|
>Josefさん:
>まだ終わったわけじゃないから「祝!」は早いですが、ひとまず合意に辿りつかなかったことを喜びたいと思います。といっても、「いずれそのうち」という雰囲気がある限り、日本の一次産業が衰退していくことに変わりはないでしょう。はっきり決裂して終わり!としてほしいものです。
それがぬか喜びにならない事を心底から願ひますよ。ちなみに月末が最後の合意のチャンスと報じられたのに、今朝の日経新聞もNHKニュースもそして政府のTPP対策本部のホームページにも、新たな会合の予定ほかは書いてゐなかった(新聞・テレビには週間の予定が纏められてゐたりする)ので、騒がれるのを嫌気しての沈黙なのか。
ここで書いたことで裏目に出るのかも知れませんが、やはり書いてしまふと、産業保護の自主権はオバマさんとかの手柄の為に献上するには勿体なさすぎます。これは労働者待遇の切り下げなんかも含んでゐて、4、5年前には議題に貿易収支改善を目的とした労働者保護緩和の禁止がありました。
以前タクシー料金の価格支持政策でJosefさんと論争した様な記憶があるのですが、私の考へは出来るだけ純粋な需要・供給を反映した放任政策です。運転手がそれでは割に合はないと云って田舎に土地を借りて農業に転業するのが丁度いいと云ふくらゐの頑固な古い経済学の信者であります。
けれど外国資本の参入のために価格支持をやめろと云ふならば本末転倒です。産業政策は第一義的に国内事業者のものでなければいけないと思ひます。労使含めた彼らの対論を通じた意見の積み上げ無しの自由化は、安倍さんの14日の談話にあった空疎な「世界の大勢」とかへの順応のパフォーマンスに過ぎません。
あまりよく解らないけれど、そもそも「安倍政権のインフレ目標設定が失敗」との見方が強まってゐる様にも見えます。これも保守的な経済学派にはうなづきやすいものです。つまり国債を日銀が買ひ入れることにより、市中にお金を流すことが物価上昇を招き実質賃金の伸びを相殺してしまひ不況を長引かせると云ふ理窟です。
例へば、私などは個人情報を渡すのが嫌なので読めないけれど野口悠紀夫氏の「マイナス成長が明確に示す経済政策の根本的誤り」(週刊ダイヤモンド)なんかで、アベノミクスへの本質的な批判に見えます。以上、「新自由主義」的で人権軽視的な観点からの最近経済論の風景です。笑
|
|