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>Josefさん:
>株価は下がってきているようです。株なんて上がったり下がったりするものなのだから一喜一憂することはないのですが、政府は株価ばかり見ているようだから、たぶん気が気でないでしょう。株価上げるために、金利をもっとマイナスにしますか。それともまた黒田バズーカぶっ放しますか。
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>無駄だっつーの。
お、ポリシーミックス(財政・金融政策の連携)の有効性を認めるお考へとはちょっと違ふかも知れませんが、似たやうな見通しを持ってをります。前掲伊藤の教科書230ページより。小見出しは「マネーサプライが増加すると金利が上がる?」です。
>>最近のアメリカの金融政策では、マネーサプライ(貨幣供給量)を重んじて、これを安定化することが金融政策の重要課題となっています。このような金融政策のもとで、一見奇妙な現象が起きています。中央銀行は定期的にマネーサプライに関する指標を発表しますが、マネーサプライが増加すると金利が高くなることがあるのです。
>>経済学の標準的な教科書によれば、マネーサプライが増加すれば金利は下がるとされています。なぜなら、貨幣や証券に対する需要を所与とすると、貨幣供給の増加は貨幣市場を超過供給、証券市場を超過需要の状態にし、証券価格の上昇と金利の低下をもたらすからです。
>>しかし、もし中央銀行がマネーサプライを安定化させるという政策ルールを厳格に守るということを民間が信じるのであれば、この説明での「需要を所与であるとする」という前提が成り立たなくなります。なんらかの理由によってマネーサプライが増加すれば、マネーサプライを元の水準に戻すために中央銀行が金融を引き締めるだろうと民間は予測します。これによって金利の上昇や証券価格の低下が予想されるので、証券を持っている人々は証券価格の下落によるキャピタル・ロスを防ぐため、手持ちの証券を手放そうとするのです。このような人々の予防的ないしは投機的な行動の結果、市場金利は押し上げられるのです。
>>政府の政策のやり方は民間の経済活動や予想形成に影響を及ぼすので、この点を無視した伝統的な裁量的マクロ経済政策は望ましい効果を持たないというのが、いわゆる「ルーカス批判」と呼ばれる論点であり、これは最近のマクロ経済政策の見方に重大な影響を与えています。(以下略)
つまり、銀行が投資に回すマネーサプライを増やすのを促す日銀の施策も市場の出口政策を見越した読みによって相殺されたり逆効果になったりするだけでせう。
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