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と、ベッドから立ち上がり、パジャマのボタンを外すと茜ちゃんに上半身を見せた。
何も言わずに、でも彼女の顔は少し赤らいで見える。
「何だよ?」
「えっ、ううん。何でもないよ。直利兄ちゃん、たくましくなったんだって思っただけ」
「そんな風にジロジロと見るなよ。何だか恥ずかしいじゃないか」
「ごめんね」
茜ちゃんはペロッと舌を出して笑ったけど、その視線は俺の股間に注がれていた。
「おいおい、何処を見てるんだ」
「クスッ。下の方もたくましくなったのかなって思って」
「な、何言い出すんだよ」
「だって、男の人の体に興味があるもん。学校の友達と色々話しているんだよ」
「そんな事を話しているのか?」
「女子高だからね。女の子同士で結構過激な事も話すの」
「……そ、そっか」
朝から何て会話をしているんだと思いながらも、茜ちゃんに背を向けながらパジャマのズボンを脱ぎ、ベッドの足元に置いていた黒いジャージのズボンを手にした。
茜ちゃんから目を話したのは、ほんの五秒くらいだったと思う。
「直利兄ちゃん」
離れていた場所にいた茜ちゃんの声がすぐ後ろ、耳元で聞えた。
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