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今の自分の姿を確認して分かったことなのだが、今の俺は、どうもさっき見た女の子とは少し違っているようだ。
顔は凛々しく引き締まり、髪の毛は茶色がかっている。体つきも変わっていて、可憐な見た目とは裏腹に、小さな身体には似つかわしくないような丸い乳房が服を押し上げていた。(あくまで子供としては、だが)
服も互いの服の特徴を足して割ったような、ちぐはぐな印象を受ける。お堅い感じのようで、可愛らしいような感じ。
「ふーん、今の私ってこんな姿なんだ。……でもこれじゃあ、魔法少女って言うより子供スパイみたい。でも、文句はいえないか。可愛いし」
おっと、つい独り言が。言おうと思ってることが身体に合う様に勝手に変わるのは、まだ慣れないな……。便利なんだけど、どうにも気持ち悪い。
「ま、とりあえずは私――高峰瑞穂として生活しようかな。行動を起こすのには、まだ早いものね」
そうして、俺はこの子の親が待つ場所へゆっくりと歩き始めた。
どうやって組織を潰すかどうか、まだ遠い未来の計画を練りながら。
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