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正確に言えば香織であって香織ではなかった。
近寄ってみると
なんとういうか……生きてる感じがまったくしない
「どうなっているんだ?」
俺が話そうが触ろうがまったく反応はしなかった
「ねぇ?」
「えっ」
「何しているの?」
俺は香織の身体を隅々まで調べているとデジカメ(香織)から呼び止められた
「あっ!いや。ハハハ……ゴメン」
「はぁ〜、とにかく、それ着てみて!」
「ハイ?」
「それ、着るもんだからさぁ」
「真剣と書いてマジ」
「はい、マジデス」
(イヤイヤ無理だって第一どこから着ればいいんだよ!?)
などと突っ込みを入れていると香織が言う
「背中簡単に裂けるから」
「あっ、本当だ……なんでそんなに詳しいんだ」
「この中にいると解っちゃうんのよ」
「…………」
俺はデジカメの方を振り向くと
デジカメがなぜに空飛んでこっちを映している。
「映すなよ!」
「早く着てくれないと映せないよ」
「無視ですか……その前にいいのか……お前は?」
「何が?別に身体のことを言ってるんだったら気にしなくていいよ。」
「ああ」
そうだったなこいつそう言うやつだ
香織は前々から物事をあっさりした考えの人間だったな……
「ふ〜う、わかった着ればいいんだろ」
「じゃあ映すよ」
「あっ、やっぱり映すんですね。」
「もちろん」
俺はとにかく香織を着ることにした……
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