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重たそうな皮の袋のようなもの。
肌色で、よく見ると手足や髪の毛も生えている?
「よいしょっと。寝てる間にアンタの皮、剥がして貰ったんだ。」
なにっ?俺の皮???飯田は皮の顔の部分を広げて見せた。
「お・・・俺の顔??」
間違いない。昨日つぶしたニキビの痕。恐る恐る手を見ると・・・
「うわああああああああっ!」
筋肉むき出しの細い腕。これが俺の手か?
「大きな声出すなよ、家は誰もいないけどさ。近所に聞こえるじゃん。」
「い・・・い・・・飯田!!俺に何をした!?早くもとに戻せよ!!」
「大丈夫だって。またこの皮着れば半日ぐらいでくっついて元通りになるらしいからさ。ちょっとまってて。」
飯田は部屋を出て行った。
くそっ。いったいどうなってるんだ?
何でこんなこと出来るんだ?あの飯田が?
どさっ。
ドアが開いてベッドの前に皮が投げ入れられた。
「い・・・飯田?」
返事がない。ドアはまた閉まってしまう。
俺はベッドから降りて、丸まった皮に無我夢中で潜り込んだ。
早く元に戻ってここから出ないと。
皮は生き物のように俺の筋肉を包み込んでいく。ぬるぬるとした感触が全身を覆い、目や鼻、口にも這い入ってきて気持ちが悪い。
よろよろと立ち上がって、俺はドレッサーの鏡で自分の姿を確認した。
鏡に映る顔・・・それは、
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