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なんでもそうですが、ラクシュンさんの言う「文脈」が重要ですね。
ヤジは「不規則発言」なので、どの発言に対するヤジであるかが必ずしもはっきりしません。そういう時は、ヤジを受けた者及び聞いていた人たちがどう受け取ったかを優先せざるをえないでしょう。
というわけで、私も文脈を知らないので、あえて「自分が早く結婚したらいいんじゃないか」というヤジだけに着目し、このヤジがどういう文脈ならばOKかを考えてみます。
独身議員A(40才)が「近年は晩婚化が進んでいる。もっと早期の結婚を促す仕組みが必要だ」と発言したらとしたら、「そう言うオマエが早く結婚したらいいんじゃないか」という類のヤジが飛んでくることは覚悟しなければならないでしょう。結婚だろうが育児だろうが年金納入だろうが、議員がある問題について望ましい在り方を主張する以上は、自分自身があるべき姿に近づくよう努力していることが求められます。育児は嫁任せで自分ではさらさらやる気のない男性議員が「男も育児を」と主張したら、「どの口が言うか」となるのは当たり前です。
OKとはならないのは、独身議員B(40才)が、「この町は託児所・保育所が全然足らない、もっと育児を支援する施策を」と発言したのに対して、上のようなヤジを飛ばした場合です。そのヤジは議員の主張内容を無視して「育児」を「結婚」と結びつけ、議員が独身であることを揶揄するものだからです。
最初の例は、独身議員Aが男でも女でも十分起こりうるヤジです。2番目の例は、独身議員Bが女である場合に特に起こりやすいヤジでしょう。主張内容の「育児支援」が「女」や「母」(特に働く女・母)と結び付けられやすく、発言者の性とリンクしやすいからです。したがって性的なハラスメントの性格が強くなります。
都議会のケースはどうなんでしょうか。
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