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>Josefさん:
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>つまり日本は、国民や国土の安全保障を図る上での合理的選択が憲法違反になってしまうという重大な矛盾の中にあるわけです。これは今に始まったことではなく、憲法を普通に読めば自衛隊がすでに憲法違反ですから、戦後のほとんどの期間を日本は重大な矛盾の中で過ごしてきたと言わざるをえません。
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>(中略)
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>憲法は国の基本法だから、当然大切。そういう意識は充分にある。ところがそれは他から与えられたものであるがゆえに、言い換えると「彼方」にあるものであるがゆえに、事実上は解釈改憲の繰り返しによって蔑ろにし、形式上は不合理なまでに堅守する。
つまり、憲法が顧られず、条文違反を躊躇しない気分が蔓延してゐるってことですね。これは前述した「新版靖國論集」よれば所謂「国家神道」を潰す目的で盛り込んだ憲法の政教分離規定なんかについても、その様です。
ちょっと本を読むと書きたくなっちゃふ目立ちたがりなので続けますと、宗教の学校運営・維持に現在出てゐる補助金も、かつて友人に聞いたところでは明白な89条の違反とのことでした。お祭りや文化財保護もさうかも知れません。
アメリカを苦しめた大日本帝国の再起の芽を摘む道具だった面が色濃い現憲法は日本人の生活実態からかけ離れ、守ることが困難だってことです。SEALDsが「憲法を守れ」と云ふのなら、憲法が内包してゐるさうした問題はどうなるのでせうか?
SEALDsへの不満はあと、立憲主義とは民主主義を守ることだって前提についてです。どれだけ民意を政策に反映すれば民主主義なのかの基準が無い以上は、定義の無い言葉の内容を別の言葉の意味に包摂させる違和感があります。
「国体」をConstitutionと云ひ、「万機公論に決す」ほかの民意の反映がそこに伝統的に含まれるとしても、それがDemocracyになるかは意見が分かれるはずです。本来のさうしたConstitutionalismと彼らの云ふ立憲主義は違ふものですね。
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