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>小泉のムスコが「政治家がつぶやきだしたらキリがなくなるからツイッターには興味がない」みたいなことを言っていましたが、私の感覚に近いと思いました。
小泉のムスコはどうでもいいけど、アジアの共同体と言ってた鳩山首相が、「勉強してみたら抑止力としてアメリカの海兵隊が沖縄にいることの重要性が分かってきた」みたいなことを言うようになってしまいましたね。残念です。
政権交代といってもその実は派閥交代にすぎない、という意味のことを以前に書きましたが、それでも鳩山首相のアジア志向にはちょっぴり期待していました。口からでまかせを言ったとは思いませんが、アメリカの圧力に抗するだけの覚悟は持っていなかったようです。
情けない限りです。しかし問題は、鳩山首相がどうこうというよりも、アメリカの意向を異常なまでに忖度してびくびくしている日本人にあるような気がします。首相の情けなさは、そういう日本人の「民意」を正確に反映したものではないでしょうか。「沖縄の人たちは気の毒だから何とかしてアゲたいけれど、アメリカさんを本気で怒らせるわけにはいかないし…」という民意。この民意の行き着く先は、基本は原案のまま、でもほんの気持ちだけ変更を施して(=アメリカ様に変更を了承していただいて)、沖縄の過重な負担にも配慮しましたという形をとる、ということくらいしかありません。この「民意」はあまりにも情けない。その情けなさがよーく分かっているから、誰もそれを我が事として認めようとせず、「民意」を忠実になぞっている首相を他人事のように非難する。
アジア戦略上、沖縄に、日本に自国の基地を置きたがっているのはアメリカです。「要らんから出てけ」と言われたらそれまで。そうならないように、基地がアンタの国の平和にこんなに役立っていますよというおためごかしと、拒否したらどうなっても知らんぞという脅しを組み合わせて柔らかな植民地支配を続けているのがアメリカです。
アメリカを怒らせるのを恐れる前に、日本人こそがもっと怒って然るべきでしょう。米軍出て行けの声が高まれば、アメリカの方が「少しでもいいから置かせてくれ」と頼む立場になります。交渉事はそうやってやるものでしょう。今は(というより戦後日本は)その前提となる「怒り」がアメリカに向かうのではなく時の自国政権に向かう、つまり内攻しているのです。
鳩山政権批判はもちろん結構。思い切り批判すればよい。ただし、「こうすべきだ」という定見を持って批判するのでなければ、だだをこねてるにすぎません。
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