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イギリス・メイ首相の保守党大会演説の内容が以下に報じられています(10月6日)。感心しました。
ttp://www.bbc.com/japanese/37571578
>多くの英国民がEUを拒絶したのは、英国に影響する政策や法律の決定に英国がもっと決定権を持ちたいからというほかに、何十年とかけて出来上がってしまった国内の深い分断を反映していると首相は指摘。労働者が「特権と権力のある人々」にあまりに無視されていると批判した。
メイ首相自身はEU残留派でしたが、国民投票でなぜ離脱派が勝ったのかについて、多くの「リベラル」を標榜するメディアの蔑むような視線とは異なり、労働者階層の不満を正しく認識しているようにみえます。このような認識が日本を含む先進諸国にも共有されれば、未来は決して暗くないでしょう。
>首相は、政界やメディアの一般市民との分断を指摘し、「(市民の)愛国心は不快だと言い、移民問題を心配するのは視野が狭い、犯罪についての考えはリベラルでないし、職を守りたいと思う気持ちは不都合だと、市民をみている。1700万人以上もの人が欧州連合から出たいと投票した事実に、ひどく混乱してまったく受け入れられずにいる」と述べた。
ここで「政界やメディア」(a lot of politicians and commentators)について言われていることは、イギリスの国民投票を伝える日本のメディアにも共通していました。離脱派を移民を排斥する差別主義者であるかのように言ってみたり、離脱派は勝ってしまったことに後悔しているなどと言ってみたり。
就任2カ月のメイ首相が今後どういう政策を展開していくのかは1年くらい見ないと分かりませんが、国民分断の問題をちゃんと認識しているところから、大いに期待できるのではないかと思っています。
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