|
バジル二世さん
>以前タクシー料金の価格支持政策でJosefさんと論争した様な記憶があるのですが、私の考へは出来るだけ純粋な需要・供給を反映した放任政策です。運転手がそれでは割に合はないと云って田舎に土地を借りて農業に転業するのが丁度いいと云ふくらゐの頑固な古い経済学の信者であります。
いろんな考え方があるでしょう。
私の考えをいうと、経済の基本は「経済」という訳語の元となった「経世済民」、すなわち「世を治め、民を救う」ことであると思います。この言葉は最近やけによく使われるようになった印象がありますが(この夏のNHK高橋是清ドラマでも使われていました)、おそらくその理由は、いわゆる新自由主義が「自由のための自由」となって、民を救うどころか多くの民を貧困に落とす要因になっている、という認識を持つ人が増えているからでしょう。増えているといっても、自由主義信奉者の方が依然として多いですが。
経済活動の自由については、完全自由放任からお上による完全管理を両極として、その間に様々なヴァリエーションがあります。完全放任の方に近づけば近づくほど弱肉強食となって少数者が多数者を搾取する社会となり、完全管理の方に近づくと共産主義国の実例が示すように停滞した抑圧社会となります。
どの辺りでバランスをとるのがいいかは未だ正解のない難問ですが、実質所得が減り続け、そのくせ上位5パーセント、10パーセントの富裕層の所得だけは増えているというここ20年の日本の規制緩和路線は、「経世済民」に逆行するものであると考えます。
というふうな基本的スタンスで私は個々の問題を私なりに判断しています。
|
|