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昨日、小保方側は新事実を出せてないから不服申立てが却下されるのは当然、というふうなことを書きました。
逆に新事実を出したのは調査委員会の方でした。私がちょっと驚いたのは、ネイチャー論文で「不正」とされた電気泳動画像の切り貼りと同じことを、ネイチャー論文の1年前に科学誌サイエンスに応募した論文でもやっていて、サイエンスの編集者と査読者から画像に問題がある旨指摘されていたということです。
つまり、やっちゃダメだよと言われても、別の専門誌でまた同じことをやるという、こういうのを何て言えばいいのか、まあ科学というものを根っから愚弄しているんでしょうね。
サイエンス誌は切り貼りに気づいたのだから、ネイチャー論文の共著者、特に笹井さんが気づかなかったことの責任はより大きくなります(サイエンス論文は笹井さんは無関係)。
ところで辞任した調査委員会前委員長石井さんの過去論文の切り貼りが問題になった時に知ったことですが、昔は普通に行われていたんだそうですね。というのも、昔は紙媒体で切り貼りしていたから、切り貼りの跡がはっきり残る。不要な情報を除いて見やすくするために必要箇所だけを選択して切り貼りするのはOKだし、切り貼りの跡があるから読者が誤解する恐れもない、そういうことだったようです。
ところがフォトショップのような画像加工ソフトが普及すると、跡が残らない形できれいに切り貼りができるようになり、偽の電気泳動画像を掲載する論文が出てくるようになった。それで、切り貼りをした場合にはあえて線を入れなければならないとなったのが10年くらい前から、ということのようです。
まあ小保方さんの場合は、別条件で撮った画像を切り貼りしているから、線を入れようが入れまいがアウトなのですが。
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