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こんにちは。
前回、マイナス金利政策に絡めて、金融エリートの「信仰」と揶揄しましたが、現実には「お上の顔色をみて、こうするしかなかった」というところでしょう。
エリートというのは体制に順応するのが飛び抜けて上手な人たちです(反体制な人たちはどんなに有能優秀であってもエリートではない)。エリートたちは常に組織のトップを見、そして組織のトップは政府を見ています。政府の意に従い、その意に沿った最適解を出す。それができるのがエリートです。
政府が「財政出動はしない、消費税は上げる」と思い切りデフレ脱却にブレーキをかけつつ「景気回復は金融で何とかしろ」と言う以上、その意を受けた金融エリートに残された選択は3度目のバズーカかユーロの猿真似マイナス金利策くらいしかなかったのでしょう。
支持率の高い政権に向かって「財政出動も合わせて行うべきだ」とか「消費税増税は見直すべきだ」などとは口が裂けても言えません。エリートですから。
マイナス金利を決定した委員会での採決は5対4だったといいます。政府の意を汲むのが大得意な人たちの中でも賛否が真っ二つに分かれるのだから、かなり無理をした決定だったことがうかがえます。
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