|
フランス大統領選挙はマクロン氏の圧勝に終わり、反グローバリズムの私としてはちょっと残念です。
しかし安心したところもあります。それは何かというと、フランス国民はまだ移民・難民を攻撃するほどには荒廃してはいないことが分かったことです。
大統領選の第一回投票得票率は、1位のマクロン氏24パーセント弱から4位のメランション氏20パーセント弱まで、上位4人が20パーセント前後という僅差でした。反EUの立場だったメランション氏の支持者が決選投票でルペン氏支持に回れば、決選投票は大激戦となっていたことでしょう。
しかしそうはならなかった。メランション氏は反EUではあっても反移民ではなかったからです。反移民の傾向が強いルペン氏率いる国民戦線に、その一点で共闘することはできなかった。
言うまでもないことですが、グローバリズムの牽引者はあくまでもグローバル企業やグローバル投資屋たちとその利益に与る政治家たちであって、移民ではありません。移民はグローバリストが利益を上げるために使われる道具にすぎないのです。社会の中・下層を形成するそうした移民たちを憎悪の対象とするのは明白な誤りです。
グローバリズムが進むほどに不平等は拡大し、こうした冷静さは失われていきます。今はまだそこまで行っていない。一方でグローバリズム批判(EU批判)は着実に広がっている。マクロン新大統領は現状をもっと悪くするでしょうが、マクロン後は改善に向かっていくいう希望がみえます。
|
|