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「で、この学校でその、なんていうか魔物みたいなのを退治しに?」
「はい。向こうの世界からこちらに来た何者かがこの学校を中心としたこの町全体で何かを行い、結果として均衡が保てなくなっています。誰なのか、何をしているのかを調査し、これを為した者を滅殺します。」
ちょっと・・・これは関わってはいけない部類の人に違いない。宗教団体か何かの陰謀かもしれないぞ?
「そ・・・そうなんだ。大変だね。上手くいくことを祈ってます。じゃあ・・・っと。あの、手、離してくれないかな?」
ゆっくりと首を横に振る転校生、佐藤。
「え、な、なんで?あのさ・・・授業始まるし。」
その眼差しは俺を真正面から捉え、瞬きすらしない。澄んだ黒い瞳に吸い込まれそうな・・・
「あ・・・」
気がつくと、
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