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例えば、現物のドラマの一箇所だけを変えることで私の違和感を解消するとすれば、女署長の科白を「いくら理不尽でも殺してしまったらオシマイだ(プロになれなくなる 夢が消える)」に変えるか、弟子がごく他愛もないことでキレて師匠を殺す筋書きに変更するかですね(後者は多少違和感あり)。
しかし私が想像している作者としては、専業主婦(女)が受ける理不尽さをアピールできないという理由からこれらを選択できないでしょう。そのため、「人を支える」役割を職業にまで拡大させる必要があった。そして(どちらかと言えば)ギリギリのところで殺人を犯した人間を「支える」「支えられる」の関係から批判することで、専業主婦の過酷(?)な環境を間接的に浮き彫りにするという手法を採用したのではないでしょうかね。この方法だと、忍耐力や理不尽の大小関係が実際は 妻<弟子 であってもそれを 妻>弟子 のように偽装することもできますから一石二鳥ということです。
署長の科白だと、主婦(女)の理不尽は弟子の理不尽を完全に包含していますからね。
がしかし、愛情に裏付けられた夫の身代わり出頭と同様に、専業主婦時代の妻の(優しそうな夫からの)理不尽をアシスタントに当てはめることはできないはず。
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