窓の外のざわめきが段々はっきりしてくる。
窓から差し込む太陽は昼間の明るさだった。
「まだ寝ているの?」
返事も待たずにドアが開き、入ってきたのは・・・
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酒臭い白人女性だった。(...[4]  /  誰!![3]  /  幻聴か・・・[13]  /  そういえば憑依薬を買った...[10]  /  俺好みの女の子だった[16]  /  同級生の飯田彩花だった。[15]  /  水商売風の女だった。[4]  /  従妹の茜ちゃんだった。[39]  /  感想・応援スレッド[3]  /  演劇部の部長だった[2]  /  

酒臭い白人女性だった。(灼眼のシャナ2次)
 TES  - 10/1/6(水) 1:15 -

引用なし
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   マージョリーさん、俺の姐(あね)さんと呼ぶ人物で、うちの居候。
弔詞の読み手と呼ばれるフレイムヘイズ。
「今日は狩人のガラクタをチビジャリ達と調べにいくんだろ?」
おかしい。いつもはいくら起こしても起きないマージョリーさんが?
その日は朝から何かが違っていた。


「ふあ〜あ、なんだいこの暑さ。おまけになんだか・・・変な感じ。」
アスファルトから立ち上る陽炎の中を廃墟となったデパートに向かう俺と姐さん。
「どうせたいした物あるわけないんだし、なんでこの私があのチビジャリなんかと一緒に・・・あら♪」
ハイヒールの足が止まる。
駅近くのオープンテラスのカフェ。
「おいおい我が麗しのゴブレット、マージョリードゥよぉ、まさか朝っぱらから酒かっくらうほどの・・・!」
マージョリーさんのこぶしが肩から吊った巨大な本にめり込む。
「うっさい!ばかマルコ。ケーサク、アンタ先にいってさ、何かいいもの有ったらチビジャリたちより先に見つけて連絡するのよ?いい?」
「え、あ・・・ああ・・・判りました。」
「ちょっとお兄さん、生チュウね!」


仕方ない、俺一人で向うしかなさそうだ。
いつも一緒だった田中はオガちゃん(同級生の緒方真竹)と付き合い始めて以来、殆ど顔を出さなくなった。
普通の人間は俺、佐藤啓作だけ。
平井ゆかりこと、シャナちゃんはマージョリーさんと同じフレイムヘイズ。
坂井悠二はその体内に零時迷子と呼ばれる宝具を持つミステスという存在で、実は既に人間としての悠二は既に死んでいて・・・という説明は聞いたがいまいちまだ俺には理解できない。間違いない事は、俺より遙かに強く、遙かに紅世の徒(ぐぜのともがら)との戦いで役に立つであろうということだった。

「よう、坂井、シャナちゃんも。」
「佐藤、一人?」
坂井が振り向きながら額の汗を手の甲で拭う。
「弔詞の詠み手は?」
シャナちゃんは不機嫌そうだ。
取り壊し予定の建物には当然電気も来ていない。籠もる熱気は滞留し、ガラクタの山は埃と機械油のような匂いを滲み出しているようだ。
「あ、姐さんはちょっと寄る所があるって。よし、俺は何をすればいい?」
「ふんっ、まったくまたどっかでビールでも飲んでるんじゃないの?」
図星だ・・・まあ誰が考えてもそうかもしれない。
「あっつ〜〜い、ねえ佐藤、アイス買ってきてよ!」
シャナちゃんが俺に言う。何のいやらしさも無く、率直におねだりされた。
「あ、そうか。オッケー。コンビニいってくる。」
「い〜〜〜っぱい買ってきてね!」
「うん、判った。」

アイスのショウケースを開けると心地よい冷気が溢れ出てきた。
すぐには来ないと思うけど、マージョリーさんの分も入れて20個ぐらい買っていけばいいか。多すぎるかもしれないけど足りないよりはいいはずだ。

崩れそうになる足元に注意しながら懐中電灯を頼りにさっきの場所に戻る。
「お〜い、アイスかってきたぞ、坂井?どこだ?」
返事が無い。どうしたって言うんだ?
「!?」
暗闇に青白い光が広がり、そしてまた元の暗闇に。
「な、何やってんだ?そこにいるのか?」
懐中電灯で照らした先には・・・

ガラクタの真ん中で二人が呆然としている様子。
 Skinner  - 10/1/24(日) 18:12 -

引用なし
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   「なんだよ坂井。いるなら返事ぐらいしろって〜の。アイス、買ってきたぞ。おっと・・」
足元に注意しながら二人に近付く。
「ご・・・ごめん、あのちょっと・・・」
顔を真っ赤にしてシャナちゃんが謝る。
「あ、シャナちゃんに言ったんじゃなくて坂井に言ったんだよ。」
「と、と、とにかく、俺たち急用が出来たから。じゃあなっ!」
「さ、坂井?えっ?おいアイス・・・」
坂井が俺が手にぶら下げていたコンビニの袋を取り、その後をシャナちゃんがよろよろとした足取りで続く。
「ちょ・・・なんてカッコしてるのよっ!りゅ・・・シャナッ!」
「しょうがないじゃないか、こんなサンダル履くの初めてだし・・・あ、うるさいうるさいうるさい〜・・・あは、はは・・・」

行ってしまった。何なんだ?あいつら・・・
「何だよ、結局俺一人か・・・」


廃デパートを出ると強い日差しがアスファルトを反射し、俺は思わず目を細めた。
結局一人でガラクタをいじっては見たが、何が有用かどうかなんて皆目見当もつかないので諦めた。
ふと思い出し、シャツのポケットからカメオのついた首飾りを引っ張り出してみる。
ガラクタの中にあった壷をうっかり割ってしまい、その中からこれが出てきたのだ。
大き目のペンダントヘッドには女性の顔が彫刻されている。この手のカメオによく見るデザインは女性の横顔などだが、このカメオは全体が正面から見た女性の顔になっていた。
あそこにあったのだから、何らかの力をもった宝具なのだろう。跡で姐さんにみてもらうか。
「!?」
何だ?これは・・・・・・まさか封絶?
俺は・・・

足音を殺して物陰に隠れた。
 TES  - 10/2/1(月) 16:32 -

引用なし
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   これだけの封絶であれば、すぐにマージョリーさんやシャナちゃんが感知して現れるはずだ。
何の力も持たない俺は、せめてそれまで死なないようにする位しか出来ない。
廃デパートを中心に張られた封絶。目的は狩人の宝具なのだろうか?動く者はいない。
俺はマージョリーさんに貰った符箋の自在法のおかげで動くことが出来るが、普通の人間はその場で静止してしまう。

「くそっ・・・なんで誰も来ないんだっ。」
封絶が解かれる様子もなく、誰も来る気配も無い。
いや、誰かがデパートに向かって歩いている。
「なんで・・・あいつ・・・」
華奢で小柄な少女。御崎高校の夏服。
思わず物陰から飛び出した俺は、彼女に駆け寄った。
「おいっ、今ここは・・・危ない。こっちに・・・」
小首を傾げて不思議そうな表情の少女からは返事が無い。
「とにかく、隠れないと・・・でも、お前何で・・・」


もっと早く気が付くべきだった。
封絶の中で動いていたんだ。人間じゃ無いに決まってる。
その少女の名は・・・

近衛 史菜。
 SKN  - 10/3/20(土) 11:59 -

引用なし
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   転校生で、シャナちゃん達が仮面舞踏会の巫女、ヘカテーという紅世の王と瓜二つだといってかなり調べたようだが、人間だという結論に落ち着いたはずの・・・
無表情なまま、俺を一瞥したその冷たい眼差し。それはいつもの近衛史菜ではない。
「あの・・・近衛さん?だよね?」
突然水色の光の玉が史菜の肩の上に浮かび、それが見る見る大きくなって、一直線に俺を貫いた。
「ぐああああっ!?」

掠れていく意識。少し離れた地面に、俺の下半身が転がっている。
胸から下が消失していた。
史菜は特に気にする様子もなく、俺の体から流れ出した存在の力を吸い込むとそのまま廃墟のほうに歩き始める。
くそっ・・・くそっ!!!こんなのアリか!?このまま死んでしまうなんて。
何にも役に立たないまま、死んでしまって皆に迷惑をまたかけて?
マージョリーさん、なんて言うんだろう、俺を見て。

『ねえ・・・あなた。』
誰かが話しかけてくる。少女のような若い女のイメージ。
「だ・・れ?」
『私は紅世の王の一人。このペンダントに封じられていたの。契約しない?私のフレイムヘイズになってよ。』
「えっ・・・・俺が・・・シャナちゃんや・・・マージョリーさん・・・みたいな・・・」
『どうなの?早くして。』
「ぜひ・・・お願いします。」
『貴方としての存在は消えるけど、いいわね?』
「・・・はい。」

そして俺は・・・

目を閉じた。
 null  - 11/1/24(月) 19:41 -

引用なし
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[添付] 〜添付ファイル〜
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・サイズ : 8.9KB
   ペンダントが首に回る。
体が・・・熱い。

「・・・?」
近衛さんが立ち止まり、ゆっくりと振り向いた。
立ち上がった俺を無表情に見つめる瞳。
『さあ、稽古の時間よ。』
ペンダントから声が響く。
さっき俺の体を引きちぎった光球が容赦なく俺を襲った。
「ぐあああああっ!」
しかし俺の体は今度は千切れなかった。
『演じて。』
俺は光の球を・・・そう、さっき受けた攻撃をそのまま相手に返した。
近衛さんの足元のアスファルトに大穴が空く。
この手にはいつの間にか金色の錫杖が・・・

そして笛のような宝具の攻撃。
俺はいつの間にか奪った錫杖で攻撃を跳ね返し、女子の制服のスカートを翻して相手に襲い掛かった。全裸となった近衛さんに・・・止めを刺す。
錫杖を突立てた胸の間の皮膚が裂け、中身が噴出する。
『舞踏会の巫女、ヘカテーの偽りの器。その衣装を頂くわよ。』
萎み始めた近衛さんの体を受け止め、俺は命じられるままにその胸の間の裂け目に頭を突っ込んだ。
「ぎゅわうっわああああああぁっ!」
近衛史菜の顔が俺の顔に重なり、同化して俺の顔のなる。
手も。
足も。
胸も。
胴も・・・髪の毛も・・・・
股間の奥までも。

『最初の相手としては不足なしって所ね。作られた存在だから遠慮はいらないわ。それが今日から貴女の姿よ。名前も貰っちゃいなさい。本質の演じ手、近衛史菜ちゃん。』

手のひらを見る。
女子の夏服から伸びた細くて華奢な腕に小さな手のひら。細い指。
「こ・・・これが俺の体!?なんで女になる必要が・・・」
『私が演じることが出来るのは女だけだもん。』
「なっ・・・」


封絶をとくと、町が動き始める。
『偽りの器のくせに、その力は本体並みだったわね。まさかトライゴンまで使えるなんて。フレイムヘイズというより・・・貴女もう王といってもいいわ。ヘカテーと同じ。』
「俺が・・・紅世の王・・・頂の座・・・舞踏会の巫女・・・」
この力があれば・・・姉さんやシャナちゃん達を・・・

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誰!!
   - 10/11/26(金) 0:25 -

引用なし
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   ソコヲウゴクナ

いや、ちょっと待て。
これは映画ではない。
いくら外国と現在緊張関係だからって、これは

「ちょっと、あなたたちい‥」


俺は、最後まで言葉を言えなかった。

気づくと‥
   - 10/12/2(木) 15:00 -

引用なし
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   俺は幽霊になっていた?!

なんて言っても空想の世界になるから補足を


あのあと・・・

回想
   - 10/12/2(木) 15:03 -

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   俺は打たれて即死状態だった。
そして今の状態になってることに気づいたときには、俺のからだを数人で研究されてる最中、だった。

=‘*+!
何を言ってるかは分からなかったが、ハングル系で、しかも俺が実験にされてたことは、何となくわかった。。
ならば俺がやることはひとつ!
それは・・・

臨時ニュース
   - 10/12/2(木) 15:11 -

引用なし
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   本日、○○国と、大国○○が、同時消滅しました。
原因は双方ミサイルを打ちあったことしか分かっておらず・

「ほんと、今はろくなのやってないわね〜」
俺は、テレビを消してつぶやいた。
「まあ、誰も私のしわざって、気づくはずないものwww、さて今度はこのカラダを楽しもうかな♪」

そう、何を隠そうあの後、関係者に憑依して2国を相殺させ、、そして今の身体を支配してるのは、この俺である。
後で知ったのだが、自分が幽霊になっていると気づくのに、俺が殺されて半年以上経ってたらしい。
だが、いったん気付けば、なんだってできるもんだ。
そしてオレは、小1ロリから憑依して、今に至る。

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幻聴か・・・
 アンノウン  - 10/9/21(火) 19:36 -

引用なし
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   気のせいか・・・まったく今頃風邪引くとは

そう、俺は今寝込んでいる。
普段は活発に動き回ってる分、こういうときは苦痛だ

しかし幻聴も聞こえるし・・・く、クルシイ
頭がボートする。相当熱があるんだろう

く、そぅ・・・

あぁ・・・
 アンノウン  - 10/10/5(火) 21:15 -

引用なし
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   「いやぁ・・・何かが、中に・・」
晴香は身を震わせて立ち止まった。
「ちょ、晴香ちゃ・・・まさか!」

「悪霊に体を乗っ取られたの!?」
 blitz  - 10/10/16(土) 22:08 -

引用なし
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   「……そうよ、そうに決まってるわ!」

巫女の格好をしてその役に成りきっていたからか、舞はそのような突拍子も無いような判断を即座に下した。
普通そのようなことを言うのはアニメの中か、霊能者くらいなのだがそんなことは子供の舞にとってはどうでも良かったのだ。
――しかもこの時に限っては、この憶測は間違ってはいなかった。

「……ん、なんだ、目線が低い、な。という事は……ククク……」
「……!? やっぱり様子がおかしい! あなた、春香じゃないわね!」
「何を、言ってるのかな? 私は正真正銘の春香。友達のあなたならよく分かってるよね……?」
「違う! 春香はそんなに怖い顔しないもの! 早く春香から離れて!」

舞には春香が何者かに操られているのが嫌でしかたがなかったのだろう、そう言い終えると即座に春香の姿をした何かに駆け出して行った。
春香が邪な、それでいて嬉々とした表情をしているのにも気付かず。

「引っ掛かった!!」
 アンノウン  - 10/10/21(木) 12:49 -

引用なし
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   「え・・・」
春香にそう言われ、一瞬隙が出来てしまった舞。
悪霊はその機会を逃さず・・・

「ひっ!」
ビクンと大きく体を震わせた舞。
(まさか・・・最初から私の身体に?!)
(そうだとも。アニメとかでもよくあるだろ?簡単に憑依できない奴の身体に、いかにして乗り移るか)
(そん、な・・・)
(安心しろ。これはただの前座に過ぎない。俺の真の目的は‥)
(!!ま、さ・・・か、あな、た・・・h)
舞の意識は、そこで完全に途切れてしまった。

しばらくして
 アンノウン  - 10/10/21(木) 12:51 -

引用なし
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   春香が目を覚ました。

「あれ?アタシ確か舞と話してて、それで・・・」

ふと、周りを見回すと

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そういえば憑依薬を買ったんだったな
 誰か続き書いて  - 10/9/7(火) 1:30 -

引用なし
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   怪しいサイトで見つけた憑依薬が昨日届いたのだ。
起こしに来た妹に体調が悪いと伝え、学校は仮病で休む。
早速薬を飲んでみると幽体離脱に成功した!
さて、誰に憑依してみるかな…

学校へ行く
 誰か続き書いて  - 10/9/15(水) 3:43 -

引用なし
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   「上手く妹の振りをしないとな…」
それにしても女子の制服は落ち着かない。
スカートがスースーする…
とそのとき、誰かに肩をたたかれた。

双子の妹の絵美!!
 アンノウン  - 10/9/16(木) 10:17 -

引用なし
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   ・・・とこいつの記憶は認知した。
ちっ・・・だが待てよ。身内なら・・・

絵美「ちょっと愛美!何ニヤニヤしてるの!!」

俺は・・

絵美についての記憶を探った
 誰か続き書いて  - 10/9/18(土) 2:07 -

引用なし
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   絵美の方がスタイルが良くて、愛美はコンプレックスを感じているようだ。
なるほど、それなら…

絵美の胸を鷲掴みにした
 誰か続き書いて  - 10/9/18(土) 2:12 -

引用なし
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   絵美「キャッ、何すんの!」
愛美「絵美の方がこんなに大きいんだもん、ずるいわよ」
愛美の振りをして、絵美の胸を触る…
絵美「ちょっと愛美ぃ…」

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俺好みの女の子だった
 憑依サイコー  - 09/10/4(日) 17:15 -

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   「早く起きてよ。あな・・あ、すみません。ご主人さま。」
入ってきた女の子はそういうと、あわてて姿勢をただした。
「だからいいって。堅苦しいのは嫌いなんだ。普通でいいよ。」
「そうですか。では、食事食べに来てください。」
女の子はそういうと、部屋から出て行った。


「ふぅ〜。あの頃も今となってはいい思い出だな。あまりだらけてもまずいから、またいろいろ遊ぼうかな。」
俺はそう呟きながら、回想モードに入った。

意外?な選択
 憑依サイコー  - 10/1/12(火) 13:23 -

引用なし
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   「・・・分かりました。あなたを受け入れます。」
(!!?)
一瞬耳を疑った。こうも理想的にうまくいくと俺の場合、逆に罠かとつい考えてしまう。
だがそうであっても、自分から受け入れるということはめったにないチャンスなので、俺は早速完全に支配することにした。
(分かった。では、力を抜いて、体を楽にするんだ。お前の望みは必ずかなえてやるさ)
「お願いしま・・・あぁっ・・」
言い終える前に俺はゆっくりと支配力を強めて言った。
ビクンビクンと少しの間この娘の体が震えていたが、やがて落ち着きを取り戻した。
「ちゃんとしゃべれますわね。元の意識も・・・眠ってますわ。記憶も問題なく読めるし、完璧ですねw」
独り言を急にしゃべりだし、体を動かしていた娘は、側に待機していたボディガードを呼んで、あるところに向かった。

場所は
 憑依サイコー  - 10/7/1(木) 11:41 -

引用なし
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   ごく普通の中流家庭の家だ。

ピンポーン

俺はベルを鳴らした。
ややあって少し騒がしい足音がして、扉が開いた。
?「あ、いらっしゃい。今私一人だけど良い?」
俺「もちろんですわ。私はすごく幸せですわ〜」

俺は憑依した娘のしぐさをまねて、家に入った。
(今一人なのか。ちょうどいい、この体で近づいてこの娘に。くくく)
(考えすぎかもしれんが、一人だけというのも気になるな。どうするか)

少し思案して、俺は、

話しかけた。
 憑依サイコー  - 10/7/1(木) 11:52 -

引用なし
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   「今特にご予定はありませんの?」
「うん、無いよ。さっき終わったとこ。暇になったから今から呼ぼうと思ってたとこなの」
「奇遇ですわ。私も会いたくて…少しあのソファに座ってお話しません?」
「いいよー」
少女はおれがこの娘に乗り移ってるなど微塵も疑うことなく、隣に座った。
まあ、もともとこの娘(少女)は、人を疑うことを知らないからな。

「それで、話って何?」
「ああーなんか私興奮しすいて・・・体が熱いですわあ」
「え。大丈夫?とm・・」
「大丈夫ですわあ。今が一番幸せですもの」

俺はそう呟くと、体から少しずつ出てきた。
少女は心配そうにこちらを見ている。
しかも情報通り、半端ない魔力を持っていると感じる。

もともとこの世界には間違えてきたんだ。早くこの魔法少女の体に憑依して用事をすませて、去るとしよう…

!!!
 憑依サイコー  - 10/7/1(木) 12:15 -

引用なし
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   (中流家庭に住んでいる)少女視点
私は何が起こってるのか分からなかった。
前に先生に手紙を書いて、異変を知らせたことはあるが、それはあくまで私以外の事で、私の体に眠くなる以外に異変が起きることはなかった。
でも今は・・・

「ちょ、体が熱いよ!!大丈夫?とm・・・」
私が、(目の前にいる娘の)名前を叫ぼうとしたら、急に体の自由が利かなくなった。
何かが・・・私の体に入ってくる感じ。それに伴って、意識も・・・
「いや、何?入ってこないで。」
身を震わせながらも私は、魔力を集中して開放するため、精神統一をしようとした。

目の前にいる娘と数名しか知らなくて、家族にも隠しているが、私はこれでも魔法少女だ。
よく、ぽわ〜とする時はあるけど、私の正体を知ってる男の子から【お前はもう、○○○以上の魔力を持っている】と言われたことがある。
そう言われても実感がわかないけど、事実、いろんなことができるようになった。
そして、その男の子には、恥ずかしかったけど、告…

「いやっ、このままじゃ私・・・」
よく分からないけど、すごく悪しきモノが私の体に入ろうとしている。
こんなことは今まで無かったけど・・・とにかく浄・・


俺は少し驚いていた。奇襲に成功したとはいえ、これほどまでに支配がてこずるとは・・・
やはり予想はしてたが、確かに強大な魔力を持っている。
それも他に例を見ない、すがすがしい清浄な。
だが、もう・・・


少女はしばらく体を震わせていたが、やがて収まるとソファにもたれかかった。
もう一人の娘は最初数秒、体を震わせたが、今は眠ってるようだ。

そして、

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同級生の飯田彩花だった。
 Skinner  - 09/9/26(土) 15:22 -

引用なし
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   そうだ・・・飯田に呼び出されて公園に行ったよな。
同級生とはいっても覚えてる限りでは話もしたことがない。
俺は一人でいることが多く、付き合っている彼女は違う高校で、いつも学校が終わるとすぐに外に出てしまう。
飯田は・・・

黒い袋のようなものだった。
 Skinner  - 10/2/6(土) 13:24 -

引用なし
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   「ゴミ袋?」
「違います。」
委員長がそれを広げる。
それはごく薄い生地で作られた全身ストッキング?見たいなものだった。
「イイダ科学産業で開発中のVRトレーニングシステムの端末ですわ、お嬢様。これに着替えてトレーニングルームで早速。習うより慣れろ、ですからね。」
「ぶ・・・VRって?」
「仮想現実空間で普段の彩花様の行動を体で体験してもらいます。目が覚めてシャワーを浴びるところから、服の着方、話し方、彩花様の字でノートをとり、その場面に応じた表情や態度。繰り返し何度でも体験していただきます。自然と身につくまで、ね。ここがトレーニングルームです。とっととお入り下さいませ♪」
「うわあああっ!」


「はぁああああぁ・・・・」
ベッドに倒れこむ俺。
時計はもう深夜直前。
こんなことで、学習なんて出来るのだろうか?
だめだ、今日はもう寝よう。明日こそ何とか脱出・・・を・・・


インチキだと思っていたこのトレーニング、効果が出てしまったのは突然だった。
「お嬢様、明日からいよいよ学校ですね。法事でパリに行っていた、ということになっておりますので。」
どんな親戚の法事だよ。
「大丈夫かしら、バレたらどうしましょう・・・」
「大丈夫ですよ、私達から見てもちょっとした仕草までカンペキにお嬢様です。」
「えっ?そんな、別にワタクシ真似してるつもりは・・・ないの・・・に?なっ何なんだこの話し方っ!?」
考えは俺のままなのに、体が勝手に彩花そっくりの行動を!?
「VRトレーニングと、寝室に設置されている睡眠学習システムの相乗効果ですわね、お嬢様。その偉そうに腕を組んで見下した表情もそっくりですわ。」
慌てて腕を解く。
睡眠学習?やたら寝つきが良かったのもそのせいだったのか。

そしていよいよ翌朝、俺はリムジンを降りて校門の前に立った。
やっと俺に化けた彩花と話が出来る。
この状況を何とかするにはアイツと話をつけないと。
「行ってらっしゃいませ、お嬢様。」
「ご苦労様。」
髪の毛を手で払い、颯爽と歩き始める俺。
向かう先は・・

お盆に載せたコーラをテーブルに置いた。
 Skinner  - 10/2/10(水) 16:59 -

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・サイズ : 108.9KB
   「ほら、飲めよコーラ。」
「ん?ああ、さんきゅ・・・」
「早速なんだけど頼み、聞いてくれる?」
飯田は部屋のカギをかけ、おもむろに服を脱ぎ始める。
ま、まさか・・・俺にヤってほしいとかか?いやまさか・・・まったく必然性がないじゃないか。まして飯田は男性経験豊富なはずで、俺なんかと・・・
「ヤってほしいんだ。アタシを。」
「えっえっえっ・・・・あっあっ・・なっ・・」
すでに飯田は全ての服を脱いで生まれたままの姿。
「どうせもう暇なんだろ?卒業まで。いいよなぁ、推薦受けられるんだもんな。アタシさ、もうじき第一志望の赤坂女子短大の試験なんだ。それで代わりにヤって欲しいんだ、受験。」
そのお礼に裸になって俺と・・・?
正直に白状すると俺は童貞だ。まさかこんな所で卒業するチャンスがくるとは・・

いや、まてまて。代わりに受験すること自体が不可能だろう。
「女装しても多分その、飯田には似てないぞ?俺。」
「それなら大丈夫、これ絶対内緒なんだけどさ、うちの家系の女子は2〜3年に一回脱皮するんだ。ほら。」
「!?」

飯田が脱皮した。
茶髪の頭から黒いストレートの頭が抜け出てきて、体も輪郭がぐねぐねと崩れたかと思うとあっさり脱げ落ちた。
「脱ぎたてのコレを着ると、アタシそっくりに化けられるんだ。早く着てみて、それ。時間経つとぴったりくっ付かないから。早く早く!」


そんな家系って、人類じゃないんじゃないのか?飯田家。
「ほらね、どこから見てもアタシだ。」
「そ・・・そうだな。ちょっと股間がキツいぞ?なんか身長まで低くなってないか?って、なんだよこの声???」
「うんうん。声まで変わるんだよ。不思議だよね。」
「ま、前にも誰かにやったことがあるのか?」
「家族以外では始めてかな?お母さんとか妹とかは割りとしょっちゅうやってる。」
しょっちゅう・・・
「というわけで、頼むね。」
そう言って飯田は、

添付画像
【GLL.jpg : 108.9KB】

アイツ、鈴木健一がいるはずの教室。
 Skinner  - 10/2/10(水) 18:14 -

引用なし
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[添付] 〜添付ファイル〜
・名前 : takaido.jpg
・サイズ : 130.4KB
   席は窓際の・・・ん?まだ来てないのか?
「飯田さん、どなたかお探しですか?」
委員長がニコニコしながら歩み寄ってくる。
「えっ、あの・・・鈴木君、まだ来てないのかしら?」
「あら、鈴木君のことなんて。意外ですね。」
「そ・・・そんなことないわ。クラスメイトだし。」
「そのうち来るんじゃないかしら?鈴木君遅刻多いし。」
はいはい。確かにそうです。
よく観察していらっしゃる・・・


「え〜、今日は転校生がいるぞ。喜べ女子!いい男だぞ。」
男が入ってくる。
確かに、ムカツクぐらいのイケメンじゃないか。

「金田原君、自己紹介を。」
教壇に上がった金田原が爽やかに一礼する。
「金田原ユタカです。東京の私立に行っていましたが、私の父の仕事の関係でこちらに引っ越して来ました。特に飯田さん、よろしく!」
なっ?何だ?
金田原って・・・もしかして最近この町にでっかいビルを建てまくっているあの金田原グループとか言う会社のか?
「貴女とお知り合いになるために引っ越してきた、というのもありますので。」
クラスのざわめきはしばらく収まりそうになかった。


「わざとらしくていけ好かない感じのヤロウですね、金田原。」
「そうね、小川さんもそう思う?」
勝手に口調が変わってしまうのも、ちょっと慣れてきたかもしれない。
「不動産とかで急激に伸びた会社ですよね。にわか成金のクソガキってとこですね。」
委員長もこんな一面があるのか。女は怖いぞ。
「なんか変な事言ってたわね。私に会うためとかなんとか。」
「飯田家の資産が目的なのかしら?飯田さんには鈴木君がいるって言ったら面白そう。」
「そういえば・・・まだ来てないのかしら。」
「見えませんね〜。」

昼食が終わり、教室に戻ろうと廊下に出ると・・・

添付画像
【takaido.jpg : 130.4KB】

しばらく呆然と床に座っていた。
 SKN  - 10/3/9(火) 13:36 -

引用なし
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   何なんだ?
一体なんだっていうんだ・・・くそっ、猛烈に喉が渇いてきた。
男の声がする。
「早く着ないと、水分なくなって死ぬよ?」
俺?俺の皮を着たのか!?
嘲る様に俺を見下ろす俺。
「しょうがないな、ほら、足から入れて。」

全身ヒリヒリとした痛みが、徐々に治まってくる。
「男になるってこんな感じなんだ。なんか力が沸いて来る感じ。ここはどうかな・・・おっ?ちゃんと使えそうじゃん。なあ飯田、一回やろうぜ。」
「なっ?」
「そっちも試してみたいだろ?結構気持ちいいぜ、女。教えてやるよ。」
「ちょっ・・・ま・・・」
俺になった飯田は・・・

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水商売風の女だった。
 Skinner  - 09/9/26(土) 16:31 -

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   二日酔いでずきずきする頭を振り、俺は昨晩のことを思い出し始めていた。
勤めていた会社が給料日前日に突然倒産し、ヤケ酒を飲んだ店にいた女だ。
その店は・・・

新宿のキャバクラだった。
 通りすがりのハムスター  - 09/9/30(水) 9:11 -

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   そうだ・・・この女、あんまり趣味じゃなかったんだけどやたらとベタベタくっついてきて、フルーツとかシャンパンとか注文しまくった女じゃないか。
するとここは、この女の部屋か???
「じゃあ・・・昨日の約束、お願いするね。」
女は手に持っていたものを目の高さに持ち上げた。
「・・・何それ?」
女が持っていたのは・・・

麻布の裏通りの店だった。
 通りすがりのハムスター  - 09/9/30(水) 9:24 -

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   初めて入ったその店には、客は一人もいなかった。
「いらっしゃいませ。」
妖艶な微笑を浮かべてカウンターの中の女が俺を迎え入れる。
ぞくっとするほど色っぽい。
俺は吸い寄せられるように店に入り、カウンターに腰掛けた。

「そうなの、大変ですね会社が潰れちゃうなんて。」
しなやかな仕草で酒を作る女に俺は見とれていた。
真っ白な肌に細い腕。
ドレスを持ち上げている豊かな胸は間違いなく本物で、美しい谷間を作っている。

そして、俺は何でここにいるんだ?
ここはどこなんだ?
記憶は酒を口にした後に唐突に途切れていた。
ロッカールームだろうか?
クローゼットのような物と、長椅子。
壁は大きな鏡。
俺はその長椅子に寝ていたようだ。
「うう・・・」
頭がガンガンして、不自然な格好で寝ていたためか全身がぎしぎしと痛む。
「さあ起きて・・・もうお昼よ?」
女は・・・

俺の手をとって引き起こした。
 null  - 09/12/9(水) 17:06 -

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   「お・・・俺いったい・・・げほ・・・けほんけほん。」
声が裏返ってしまう。のどの調子が変だ。
俺を抱えるように女は鏡の前に。
「えっ?」
鏡の中には、女が・・・全裸の女の肩を抱いてたっている。双子のようにそっくりな二人の女。
裸のほうの女はいぶかしげにこっちを見ている。
そして女は・・・

Re:俺の手をとって引き起こした。
 くろう  - 10/3/8(月) 1:08 -

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   「さ、これで今日からお仕事はじめられるでしょ?」

女はテキパキと朝の準備をしているみたいだ。

「1日のはじめはしっかりご飯食べないとね。ご飯食べたら、詳しく説明してあげるわ。服はそこにおいてあるから、適当にきてダイニングに来てね。」

そういいおき、俺は一人ベッドルームに残された。

「これ、どうなってるんだ。。。?」

俺は鏡の中のすっかり変わってしまった自分を見ながら半ば呆然としていた。

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従妹の茜ちゃんだった。
 Tira  - 09/10/10(土) 8:27 -

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   「あ、ああ……茜ちゃん。そっか、今日はおばさんと来る日だったっけ」
 俺は大きな欠伸をしながら、上半身を起こした。前に母さんが言ってたっけ。従妹の茜ちゃんとおばさんが遊びに来るって。すっかり忘れていた。
「よくこんな時間まで寝てられるよね、直利兄ちゃん」
「昨日はツレと夜中まで遊んでたからな。帰ってきたのは朝の5時くらいだったっけ」
「まだ高校生なのに朝帰りなんだ。よくやるね」
「朝帰りっていっても、近所のツレの家でいただけだし。茜ちゃんだって高校生になったんだから夜遊び位するだろ」
「しないよ、お母さんが五月蝿いし。それに私が夜に出歩いたら襲われちゃうじゃない」
「はは。ま、それもそうだな」
「何?バカにしてる?」
「してないしてない。誰が見ても同じ事を言うよ、茜ちゃんは歳に似合わず美人だって」
「でしょでしょ! また胸が大きくなったんだ。ほらっ」
 茜ちゃんは、白いプリントTシャツに包まれた胸を両手で揺らして見せた。まだ高校1年になったばかりだけど、Cカップくらいありそうだ。彼女は親戚の中でも飛びぬけて綺麗だと俺は思う。胸だけじゃなくて、身長は160センチくらい。女子大生並みのスタイルを持っている。ある意味、俺の方が子供に見えた。
 長いストレートの黒髪にしているから、尚更大人びて見えるのかもしれない。
 それに引き換え、性格は中学生の頃から変わっていない。幼さが残っているというか、俺に対しては特に――だろうか。こうして男の俺を目の前にしながら、両手で胸を揺らす行為に恥ずかしさを感じていない。
 本人は全く意識していないだろうけど、まるで挑発されているように思える。
「はいはい。自慢はいいから部屋を出てくれよ。着替えられないじゃないか」
「別に私が出て行かなくても着替えてたじゃない」
「茜ちゃんは、もう高校生になったんだろ。男が着替えるところを見るの、恥ずかしくないのか?」
「別に〜。直利兄ちゃんの裸なんて、小さい頃から見慣れてるし」
「それはそうだけどさ」
「直利兄ちゃんが恥ずかしいなら出て行くけど」
 その言葉に俺は……

無意識に銃をその子に向けていた。
 null  - 10/2/17(水) 9:40 -

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   ニコニコと無邪気な笑顔で、もう1mぐらいまで歩み寄ってくる少女。
「オジャ・・マシテマ・・・す♪」
「止めて葉月っ!!人間なのよ、撃たないでっ!!!!」

ひゅんっ

「あぐっ!?」
手に衝撃が走り、銃が弾き飛ばされてソファーの裏に飛んだ。
「結界の外で何かをされたの。人間以外は結界には入れない。ゴメンね朋子ちゃんっ。」
弥生の手刀が少女の首筋に。そのまま崩れ落ちた少女の体を弥生がキッチンの引き出しから出したゴミ紐で縛り上げた。

「皐月!皐月はっ?」
俺は銃を拾おうとして、ソファーの陰の床に白いソックスの足が出ているのに気づく。
「皐月っ!?」
皐月は制服のまま、口の周りを粘液で濡らして気絶している。
右頬の白い肌が殴られたように鬱血し、鼻から血が流れている。
「皐月・・・皐月・・・」
「なっ、何!?まずい・・・結界が。」
弥生のうろたえた声。
窓の外を見ると・・・山が動いている。
そしてジリジリとこの家に向っている。そして無数の怨霊の姿。
「カテゴリーB?何やってるのよ、早く来てよ・・・」

家全体が圧力がかかった様にギシギシと軋んでいる。
「破れる・・・」
弥生は両手に短機関銃を構えた。
スカートに予備の弾倉を差している。
「葉月、皐月の側から離れないでね。」
「は、はい・・・」
H&K MP7を弥生から渡される。ドイツ製の高性能サブマシンガン。まさか実物を触ることになるなんて。

多すぎる。きりがない。綻んだ結界の中に次々と侵入してくる怨霊の群れ。まったく減った気がしない。
皐月を背後に隠しながら最後のマガジンをMP7に指し込み、ぎりぎりで目前まで迫った4〜5体の怨霊を吹き飛ばす。
そして、止まった。弾がもう無い。ゆらゆらと怨霊が俺たちを取り囲み始めた。

どうすればいいんだ?皐月を守れない。
「葉月ちゃ・・・ん。」
「皐月!?」
慌てて振り返ると皐月が目を覚ましていた。殴られた跡のある方の目が内出血で真っ赤に染まっている。そして右手に握られた、俺がさっき落とした小型拳銃
の銃口が俺の額に押し付けられる。
「さ・・・つき?」
あいつ等に乗っ取られたのか?
「ばいばい・・・お姉ちゃん。」
指に力が入る。安全装置がかかっていてそれ以上トリガーは動かない。
「私判るんだよ、だって葉月ちゃんが今日いっぱい練習したから。うふふっ」
皐月が嬉しそうに笑った。
そして正確な動きで皐月の親指が安全装置を外した。
「皐月ッ!!葉月っ!!!!」

全ての弾を撃ち尽くした弥生は、コンバットナイフで至近距離にいた怨霊を切り払って、こちらによろめきながら向ってくる。
「皐月?や・・・止めろっ!!」
初弾が右にそれ、直ぐに修正して撃たれた二発目は弥生の左太腿を貫通して後ろに血が飛び散らせた。そして照準は弥生の頭部を狙う。その小さな体と重なって、背後に影が見えた。こいつが皐月を・・・


「ぐおおおおぉおおぉおおぉんっ!」
突然その影が二つに裂け、消滅する。皐月がぺたん、と尻餅を付き、俺を見る。
「葉月ちゃん・・・」
両目から涙が溢れ出す。なんだ・・・皐月の悲しみが俺の心に流れ込んで・・・
「皐月?」
「葉月ちゃん・・・私が弥生お姉ちゃんを・・・」
駆け寄って皐月を抱く。手の拳銃を奪う。
「くっそおおおぉ!」
残りの6発で2〜30体の怨霊が吹き飛んだ。

絶望的な状況はまだ継続していた。
山のように巨大な何かが、結界のあった場所まで迫っている。そこからどす黒い気の流れが吹き付けてきて吐きそうになる。もう武器がない。

皐月に憑いていた怨霊が裂けた場所から、何かを感じた。
「・・・これは・・・」
地面に突き刺さった日本刀。揺らめくように、白い焔に包まれているように見える。
「葉月っ、ダメよ。それに触らないで。あなたの人格をルートにおいて、下層に関連付けしなきゃ・・・あなたが壊れちゃう。」

弥生の声で俺は手を引っ込めた。
しかし・・・もう助かる道はない。
「弥生さんっ、俺、壊れたら適当に処分してください。」
「は、葉月?やめ・・・」

『こんにちは。』
心に誰かが話しかけてくる。女みたいだ。凄腕の退魔師っていうから、目つきの鋭い男を想像していた。
『でっかいのだけ狙うわよ。カテゴリーBを滅すれば周りのザコなんて問題ないわ。構えて。』
深呼吸をして日本刀を構える。
『集中して。あなた達の力なら必ず出来る。』
あなた達・・・って俺と皐月の事?
「いえあああああああっ!」
地を蹴り、空中から刀に全ての意識を乗せて・・・

着地した俺の後ろで両断された山が、ただの土となって崩れていった。
「葉月ちゃんっ!」
「葉月っ!」
遠くから呼ぶ声。よかった。守れたんだ、俺。
『私のことは内緒にしておいたほうがいいと思う。私はあなたをどうするつもりもないし、この体も奪ったりしないわ。でも私は惑って怨霊化した。人もいっぱい殺しちゃったの。他の退魔師がこの状況を知ればただじゃすまない。』
そんな事いわれて、どう返事しろと・・・
『ただ黙っていればいい。怨霊化した私は他に存在する。私はその残り滓みたいなものかな?それにあなたが守りたい者を守る手伝いがしたいの。私がしたかった事。』
二人が息を切らせて駆け寄ってくる。
「葉月あなた・・・大丈夫なの?」
『じゃあこれからよろしくね、鈴木直利くん♪』
なっ、知っているのか?
『知ってるわよ、私は今やあなたの一部なんだから。女の子歴は私のほうが長いから、色々と教えてあげるわ。あ、お姉ちゃん歴も、ね。』
「弥生さん、俺は平気です。足、大丈夫ですか?」
「幸い綺麗に貫通してくれたから。22口径のマニ弾だったし。あ・・・今頃来たわ。」

家の前に続く道をハマーが登ってくる。
「助けを頼んだ人ですか?」
「そう、公務員の拝み屋さんたち。ちょっと貸しが有るのよ。っていっても遅すぎ。役に立たないわね。」
車が止まり、黒いスーツの男達がバラバラと降りてきて、辺りに残っていた怨霊たちを退治し始めた。一人だけ小さな人影が。俺と同じように日本刀を持っている。
『絶対に内緒よ。特にあの子には。』

従兄の優弥(ゆうや)さんだった。
 Skinner  - 10/2/19(金) 1:02 -

引用なし
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   「お、直利、あれ茜ちゃん?ずいぶん美人になったなぁ。」
優弥さんは優しく微笑んだ。
キラリ、真っ白な歯が光る。助かった、女の人だったらどうしようかと・・・

俺の体が茜ちゃんの腕を掴んで家の中に引き返す。
「だだだだだだ・・・・誰っ?今のっ!?」
「い、痛いよ葉月ちゃん。親戚の優弥さんだよ。確か京王大学の2年生だったかな?」
「なんですとぉ!?ガチ好み!ねえねえ、彼女とかいるのかな?」
「ん〜・・・いないと思うよ。中学、高校のときもいなかったらしいし。それに・・・」
「それに?」
「あの・・・ちょっとアッチの方らしいよ。」
俺の右手が茜に向かって親指を立てる。
「BL超オッケエエエエエエエイッ!」
「は・・・葉月ちゃんっ!?」
いや、ダメだろう普通。
読者が引くって・・・

玄関のドアが開く。
「おいなんだよ二人とも、人の顔を見るなり・・・」
「あ、ごめんなさい。直利兄ちゃんが・・・その・・・」
「ふふっ、ナオ、やっと俺の気持ちに気が付いたとか?」
超危険な展開。人生最大の危機が目前に迫っている??
「あの俺なんか、きっと不釣合いだと思うけど。一緒にいられたら幸せかな、って。」
ばっ、何を言ってやがるんだッ!!この口を、俺の口を誰か止めてくれ!!
「ふっ、ナオ・・・可愛くなったなお前。」
優弥さんが俺の手を優しく握る。そして、どこから沸いてきたんだ?この背景いっぱいの薔薇はっ!?

「だ、ダメだよっ!!ナオ兄!!こっち来てッ!」
我に返った茜ちゃんが俺の腕を掴んだ。
「ナオ、どこに行くんだい?」
「ゆゆゆ、優弥さん、あの、また今度っ!」

こうして俺の人生最大の危機、絶体絶命のピンチは茜ちゃんの手によって回避された。
再び部屋に戻った俺たちは・・・

並んで俺のベッドに腰を下ろした。
 Null  - 10/2/19(金) 12:10 -

引用なし
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   「はあ・・・はあ・・・やりすぎだよぉ葉月。」
「ちっ、残念。」
こいつ、趣味が多方面だな・・・
「そろそろ終わりにしない?また今度遊ぼうよ。直利お兄ちゃんにはまた頼んでみるから、ね?これ以上はなんか危ない気がするよ。」
そうそう、そうしてくれ。もう沢山だ・・・

「葉月ちゃんの服ここに置くよ。」
「うん・・・へえ、結構スリムなんだね、お兄さん。ふっふっふっ・・・」
何か悪寒が今・・・
「茜、ウィッグない?」
「ウィッグ?判んないよ、ウチじゃないし。ちょっと葉月、どこへ・・・」
葉月はお袋の部屋に勝手に侵入した。
「お、あったあった。高級品っぽいね。」
「あ、そういえばおばちゃんが通販で衝動買いしたって前に言ってた。」
「まずは〜下地から。肌も綺麗だね、これはいい物できますぞ♪」
なあああっ?俺の顔に何をするっ!!
前髪をピンで留め、鏡を覗き込む葉月。
「むぅ・・・眉毛ちょっと・・・まあいっか。」
引き出しから取り出したのは・・・毛抜き?ちょっと、まさか俺の眉毛を?
「や、止めなよ葉月ちゃんっ!それはまずいってば・・・」
「だ〜いじょうぶっ。前髪で隠せば判んないよ。えいっ。」
ぶちっ
「抜いちゃえっ!」
ぶちっ
「抜いちゃえ抜いちゃえっ!」
ぶちぶちぶちっ!
止め〜〜〜て〜〜〜くれ〜〜〜〜〜〜っ!!!


「さっすが親戚だね。ちょっとびっくり。」
俺も驚いている。鏡に映っている俺の顔は、姉妹といっても通りそうなほど茜ちゃんに似ていた。眉毛は完全に綺麗な女性型に整形されてしまっている。
「ほんとだぁ、私みたい。髪型も似てるから?」
かつらの生え際の部分に肌色のクリームのようなものを塗ってこすると、まったく判らなくなってしまう。
「さすがにちょっときついね、服。」
葉月は俺の体で、自分の服を着始めた。
「ちょっとこっちきて。」
茜ちゃんを鏡の前で並んで立たせると、見事な双子が完成していた。
「さあて、どこ行こうか?」
おいっ!それだけは・・・俺の健全な男子としてのアイデンティティが崩壊してしまう。
家族や近所の人に見られたら・・・ぶるぶる。

茜ちゃんは・・・

うっとり俺を見ている。
 Skinner  - 10/2/20(土) 11:56 -

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   ちょ、ちょっと待て茜ちゃん、君という安全装置が働かないと俺の中の危険物はどうなるんだ!?
「私ね、ずっと憧れてた事があるの。綺麗で優しいお姉さんに思いっきり甘えてみたいなぁ、って。」
変なフラグを立てないでください・・・
「いいわ、茜。今から私があなたのお姉ちゃんよ。お姉ちゃんって呼んでみて?」
「おねえ・・・ちゃ・・ん。きゃっ。お姉ちゃん!!」
茜ちゃんが抱きついてくる。
「可愛い私の妹。可愛い顔、可愛い胸、貴女は私の自慢の妹よ。ほら・・・こんなになってる。」
「お姉ちゃん・・・スカートが・・・」
うわあぁっ?スカートを持ち上げている俺の股間の爆発寸前な部分を、茜ちゃんはおずおずとスカートの上から触ってくる。
「んんっ・・・嬉しい、茜。もっと・・・触って。」
「お姉ちゃんなのに・・・はあ、はあ、何でこんなのが・・・」
「大好きな貴女の為よ、茜。」
「お姉ちゃんっ!!」

はい、茜ちゃん堕ちました。

初めての相手は俺なんかじゃやだ、とかいってたくせに。
女装した俺とならOKとか、マジ有り得ない。
「茜・・・行くよ?私でいいのね?」
「お姉ちゃん、大好きだよっ、お姉ちゃんなら何でも大丈夫っ!!」
正気に戻ってくれ。今茜ちゃんの初めてを奪おうとしているのは俺でも無くてお姉ちゃんでも無い。股間に凶器を装着した葉月なんだ。
やば・・・あそこの先が暖かいところにっ!
「きゃっ!?」
「!?」
部屋のドアのほうで、何かが割れる音がした。
いつの間にかドアが開かれ、床に割れたグラスが。
「あ、あ、あ・・・・」
そこで絶句していたのは・・・

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感想・応援スレッド
 のなめ  - 10/2/9(火) 19:51 -

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   勝手に立てます。もしまずかったら削除していただいて結構です。
ゼルダさんのルートの続きが凄く読みたいです!

喰霊
   - 10/2/14(日) 13:37 -

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   アニメの最終話で久しぶりに涙腺切れた思い出が。というわけで思わず衝動的に書込み。ちょっと反省中。

原作面白そうですね。
 Skinner WEB  - 10/2/17(水) 19:52 -

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   DVD探してみますか。
この辺のをちょっとまとめて見ました。
http://ish.sp.land.to/bt0001/

にゅあ(な)んですとーー
 憑依サイコー  - 10/2/18(木) 20:17 -

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   このアニメって、そんなにすごいのか…

あ、どうもお久しぶりです。いろいろ忙しいけど、このようにスレで気持ちを伝えられてうれしいです^^

何らかの形で気力があれば、書きたいなあw><

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演劇部の部長だった
 K27  - 09/12/11(金) 10:29 -

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   彼女の名前は白鳥麗奈
白鳥学園創始者の孫娘で俺の彼女だが
彼女には変わった趣味がある
それは……

変装である
 K27  - 10/1/3(日) 11:31 -

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   変装といっても服装を変えたりする芸能人がする
変装と違って麗菜のそれは、本場の物だ
わざわざハリウッドで3年も修行をしたほどだという

「何のようかかかな!?」
「何?緊張でもしているの?」
「いやそうじゃなくて……誰!!」

俺の目の前に現れたのは短い髪型をした可愛らしい女の子だった
普段の麗菜は髪が長く明らかに美人というほどの顔の整った子だが……

「解っているくせに……もう」

俺は顔を膨らませ可愛らしい声で喋る麗菜に見とれてしまいそうになっていた

「……かわいいじゃなくて!!本人は……」
「大丈夫、薬で眠らせてあなたの家の間にはこであるから」
「なんてことするんだーー!!」
「いけなかった?」

こいつはいつもそうだ気に入ったらすぐ拉致しても連れて来ようとするから
俺の悩みを増やしてくれる。それにだ頼むから連れて来ないでくれ

「大丈夫よ、あなたの家の人には全員眠ってもらったから」
「お前……後のことあまり考えていないだろ?」
「うん!!」
「仕方ない……いつも通り俺が後始末するから……」
「じゃあ、私は準備に取り掛かるから、そこで待ってて」

そう言うと彼女は部屋から出て行った

後片付け……
 K27  - 10/2/1(月) 12:31 -

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   俺は麗菜の仕出かした後始末をしに居間に
向かった案の定居間には俺の家族と仰向けに素っ裸にされた
女がいた。

「ここまでやるか……普通」

居間の様子はというと散乱しており縛られた親父にお袋と妹の雪菜……あと女が
マニアックな縛り方をされ口にはガムテープをされている様子が目に付いた

「はぁ〜、やるとするか」

俺はいつも通りに家族をそれぞれの部屋のベッドに運び終えると
今度は女を介抱するロープを外しガムテープを取ると口から下着が
飛び出してきた、しかも俺のかよ……

「あいつめこんな所まで……」

俺は下に眼をやると秘部に俺の携帯が突き刺さっている

「抜くとするか」

抜こうとしたら携帯が振動し始めた。まるでタイミングを見計らったかのように

「あうっ!!ここは……んんん」

俺はとっさに彼女の唇にキスをし塞いだ
もちろんのことだが彼女は暴れたががっちりと手足を押さえた

「ぷは、な、な、何、誰なのよ、放して」
「注文が多いなぁ」
「いいから、放しなさい」
「僕の眼を見たらいいよ」

俺は彼女の眼に自分の眼を見せた
すると……

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このリレー小説はTiraさんのブログでのちょっとした話題で設置したお試し的なものです。 運営管理等は手が回らないと思いますのでお遊び程度に。SPAMとかで荒れ始めたら消すかもしれませんがあしからず・・・ ※また海外のBBSスパマーにリスティングされたようですので、2/22より一時書込み禁止中。2/25再開 3/6スパム投稿から禁止語句を登録しまくっているので投稿蹴られる事も在るかも知れませんがご了承ください。