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「おっ、ここにいたのね」
そう言って私の元へ近づいてくる。笑顔がとても似合っていて、可愛いな。
……私の記憶によるとこの人は私の姉の真奈美。近くの高校に通っていて、その容姿と性格からか男女ともに人気がある。俗に言う自慢の姉、というやつだ。
こんな奇麗な人が姉だなんてうらやましいな。
そう考え込んでいると、不意に声をかけられた。
「ねえ、いつものやつはしてくれないの?」
「えっ、いつもの……?」
いつものって何だろうか? まぁ記憶を読むのも面倒だし、ここは適当に答えるか。
「今日はお姉ちゃんがやってよ。偶にはいいでしょ?」
「おっ、言うようになったね。後悔させてやるんだから!」
真奈美はそう言ってニヤニヤしながら顔を近づけてきた。心なしか怖いな。
そしてそのまま私とキスをし始めた。しかもかなりディープだ。
これには流石に驚いた。姉妹でキスをするのが日課だなんて普通は思わないぞ……
だが、これは好都合なんじゃないか? そう思った私は体の中の俺を口から出して、真奈美の中に潜り込ませることにした。ごめんねお姉ちゃん。私一人じゃあ暮らしていく自信がないから、お姉ちゃんも貸して欲しいの……。
私の口から一気に俺の身体を吐き出して、真奈美の口へと滑り込ませる。
口同士は密着しているので、移動は思いのほかスムーズに行うことが出来た。
「あ、ああいいい……あ、ゆみ、なによ、これ」
「ふふ、私からの気持ちだよ。受け取ってね、お姉ちゃん」
口いっぱいに入り込んだ俺は、そのまま体内にどんどんと侵入する。
そして、ゴクンと喉が鳴ったかと思うと視界が暗転した。
目を開けると、さっきと変わらぬ姿のあゆみがそこに居た。ただ、床に倒れ伏してしまっていたのだが。
「目の前にあゆみが居るということは……」
身体を見下ろすと、妹と同じく年齢には似つかないほどの豊満な胸がブラウスからこれでもかと言わんばかりの主張をしていた。
思わず触ってしまいたくなるが、今は我慢。どうやら乗り移りには成功したようだ。
次に俺は――
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