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真剣な表情で何度も聞いたのだけどうまく論点をずらされてしまい、気付けば俺が学校に行くのが完全に決まっていた。
なんか腑に落ちないけど、しょうがないので支度をすることに。
部屋に戻って着替えをする。パジャマを脱いで下着姿になり、いつものようにタンスから――
出てきたのは、清楚な白いブラジャーとショーツの一式だった。
……忘れてた。今の俺は「白川薫子」だったんだ。
これには俺も予想外。思わず固まってしまう。そこには、下着姿で呆然とブラジャーを持ち上げている生徒会長の姿が!
イカンイカン。現実逃避している場合じゃない。覚悟を決めて、装着せねば。
えーっと、まずはホックを外して付け替えるんだよな……
背中に手をまわし、ホックを外す。難なく外せたことにちょっと感動。
あとはそのまま取って付け替えるだけか。何だ、簡単じゃないか。
しかしブラを外す時にそれは起こった。少し手元が狂ってしまった。
「ひゃうっ!」
電撃が走るような気持ちの良い感覚。
見てみると、そこにはピンク色の小さな突起がそり立っていた。
おもわずそれを弄んでしまう。コリコリとした感触が気持ちいい。
身体も熱くなってきた俺は、いつしか女陰へと手を伸ばしていた。
乳首がこれなら、と思うともう手は止まらない。
もう触れるか、といったところまで手を近づけたところで――
「何やってるのー?早くしないと遅れるわよー」
違う部屋から葵さんの声が。その声で俺は我に返った。もう少しで一線を越える所だった。危ない危ない。
急いで着替えを済ませてカバンを持ち、そのままパンだけ食べ、玄関へ走る。
行儀が悪いが、学校に遅れそうな今はそんなこと言ってられない。靴をはいて外へ。
おっといけない、あれを忘れるところだった。俺はゆっくりと玄関に振り向いて、言う。
「それでは行ってまいります。お母様」
そのまま白川薫子として、私として家を出る。初めてでありながら、いつもの通学路を通って。
いつしか心は躍っていた。これから起こるであろうさまざまな出来事に。
通学路を歩いていると、前から女の子が来ました。
長い髪をリボンでまとめ、私と同じ学生服を着た、身長が少し低めの……
私からも駆け寄ってあいさつを。
「おはようございます。白川さん」
「おはよう。瀬能さん。今日も元気そうですね」
親しげなこの女の子は――
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