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安倍首相は10年前の小泉談話に続いて戦後70年にあたる今年新たな首相談話を出すことにしています。談話なんか出さなくてもいいのではないかという点はさておき、どういう談話にするかを議論する有識者会議が招集され、すでに議論が始まっていますが、内容について意見が割れているとのことです。
ttp://mainichi.jp/select/news/20150324k0000m010135000c.html
不思議なのは、首相談話だというのに、安倍氏自身が作文しないで、有識者に議論させるという点です。
恒例行事のような談話ならともかく、出さないなら出さないで何の問題もない談話をわざわざ「出す」と決めたのでしょう?ならば「これが言いたい」ということが明確にあるはずです。だからこそ、長期政権になりそうな安倍談話に日本人はもとより、中韓もアメリカもそれぞれの立場で注目している。
それを、「みんなで話し合って作文しましょう」では、あちらにもこちらにも気を配った何のインパクトのないものになるのは目に見えています。あちらにもこちらにも気を配ったため、あちらからもこちらからも非難されるような代物になる可能性もあります。
首相談話なんだから、まずは首相が自らの思いをしっかり伝える談話文を作成すべきです。その上で、事実誤認や奇矯な解釈や日本語の誤り等があってはいけないから、各方面の専門家に入念なチェックを頼み、修正提案をしてもらう。それを何度か繰り返して最終原稿を練り上げていく。そういうプロセスを踏むのが普通でしょう。
なぜ自分が書くということを真っ先にやらないのか、不思議です。
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