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不謹慎だけど謹賀新年[7]  /  アメリカのTPP反対[3]  /  英国EU離脱をめぐる朝日新...[10]  /  男系男子の皇位継承を「女...[1]  /  ボーヴォワール生誕日に寄...[4]  /  

不謹慎だけど謹賀新年
 バジル二世  - 17/1/12(木) 15:01 -

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   あんまり書くと遅刻する上に、またボロを出しさうな私なのですが。。。。相応しい言葉遣ひも解ってをりませんしww

どうやらあと2年で平成が終はり、退位が確定的な流れです。ネットでは各紙が書いてゐます。その後に控へてゐさうな不正な表記への憲法変更(ここのところの自民党の選挙公約ですね)と絡むので、法律論なんかはよく解らないながら触れざるを得ません。

本当の意図は判りませんが、安倍サンたちが典範根本改正を避け一代限りの特例とするのは、皇位に口を挟む勢力を警戒してと云ふのがもっぱらの理由みたいですね。女系天皇だったかの議論に遺伝子話を援用してゐたあのミスターYなんかもさうですね( ´,_ゝ`)プッ

それなら恒久法でなくとも良いんぢゃないかといふ空気に傾いてきてゐると云ふ感じがしてゐるのは私だけでせうか? ほかに対案もないだらうし、圧倒的与党に集められた日本の一級の学者たちがさう言ってゐるし、解らないけどまあいいやって。

もう時間もないんで程々にしますが、終身位以外の制度も、さうしたことを踏まへてのものでせう? だったら、今上天皇退位も少なからずその国家存立や安全保障に関はる懸念がないのだらうか、と云ふのがまづ一点。

二点目はその観点から、表立った作成が憚られる崩御前提の即位、新元号に始まる諸行事のスケジュールは、退位前提よりも不確定要素が多く、他の課題への取り組みを圧迫しがちになりさうなものを、根本改正をなぜ避けるかこのセクハラヂヂイにはさっぱり解らない。

まるで植草一秀、と書くと身の程知らずで草が生えるネオリベの似非国益論者(おまけに無知で無職、すみませぬ)の言だから無視されるのが順当なんでせうが、まああけましておめでたうございます。あんまり厳しくされたくはないところだけ、本年もよろしく。

Re(4):不謹慎だけど謹賀新年
 Josef  - 17/1/30(月) 13:13 -

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   あけましておめでとうございます(1月ならギリギリOK?)。

譲位問題については私もあまりあれこれ言いたくありません。

昨年、陛下が長い間考え抜いてこられたことをごく控えめに表明された。
それならそのお気持に応えるのが国民の努めであろう。
私に言えるのはそのくらいです。

ただ、応える側の国民(政府)のやり方については不満があります。
 「めんどくさいから今上天皇限定の特別法にしとけ」
 「めんどくさいから平成は30年までで1月1日から新元号」
そんな感じじゃありません?

それに対して宮内庁からはやんわりと異議が唱えられるという昨年来の
状況は、残念ながら、国民の代表者たちが、陛下のお気持ちに
応えることを第一に考えて物事を進めているようにはみえません。

天皇という地位の厳しさ(Re(5):不謹慎だけど謹賀...
 Josef  - 17/1/30(月) 19:05 -

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   私が聞いたり読んだりした譲位問題にかかわる僅かな言説の中でいちばん心に刺さったのは元最高裁判事の藤田宙靖氏のインタビューでした(朝日新聞1月18日掲載)。

陛下が大切にしている「象徴としての務め」について、あれほどまでやる必要はないという声もあるが、との問いかけに対して、藤田氏はこう言います。

>憲法によって、天皇は国民統合の象徴と位置づけられました。しかし、象徴の地位にある者が具体的に何をすべきかの明確な定めはなく、陛下は自らそれを探り、判断し、実行しなければならなかったのです。ある法的地位にあることに伴う必然的な行動でした。それを、憲法は何も要請していないのに勝手に仕事を広げていったなどと批判はできません。

>そうして積み重ねられた陛下のおこないを、国民の多くは天皇の公的行為の一部として支持してきました。市井の人びとと直接、積極的に触れあい、戦災や震災で亡くなった人の慰霊・追悼をし、現地で被災者の手をとって寄り添う。その姿は、国民主権の下で民主制を採用する憲法にマッチするものでした。国家はさまざまな「罪」を抱えこんだうえに成り立っていますが、陛下は「象徴」として、それを自ら原罪として背負い、いわば贖罪(しょくざい)の旅を続けてこられたように、私には見えます。

生身の人間が「象徴」としての役割を果たすとはどういうことか、この難題を陛下ほど考え抜き、行動しながら考え続けた人は他にいないのではないかと思います。「陛下にはお祈りしていただくだけで充分なのだ」と言う人もいますが、私もまたそういう気がしている一人なのですが、おそらく当事者でないがゆえに言える気楽な言葉なのでしょう。

藤田氏は皇室会議の議員も務め、陛下とは面識がありました。こんな経験も語っています。

>最高裁判事を退任する際、ごあいさつする機会がありました。退官後何をするかについてご質問がありましたので、「どこにも勤めず、やりたいことをやろうと思います」とお話ししたところ、陛下が「あなたのような人がそれではいけないのではないですか」とおっしゃったのには恐縮しました。ご自身の一存では辞められない、天皇という地位の厳しさを垣間見たような気がいたします。

Re(1):天皇という地位の厳しさ
 バジル二世  - 17/2/2(木) 19:01 -

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   >生身の人間が「象徴」としての役割を果たすとはどういうことか、この難題を陛下ほど考え抜き、行動しながら考え続けた人は他にいないのではないかと思います。「陛下にはお祈りしていただくだけで充分なのだ」と言う人もいますが、私もまたそういう気がしている一人なのですが、おそらく当事者でないがゆえに言える気楽な言葉なのでしょう。
>
終身位をどうするかの件ぐらゐの改正話は一発で片付けて貰ひたいってのが本音です。将来にわたって再燃しないやうにして欲しいです。つまりは「国民の総意」が何かは解りもしないけれど、私自身は恒久法支持ってことです。

一つの理由は歴史的仮名遣ひや正漢字の復権についての議論が表舞台にもっと出る様な環境を望むからです。ある政治課題をきちんと処理しとけば、その分余力が出来て、物の書き方についてももっと細やかな話ができるだらうってことです。

もう一つはここで表面化した現憲法を盾にとった一代限りにするか将来の全天皇にするかの対立です。さうした特例法論者は恒久法実現となった時、結論を憲法への疑念を呈する根拠とする場合もあります。逆もさうで、いい事ぢぁありません。

関連する事柄が色々あるからここを直すんならあっちもってのは、そりゃ世の中繋がってゐることは幾らでもありますよ。けれどそこまでするなら物事は変へられません。今出てゐる話を全部理解してはゐませんが、さう思ひます。

改憲は一字だけでも反対です(Re(2):天皇という地...
 バジル二世  - 17/2/14(火) 20:11 -

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   >終身位をどうするかの件ぐらゐの改正話は一発で片付けて貰ひたいってのが本音です。将来にわたって再燃しないやうにして欲しいです。つまりは「国民の総意」が何かは解りもしないけれど、私自身は恒久法支持ってことです。

あ、ここで恒久法立法=皇室典範を改正するならば、現代の国定表記が機能することになり基幹の法律でその有効性を示す前例を作ることになると云ふ批判が出ると思ひますが、まだ正統な書記法を含んでをり、百歩譲れば正統表記ですから。

つまり、現在からうじて助詞の一部「は」「へ」「を」などに残ってゐる正統な書き方をも廃止した完全に発音に従った仮名遣ひや英語国語化や日本語のローマ字表記、漢字全廃による仮名のみの表記なんかよりもましだってことです。

いま正統とは何かは細かく規定しないけれど、それは幅があると言へる。その中により正統でない書き方もより正統な書き方もあるのだと考へます。であれば、今の助詞「さえ」を「さへ」とすべしとする様な規則変更やそれに従った法改正は歓迎です。

「さへ」は「さえ」をデフォルトで考へるとおかしいけれど、「さへ」をデフォルトで考へると語源の「そふ」から「さえ」は離れすぎてます。ぢゃ、典範で前例を作ることに問題なしとしてゐる癖に憲法について何で問題視するのかって?

細かいことは言ひっこなしですよ( ̄ー ̄)

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アメリカのTPP反対
 Josef  - 16/9/21(水) 19:37 -

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   今さらですが、アメリカ大統領選挙の民主党候補クリントン氏も保守党候補トランプ氏もTPPに反対という立場を表明しているのは面白い現象です。

TPPはグローバリズムの一つですから、両陣営が反対に回らざるをえないということは、グローバリズムに対して反対したり、反対とまではいかなくても懐疑的なアメリカ国民が増えていることを示しているでしょう。EU離脱を選択したイギリス国民の判断とも通底しており、まずは喜ばしいことです。

もとよりグローバリズムで得をするのはグローバリストであって、一般国民の大多数は不当に奪われる立場なのだから、理屈からいえば反対が多いのが当然なのです。ところが実際にはそうではない(なかった)のは、文字通り「地球主義」という言葉、そしてこの言葉がまとう「自由」というイメージが多くの人々に肯定的イメージを抱かせたからだと思います。グローバリズムへの反対は「保護貿易」「一国中心主義」「不自由」さらに進んで「非人道的」という意味すらまとうこととなり、忌避されてきました。

グローバリズムの進展とともに、その弊害が見え始め、懐疑的な人が世界的に増えてきていることを私は歓迎しています。早くグローバリズムの流れを押し止めないと、間違いなく簒奪される側から過激なナチス的民族主義が各国内で台頭してきます。そうなる前に手を打たないと危なくて仕方ありません。

しかしながら、(トランプ氏のことはよく分かりませんが)クリントン氏はもともとTPP推進者だったわけで、TPPの理念に反対しているわけではなく、当初思い描いていたよりも利益が小さい内容になったことに反対しているだけだと思われます。だから「再交渉」と言っているのでしょう。もっと過激にアメリカン・グローバリズムを押し込んだ内容にすべきということで、その意味では、TPP反対といっても、必ずしもグローバリズム反対者が増えたことだけを示しているのではないということも頭に置いとかなくてはなりません。

さて、肝腎の日本はどうでしょうか。

イギリス・メイ首相の演説
 Josef  - 16/10/13(木) 17:43 -

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   イギリス・メイ首相の保守党大会演説の内容が以下に報じられています(10月6日)。感心しました。

ttp://www.bbc.com/japanese/37571578

>多くの英国民がEUを拒絶したのは、英国に影響する政策や法律の決定に英国がもっと決定権を持ちたいからというほかに、何十年とかけて出来上がってしまった国内の深い分断を反映していると首相は指摘。労働者が「特権と権力のある人々」にあまりに無視されていると批判した。

メイ首相自身はEU残留派でしたが、国民投票でなぜ離脱派が勝ったのかについて、多くの「リベラル」を標榜するメディアの蔑むような視線とは異なり、労働者階層の不満を正しく認識しているようにみえます。このような認識が日本を含む先進諸国にも共有されれば、未来は決して暗くないでしょう。

>首相は、政界やメディアの一般市民との分断を指摘し、「(市民の)愛国心は不快だと言い、移民問題を心配するのは視野が狭い、犯罪についての考えはリベラルでないし、職を守りたいと思う気持ちは不都合だと、市民をみている。1700万人以上もの人が欧州連合から出たいと投票した事実に、ひどく混乱してまったく受け入れられずにいる」と述べた。

ここで「政界やメディア」(a lot of politicians and commentators)について言われていることは、イギリスの国民投票を伝える日本のメディアにも共通していました。離脱派を移民を排斥する差別主義者であるかのように言ってみたり、離脱派は勝ってしまったことに後悔しているなどと言ってみたり。

就任2カ月のメイ首相が今後どういう政策を展開していくのかは1年くらい見ないと分かりませんが、国民分断の問題をちゃんと認識しているところから、大いに期待できるのではないかと思っています。

アメリカ大統領選挙
 Josef  - 16/11/14(月) 19:05 -

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   史上最も醜悪な、などと言われたアメリカ大統領選挙はトランプ氏が勝利しました。大手メディアの予想(と期待)を裏切るこの結果は、EU離脱派が勝ったイギリスの国民投票結果と軌を一にしていると言っていいでしょう。2016年はグローバリズム終焉の始まりの年として記憶されることになるかもしれません。

それにしても、国論が二分されるような選択について、ほとんどのメディアが一方を支持するという事態は異様でした。メディア報道をみているとトランプ氏がエキセントリックな人物であるという印象を受けますが、結果をみると、実はメディア報道がひどくエキセントリックであったことが分かります。

朝日新聞11月13日に大野博人編集委員が著名な人口学者エマニュエル・トッド氏を取材してこう書いています。

>他方、(トランプ勝利は)民主主義が機能した結果、という声もある。嘆いているのは、政治家やメディア、大企業経営者など米国内のエリートや既得権層で、その連中がふつうの人々の考えをわかっていなかっただけだと。
>「トランプ氏は支離滅裂でも、支持する人たちの反乱には理がある」と選挙前に指摘したのは、フランスの歴史学者エマニュエル・トッド氏だ。働き盛りの白人の死亡率上昇などに注目し「米国は大転換のとば口に立っている」と波乱の可能性を示唆していた。
>開票翌日、電話すると「当然の結果」と話した。「生活水準が落ち、余命が短くなる。自由貿易による競争激化で不平等が募っているからだ。そう思う人が増えている白人層は有権者の4分の3。で、その人たちが自由貿易と移民を問題にした候補に票を投じた」
>むしろ「奇妙なのは、みんなが驚いていること」という。「問題は、なぜ指導層やメディア、学者には、そんな社会の現実が見えないのかという点だ」

トッド氏が指摘する「働き盛りの白人の死亡率上昇」については、たとえば次のような報道がこれまでにもなされています。

「アメリカではなぜ自殺率が増え続けているのか」(2016年5月)
ttp://toyokeizai.net/articles/-/115717

今回の大統領選挙戦において、メディアはトランプ支持者を「低学歴、低所得の白人男性たち」とディスりまくっていました。ところがフタをあけると白人女性もまたトランプ氏に投票した人の方がクリントン氏に投票した人より10ポイントも多かったという調査結果。この結果をみてニュースのキャスターだかゲストだかが「女性を馬鹿にしていたトランプさんが女性に支持されるのは不思議ですねぇ」と間抜けな発言をしてましたが、生きていくことが苦しいからに決まっているじゃないですか。ポリティカリィ・コレクトみたいなエリート御託以前の話です。

トランプ氏には、政治家としての知識や経験はなく、これから優れた大統領になる可能性はほとんど無いでしょう。トランプ支持の人たちも、それが分かった上であえて支持した人が多いと思います。「ヒラリーが勝って今のままの不平等政策が続くならもう自分に未来はない」と感じている層です。「希望は、戦争」じゃないけど、希望のない今の現状をハンマーで叩き割ってくれそうな人、それがヒラリーではなくトランプだったというだけでしょう。たとえとんでもない大統領になったとしても、最悪の「今」を継続する大統領よりはマシ。

これ、アメリカだけの話ではありませんね。

*エマニュエル・トッド氏は先ごろ『問題は英国ではない、EUなのだ』(文春新書)という本も出していて、以前よりEUの問題点を指摘してきています。単なるドイツ嫌いという話もありますが。

Re(1):アメリカ大統領選挙(藤原正彦氏のエッセイ)
 Josef  - 16/11/21(月) 16:41 -

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   英国のEU離脱と米国大統領選挙について、藤原正彦氏が「週刊新潮」最近号のエッセイで私と同様の見方を、私よりもずっと達意な文章で伝えているので、部分的に紹介します(発売中の雑誌なので大量引用は控えます)。

>日本を含め世界中の有識者やメディアは、ほぼ一致して英国のEU残留と大統領選でのトランプ敗北を固く信じ、またそうなることを強く望んでいたから、選挙後の彼等の負け惜しみや歯ぎしりは見物だった。EU離脱では「理性が感情に負けた」「ポピュリズム(大衆迎合主義)の恐さ」「今となって後悔する国民」などと言いたい放題だった。「扇動され踊らされた低学歴労働者による無責任な愚挙、民主主義の危機」と慨嘆してもみせた。今回のトランプ勝利後も同工異曲が繰り返された。さらには反トランプデモが全米に広がるなどのおまけもついた。

そして藤原氏は二つの歴史的出来事に共通因として「グローバリズム(ヒトモノカネが自由に国境を越える)」と「PC(ポリティカリー・コレクト、ありとあらゆる差別や偏見をなくすこと)」の二つを挙げています。グローバリズムは各国で冨が一部の上層に集中し下層を増やして国民を分断し、PCはグローバリズムによって増加する一方の移民を抑制しようとする議論を非人道的な差別として封印する役割を果たしてきた、というわけです。

前回の投稿で私はトランプ氏が「優れた大統領になる可能性はほとんど無い」と書きました。藤原氏もトランプ氏の力量を評価しているわけではないようです。その上で、トランプ氏に投票した人たちの気持ちをこう推測してエッセイを締めくくっています。

>グローバリズムにしがみつく人々とその体制を倒してくれるなら、無教養の成金オヤジでも誰でも構わない。セクハラでも差別でも何でもよい。彼等の怒りはそれほどまでに深かったのである。

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英国EU離脱をめぐる朝日新聞の一コラムから
 Josef  - 16/7/1(金) 15:53 -

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   朝日新聞に「経済気象台」という、社外の経済人、学者らに匿名で執筆してもらっているコラム欄があります。7月1日のその欄に、緊縮・グローバリズム・EU万歳の朝日新聞方針とは異なる立場のコラムが掲載されています。書き出しはこうです。

>英国が国民投票でEU(欧州連合)離脱を選択し、世界経済に激震が走っている。短期的には金融市場の動揺に警戒しなくてはならないが、日本を含め各国とも政策対応を間違えなければ恐れるには足りない。ちなみに日本の財政破綻懸念をいう人が、円高は円が安全資産とみられている証拠だというのは奇妙である。有事の円高は、日本の財政破綻懸念には全く根拠がないことを示しているのではないか。

朝日にこんな「本当のこと」を書いていいの?と心配になりますが、たぶん社は急いで「財政破綻するぞー」という反論をどこかのエコノミストに書かせると思います。

さてコラムは「移民問題が今回の国民投票の争点の一つであった」のは確かだとした上で、「移民は国民の不満の一種のはけ口として使われている」と言い、こう続けます。

>底流にある英国を覆う閉塞感と国民の怨嗟の声は根深い。経済危機の最中に緊縮財政を進めて国民に犠牲を強いるエリート層の裏切りに大衆が反乱を起こす、という構図が世界中で出来上がりつつある。

>離脱派は過去の郷愁にとらわれた排外主義者ばかりではない。英国在住の保育士・ライターのブレイディみかこ氏は、離脱派の原動力がエリート層に見捨てられたと考える末端労働者の怒りであり、リベラル派にも離脱派への共感が存在することを伝えている。

そして最後に朝日新聞に対する皮肉とも受け取れる言葉で締めます。

>日本では、リベラル派を名乗る人々でも緊縮財政を褒めそやす傾向がある。社会保障の充実をうたいながら、消費税増税の痛みに耐えなくてはならないといった意見もある。しかし緊縮は人々の不満をかき立て、リベラルな世界を破壊する。そのことを今回の国民投票は示している。

緊縮財政を賞揚し、社会保障の充実を要求しながら消費増税しろと叫び続けるリベラル派(!)。まさに朝日新聞がそれです。「日本では、」と書かれていますが、EU支配層もおおむねこんな感じでしょう。

このコラムと関連して思い出すのは、『経済政策で人は死ぬか』という本です。不況時の財政政策には「緊縮」と「景気刺激」とがあって、現実には両者の組み合わせが行われるわけですが、「緊縮」を強く打ち出した場合、死者が増えるという統計的相関があることがこの本で示されています。

●デヴィッド・スタックラー、サンジェイ・バス『経済政策で人は死ぬか―公衆衛生学から見た不況対策』草思社、2014年

日本でも小泉首相が「痛みに耐えて…」と言い始めた頃から財政収支だけは少し好転しましたが、自殺者が年3万人を超えるという異常事態となりました。しかも、この本によれば、緊縮中心の政策を取って経済再生(景気回復)に成功した国は一つもないといいます。これも構造改革路線以降デフレっぱなしの日本にもあてはまるでしょう(この本は日本の分析はしていません)。

長くなりましたが、一つ重要なことを付け加えておきますと、グローバリストたちの中に人の命を屁とも思わぬ貪欲な金の亡者がたくさんいるように、その犠牲となる労働者たちもまた決して「清く正しく美しい」わけではなく、欲にまみれたただの人間だということです。だからこそ「恨み」がつのってくるとスケープゴートを作り出して迫害し、殺すこともいとわなくなってしまう。イギリスに限らず、ドイツでも、フランスでも強まる一方の「反」移民の空気はこうして醸成されてきました。それが人間というものです。

そんな恨みが渦巻く世の中を作ってはいけないのです。国を動かすエリートたちにはもっと責任を持ってもらいたい。反移民な人たちを、リベラルの仮面かぶって「極右」と罵っている場合じゃないのです(一朝日新聞購入者より)。

Re(6):歴史的仮名遣ひ憲法
 バジル二世  - 16/8/22(月) 15:45 -

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   >Josefさん:
>>>右か左はともかく、とりあえず不平等是正のため、富裕者への課税を強化すべきだと考えています。高額の所得、資産、株取引利益、相続、贈与の税率を上げ、分配に回す。下げつつある法人税も80年代水準に戻す。
>
>>その観点から自民党改憲草案の第83条2項なんかはどう評価されますか? 下位法としてプライマリーバランス黒字化を目指す財政健全化責任法を想定した条項みたいですね? Josefさんにとっての税の公平化とは別の次元になるかも知れませんが。
>
>自民党の草案を真面目に読んだことがないのですが、調べてみると確かにそういう条項がありますね(ドイツの憲法にも同様のものがあります)。

私もですよ。調べたところさう云ふ下位法が現状未成立みたいなのが判ったし、どうも無知なのが丸判りです(ドイツの件に至っては初耳です)。

>私は反対です。証拠はありませんが、そういう条項を入れようとする勢力は日本のデフレ化を招いた人たちと重なるような気がします。今でさえ、財政健全化の名の下に思い切った財政政策ができないでいることを思うと、ここに憲法の後ろ盾ができてしまうのは危険だと思います。

財政健全化を目指す立法は内容にもよりますが、改憲しない場合でも合憲である可能性の方が高く、アリかなと思ひます。ソブリン・リスクを財務省とその取り巻きの嘘と極め付けるのは変ですよ。債務残高が積み上がった現状、誰も未来を確実に予言なんてできはしないのだから。

>ところでバイデン米副大統領がクリントン候補の応援演説で「私たちが(日本を)核武装させないための日本国憲法を書いた」と発言して話題になっていますね。

たとひ内容が事実でも物事の一面だけ際立たせただけの発言でせう? 改憲派がこれを動かぬ証拠として、憲法も非核も共に捨てるなら危険この上ないのでは?

Re(7):歴史的仮名遣ひ憲法
 Josef  - 16/8/29(月) 17:50 -

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   >バジル二世さん:

憲法改正について、私の中では2つの水準があります。

一つは、日本人が自分たちの手で憲法を作るべきだという水準。私はこの水準で憲法改正(自主憲法制定と言うべきか)に賛成です。

もう一つは改正の「中身」に関わる水準。この水準では、当然、賛成反対は中身次第です。

で、私の見るところ、日本人の間に憲法改正の気運はまったく高まっていません。つまり自分たちの手で作ろうという気があまりないみたいです。

こういう状態では、「中身」に関する議論は空しい。中身を真剣に考えている人も世の中にはいるでしょうが、私には空しく感じられます。だから、自民党が改正案を作っているということは知っていても、どうせ雲散するのだと思うと、中身への関心が盛り上がりません。

やっぱり国家的危機でも来ないことには、憲法改正なんてできないんでしょうかね。危機はない方がいいから、それなら今のままでいいということになります。

うーん、何となく三島由紀夫の映像が浮かんでは消えます。

Re(7):歴史的仮名遣ひ憲法
 Josef  - 16/8/30(火) 15:56 -

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   >バジル二世さん:

書き忘れていました。

>ソブリン・リスクを財務省とその取り巻きの嘘と極め付けるのは変ですよ。債務残高が積み上がった現状、誰も未来を確実に予言なんてできはしないのだから。

私は嘘と思いますが、どっちにしても憲法に書くようなことではないのでは?

Re(8):歴史的仮名遣ひ憲法
 バジル二世  - 16/10/3(月) 13:17 -

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   >私は嘘と思いますが、どっちにしても憲法に書くようなことではないのでは?

信じて下さいよ。皆が不安で投げ売りして、下がったところ狙ってるんだから。

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男系男子の皇位継承を「女性差別」と批判
 Josef  - 16/3/9(水) 15:28 -

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   国連によると男系男子の皇位継承は「女性差別」なんですって。

ttp://www.huffingtonpost.jp/2016/03/08/imperial-house-law_n_9413536.html

国連の「女性差別撤廃委員会」が最終見解案に盛り込んでいたそうです。この手の人たちの頭ん中ってどうなってるんでしょう。慰安婦問題ではいまだに吉田証言を信じていられる人たち(あるいは嘘と分かっていても主張し続けられる人たち)。分野は違うけど、小保方さんなんかもこういうタイプなのかな。

Re(1):男系男子の皇位継承を「女性差別」と批判
 バジル二世  - 16/3/9(水) 21:53 -

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   >国連によると男系男子の皇位継承は「女性差別」なんですって。

私がみづから用ゐる仮名遣と同様、継承は正統であるべきです。これが前に「新あづき屋」で話に絡んだときから考へが変はったところです。

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ボーヴォワール生誕日に寄せて
 バジル二世  - 16/1/9(土) 15:06 -

引用なし
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   邪神再臨キタ━━☆゚・*:。.:(゚∀゚)゚・*:..:☆━━━!!

あけましておめでたうございます。

嘉悦代の高橋洋一氏が国の借金について何か言ってゐるみたいです。
ttp://gendai.ismedia.jp/articles/-/47156

生の数字が出てきてちんぷんかんぷんですw

あけましておめでとうございます
 Josef  - 16/1/15(金) 16:12 -

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   遅くなりましたが新年おめでとうございます。

しかし残念ながら今年も日本は下り坂でしょう。グローバリズムや均衡財政を「神」とし、マインドは縮みっぱなしというところに変化はないようですから。経済指標がどうこうというだけならそんなに気にしないのですが、骨粗鬆症のように、芯がやられつつあるような気がして、気が重くなります。

>嘉悦代の高橋洋一氏が国の借金について何か言ってゐるみたいです。
>ttp://gendai.ismedia.jp/articles/-/47156

府と市を「都」にしたら二重行政解消、出費縮小、万歳、というふうな人だから真面目に読む気がしませんね。「借金などない」と強弁するのも、「借金で大変」と騒ぐのも、借金をネガティブにしか見られないという点では同じでしょう。

私事になりますが、年末、身内が急遽入院、手術となりました。難手術というわけではなかったのですが、それでも手術となると心配なもので、私は「医師が心身ともに快調で、気力充実し、持てる能力を最高度に発揮してくれますように」とひたすら願っていました。

そう、過労で疲れ果てていたら困るんです。しかし、今、医者に限らず、そういう状態で重要な仕事をせざるをえない人が増えているんじゃないでしょうか。安く、長く働け、でもって儲けを出せ。そればっかりですからね。そりゃインチキが横行するでしょう。

マイナス金利?わけわからんね
 Josef  - 16/2/15(月) 18:36 -

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   日銀の長期国債をマイナス金利に向かわせる金融政策、訳分かりません。

政府が財政出動政策をやめたから、金融だけで何とかしようとやぶれかぶれになったのでしょうか。

いや、あのエリートな方々がそう簡単にやぶれかぶれになるはずもない。とすると、金利を下げればみんながお金を借りまくると固く信じているのでしょうか。これはエリートな方々でもあり得ないことではありません。論理と信仰は別ものですから。金利を下げればみんなが金を借りまくるというのが金融エリートの信仰であるなら、理解不能ではありません。

しかし、いったいそんな信仰があるのか?
そういえばEUの中央銀行もしばらく前からマイナス金利策を導入しているから、けっこう先進諸国共通の信仰なのかも、という気もします。

もちろんEUも日本もその後はうまくいっていないのは言うまでもありません。

信仰を離れて、常識でいえば、企業がお金を借りて投資することをためらうのは、金利が高いせいではなく、投資しても儲かる見込みがないからです。需要がないのに投資する馬鹿はいません。

だから、政府が需要を作る必要があるのですが、EU(特にドイツ)も日本も「財政健全化」とやらで、財布の紐を締めています。代わりに――日本の場合――消費税増税には熱心というのだから、ますます需要は萎むばかり。

こうなったら中国人の爆買いに頼りますか。哀れにも、そうせざるをえない商店も少なくないようですが、爆買いなんて早晩なくなります。そんなものに頼る商店はたちまち苦境に陥るでしょう。外国人観光客頼りの宿なんかも同じです。もちろん商店や宿が悪いのではなく、国内需要を政策的に萎ませ続けている政府が悪いのです(そんな政府を支持する国民もどうかと思いますが)。

株価は下がってきているようです。株なんて上がったり下がったりするものなのだから一喜一憂することはないのですが、政府は株価ばかり見ているようだから、たぶん気が気でないでしょう。株価上げるために、金利をもっとマイナスにしますか。それともまた黒田バズーカぶっ放しますか。

無駄だっつーの。

Re(1):マイナス金利?わけわからんね
 バジル二世  - 16/2/17(水) 9:15 -

引用なし
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   >Josefさん:

>株価は下がってきているようです。株なんて上がったり下がったりするものなのだから一喜一憂することはないのですが、政府は株価ばかり見ているようだから、たぶん気が気でないでしょう。株価上げるために、金利をもっとマイナスにしますか。それともまた黒田バズーカぶっ放しますか。
>
>無駄だっつーの。

お、ポリシーミックス(財政・金融政策の連携)の有効性を認めるお考へとはちょっと違ふかも知れませんが、似たやうな見通しを持ってをります。前掲伊藤の教科書230ページより。小見出しは「マネーサプライが増加すると金利が上がる?」です。

>>最近のアメリカの金融政策では、マネーサプライ(貨幣供給量)を重んじて、これを安定化することが金融政策の重要課題となっています。このような金融政策のもとで、一見奇妙な現象が起きています。中央銀行は定期的にマネーサプライに関する指標を発表しますが、マネーサプライが増加すると金利が高くなることがあるのです。
>>経済学の標準的な教科書によれば、マネーサプライが増加すれば金利は下がるとされています。なぜなら、貨幣や証券に対する需要を所与とすると、貨幣供給の増加は貨幣市場を超過供給、証券市場を超過需要の状態にし、証券価格の上昇と金利の低下をもたらすからです。
>>しかし、もし中央銀行がマネーサプライを安定化させるという政策ルールを厳格に守るということを民間が信じるのであれば、この説明での「需要を所与であるとする」という前提が成り立たなくなります。なんらかの理由によってマネーサプライが増加すれば、マネーサプライを元の水準に戻すために中央銀行が金融を引き締めるだろうと民間は予測します。これによって金利の上昇や証券価格の低下が予想されるので、証券を持っている人々は証券価格の下落によるキャピタル・ロスを防ぐため、手持ちの証券を手放そうとするのです。このような人々の予防的ないしは投機的な行動の結果、市場金利は押し上げられるのです。
>>政府の政策のやり方は民間の経済活動や予想形成に影響を及ぼすので、この点を無視した伝統的な裁量的マクロ経済政策は望ましい効果を持たないというのが、いわゆる「ルーカス批判」と呼ばれる論点であり、これは最近のマクロ経済政策の見方に重大な影響を与えています。(以下略)

つまり、銀行が投資に回すマネーサプライを増やすのを促す日銀の施策も市場の出口政策を見越した読みによって相殺されたり逆効果になったりするだけでせう。

Re(2):マイナス金利?わけわからんね
 Josef  - 16/2/18(木) 16:47 -

引用なし
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   こんにちは。

前回、マイナス金利政策に絡めて、金融エリートの「信仰」と揶揄しましたが、現実には「お上の顔色をみて、こうするしかなかった」というところでしょう。

エリートというのは体制に順応するのが飛び抜けて上手な人たちです(反体制な人たちはどんなに有能優秀であってもエリートではない)。エリートたちは常に組織のトップを見、そして組織のトップは政府を見ています。政府の意に従い、その意に沿った最適解を出す。それができるのがエリートです。

政府が「財政出動はしない、消費税は上げる」と思い切りデフレ脱却にブレーキをかけつつ「景気回復は金融で何とかしろ」と言う以上、その意を受けた金融エリートに残された選択は3度目のバズーカかユーロの猿真似マイナス金利策くらいしかなかったのでしょう。

支持率の高い政権に向かって「財政出動も合わせて行うべきだ」とか「消費税増税は見直すべきだ」などとは口が裂けても言えません。エリートですから。

マイナス金利を決定した委員会での採決は5対4だったといいます。政府の意を汲むのが大得意な人たちの中でも賛否が真っ二つに分かれるのだから、かなり無理をした決定だったことがうかがえます。

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