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>macskaさん:
>「職場の常識」がそうであるというのはその通りです。しかし、わたしの定義する「差別」にそれは間違いなく含まれるんですよ。それが不満であれば、わたしの定義を捨てて別の定義を提案すべきです。
不満も何もないですよ。ジェンダー教の信者さんが思っているような「男らしさ女らしさの規範」なんて、実存じゃないでしょ?あなたが挙げたものについて、私が逐一「でも実際はこうでしょ?」と指摘したことに、答えられていないじゃん。
>定義に合致しているのに「職場の常識」を振りかざして強引に「差別ではない」と決めつけてしまうという非論理的なふるまいを認めてしまうと、
あなたが挙げたものは定義に合致しない旨、実情がどうかということを説明しましたが。
>例えば奴隷制があったころの米国南部では黒人は個人として生きることができないから奴隷でいるのがかれら自身にとってもちょうどいいという「常識」によって「奴隷制は差別ではない」ということになってしまいます。
なってしまいません。スカートを履きたい男や化粧をしない女が、どこで奴隷化されていますか?ジェンダー教徒の反差別論のもっとも良くないのは、およそ比べようもない不幸・不正義と、個人の志向が貫徹できない不利とを同列に語ることです。
>正面から「差別だ!」と指摘することが、差別を取り除くための戦略として有効だとは限らないという点は、あなたの言う通り。しかしわたしは、現場において「差別だ!」と指摘すべきかどうかという議論をしていない。
そこはわかりました。
>わたしは「職場でお洒落したり、お洒落で自己主張する権利」を主張しているわけではないですよ。
そうなんですか。それもわかりました。
>そうではなく、特定のジェンダーの規範に沿ったお洒落を強要されない権利を主張しているわけです。
いいじゃん、身だしなみについてアレコレ言う人がいても。お洒落なんて、口さがない人もいて何ぼのもんでしょ。何言ってるんですか。そんな権利、認められるわけないでしょう。
>それは、これまでの女性運動の訴えとなんら矛盾しませんよ。
いやぁ、それはちょっと女性運動の側の視点で見すぎだと思うけどな。
>ジェンダーの規範に合致しているかどうかでさまざまな異なる扱いを受けることを、わたしの定義するところの「差別」の一緒として考えることができると言っているだけです。
macskaさん、それは全然ダメだ。人は誰に対してでも異なる扱いをしてはいかんということになれば、およそ非人間的なことを求めることになる。確かに、ある規範によって異なる扱いをするということは、これは広義の差別にほからないけど、そのように異なる扱いをしようがしまいが自由だ(それによって制度上の差別を受けない)ということが、政治における限度でしょう。
あなたの定義による「差別」は、政治権力による強制力を伴う制度改革論の対象としうるものを限定させることに意義があります。そこに「ジェンダーの規範に合致しているかどうかでさまざまな異なる扱いを受けること」を持ち込むなら、あなたがたと同じ男女観(ありもしない制度化された男女観)を持つ人々しか自由と権利を享受できません。これは、認められるものではない。
>てゆーか、そもそも職場にスカートをはいて出て来なくたって、休日はいつもスカートで外出していると社内で知られるだけでも会社で不利益を受けるんじゃないですか?
うん。バレたら不利だと思います(いろんな陰口とか噂とかされて面白がられたり)。で、もしそれを理由に解雇などされたら、これは権利の侵害ですね。でも、それを訴訟にすること自体、その人にとっては非常に躊躇されることかもしれない。そういうことのないよう訴えかけるのは、私は正しいと思いますよ。
でもこれはtpknさんが既に言ってるとおり、雇用差別に発展したら、でしょう?そこんとこ、ひとくちに「不利」と言っても、覚悟しとかなくちゃいけない「不利」と、生存に関わる不当な権利侵害とは一緒にするべきではないでしょう。誰にだって、いろんな「不利」はあるんだから、不利=差別ではないです。
自衛隊でゲイであることが発覚してそれを理由に解雇された人の事件があって、某板で話題になってましたが、もちろん不当な解雇です。でもね、私が言ってるのは、もし仮にこの人がゲイはゲイでもネコで女装趣味があったとして、それを理由に男子隊員の制服ではなく女子隊員の制服を所望して拒否されたとしても不当ではない、ということです。わかりますか?男子には男子の制服を、というのは自衛隊の規律なんだから。勤務時間外も隊員の制服を四六時中着衣すべし、でもないんだから。もしそれがどうしても嫌で女子隊員の制服でなきゃ嫌だというなら、隊を辞めたまえ(どこぞの自衛隊グッズショップで女子制服でも買いたまえ)、で正しいです。でも、この人がそんな無茶なことを要求していたとは聞かないし、ただ性志向が同性愛であったというだけで解雇されるのは不当でしょう。私の言ってるのは、そういうことです。
>> こういった方面になると、おそらく日本では伝統主義者(?)のほうが、理解も共感も早いと思う。何たって、男装して勇み立ち雄叫びをあげる天照大神に、女装して舞い敵将と寝所をともにするヤマトタケルの国ですもん。
>そうあって欲しいのですけれど、伝統主義者というのは伝統から自分が気に入った部分を恣意的に選んで来る人のことですから、そういった部分を選んでくれるかどうかは分からないのです。
まぁ、それは何の主義者でもありがちですね。ただ、とりあえず伝統じゃ伝統じゃという人で、もし「トランスなど日本の伝統にもとる。ジェンフリの害毒だ」という御仁がいたなら、「あんた古事記でも日本書紀でも読みなはれ。こりゃジェンフリの害毒ですか?」と聞いてみたらいいです(笑)
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