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まだ終わったわけじゃないから「祝!」は早いですが、ひとまず合意に辿りつかなかったことを喜びたいと思います。といっても、「いずれそのうち」という雰囲気がある限り、日本の一次産業が衰退していくことに変わりはないでしょう。はっきり決裂して終わり!としてほしいものです。
しばらく前、ナナコさんが家庭菜園をやっているという書き込みに絡めて、私はこう書きました(検索してみると2009年6月15日。そんな昔だったっけ?)。
>農業はしっかり保護すべきです。ヨーロッパに行ってきた学生なんかがよく「あっちは野菜や果物が安い、おまけに劇場も安い、なのに日本は・・・」と羨ましがったりしてますが、保護(援助)されてることを知らないんですね。
「食」は生きていく上での基本中の基本。国民の「食」を国民みんなで守っていくのは当然のことです。ヨーロッパで野菜や果物が安いのは、市場価格を低く抑え、その代わり農家に国が直接報酬を支払うという形をとっているからです。もちろん農家に支払われるお金を調達するために、消費税は日本よりずっと高い。ドイツの農家は収入の8割以上が国から支給されています。フランスに至っては優に9割を超えると言われています。こうした手厚い保護があってはじめて、たとえば広大な葡萄畑が維持され、質の高いワインが安く提供される。
対して日本は保護があまりにも薄く、ただでさえ後継者は減る一方、そこに「日本の農業は保護されすぎている」という栃狂ったデタラメ言説がまかり通って、農村は荒廃し、今や食料自給率は先進国中最低クラスとなっています。
日本はTPPみたいな馬鹿げたグローバリズム(=国境なき金儲け至上主義)に血道を上げるのではなく、しっかり足もとを見て、日本の一次産業を立て直す努力を始めるべきなのです。
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