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芥屋さん:
> でもまぁ、ハッキリ言って、社会学習説と社会構築説とを混同した
> ジェンフリ教育論ばっかりじゃないのかな、日本の現状は。
いや日本に限らず、米国でも混同されていますね。最近、ある著名な学者さんがインターセックスについて書いた論文の下書きを査読してくれとお願いしてきたので読んだのですが、ジョン・マネーの理論が社会構築主義だと書かれていた。マネー理論は社会学習論を中心とした学習理論であって、一般的な意味での構築主義ではありませんよ。まぁあれも広義の構築主義の一種だと言われれば絶対違うとも言い切れないのですが、マネーの失敗により構築主義が否定されたと思われてはたまらないわけで(笑) その学者はさすがに頭がいい人なので指摘をきちんと理解してくれましたが、理解できない人も多いんですよね…
さらにフェミニズム教育論となると、フェミニズム理論の中心からかなり外れたところに位置していて、ほとんど相互交流はありません。日本では女性学をやっている人がジェンフリ教育を推進していたりして、ジェンフリの説明にバトラーやらスコットを持ち出して無駄に混乱を巻き起こしているわけですが、米国のフェミニズム教育論にはバトラーなんてほとんど登場しません。逆に、教育学者であるバーバラ・ヒューストンなんて女性学の中ではほとんど知られていません。
> だから学校の先生は、社会構築説を知らずに社会学習説によって
> 「ジェンダーに敏感であろう」と解釈してしまうのではないか。
それは、ありそうな話です。
> でも、それなら2の立場から1の人々に指摘してあげたり批判し
> てやったりしつつ、1と2を混同したまま批判する人々には、
> これまた違いを説明したり批判したりすればいいのに…って思う
> んですが、
それをやっていると思いますが。引用してくださった部分はまさにそれですし。
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