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フローリングについた両手の間に、汗と涙が。
大丈夫だ・・・俺だ。
そういえば行動制御プログラムとか、擬似記憶とか言ってたな。
「ええと・・・私の名前は佐藤良子。生年月日は・・・」
すらすらとプロフィールが口から出てくる。
『しかし!その正体は俺だぜッ!』
「私は佐藤良子よ。」
『宇宙人にこの姿にされたんだゼッ!』
「私は佐藤良子・・・何なのよこれ、都合の悪いことは自動的に発言削除ってわけ?」
しかし、美人転校生ってすげーな・・・
朝から皆に囲まれて質問攻めだ。
俺は佐藤良子として教室に存在していた。
ちょっとした仕草、放し方、字、全てが佐藤良子に矯正されている。
俺になった宇宙人は・・・学校をサボっているようだ。
俺は・・・
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