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芥屋のアニキ、お久し振りです。
バナナの件はいろんな考え方、感じ方があるだろうと思います(氷水かぶるやつなんかも)。
私が欺瞞を感じた理由を後付けになりますが補足しておきます。
バナナと黒人を結びつけるような行為に西洋社会が厳しい姿勢をとるのは、社会の中に差別が根強く残っているからでしょう。動物園の檻にアフリカ黒人を入れて見世物にしていたのは遠い昔の話ではありません。バナナに限らず、彼らを人種的にx蔑む行為は、たとえそれが個人による突発的行為にみえても、背景にある差別構造に根差し、それを活性化するものです。だから人々は神経を尖らせる。
しかし日本には黒人系を差別するそうした構造があるとは思えません(私の認識が間違っている可能性もありますが)。プロ野球には昔からたくさんの黒人系選手が来て活躍していますが、今回のような揶揄行為は聞いたことがありません。
件の若者は、外国のサッカーにはそういう行為があることを知って、面白がって真似したアホ、バナナの一種、私がそういう感じしか受けないのは上のような理由からです。黒人系選手は若者が応援する横浜マリノスにもいることからしても、若者の行為は間が抜けています。
もちろん、対象とされたブラジル選手が感じた不快感、悲しみを軽視しろと言っているわけではありません。若者には謝罪させなければならないし、主催者のマリノスもまた謝罪の上で再発防止策を講じるべきです。ただ、Jリーグが組織としてマリノスを罰するというのは筋が違うのではないか、西洋かぶれに過ぎるのではないかと感じます。マスコミの反応に関しても同様です。
現象としては違うけれども構造という点で参照したいのは、どこかのアホが図書館の『アンネの日記』等を破って回ったという事件です。西洋、特にドイツで同様の事件が起こるのと日本で起こるのとでは社会的重大性に大きな差があります(ドイツにはまだネオナチが相当数いて移民殺人も起こっています)。その差を無視して、この事件を「差別事件」として西洋並みに大きく扱い、これを機にユダヤ人大量虐殺を懐疑する言論を禁じようという動きがあれば、私は強い違和感と欺瞞を感じると思います。
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