労働者たちが無我夢中に認めて欲しいと
>考えるものと「全体」から見て望ましい労働市場の在り方は違うのだ、
>という視点ですが、そのように定立した視点というのはかなり危うく
>ありませんか。
仰っていることがよく分かりません。
悪条件でもいいからとにかく仕事がほしい、という人が大量に発生して
いる状況というのは望ましくないのでは?
|
|