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集団的自衛権と憲法[6]  /  日本国憲法と再帰性[23]  /  水と安全と「主権」はタダ...[11]  /  コレなのよ[5]  /  なんかすごい逆説[14]  /  

集団的自衛権と憲法
 Josef  - 15/7/24(金) 20:07 -

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   新安保法制というやつは10本くらいの法律がセットになっているというから、私のような素人が理解するのは難しそうです。

そこで、その中のほんの一部、集団的自衛権についてだけ思うところを言うと、国の安全保障上、これが許されないという理由は私には見つけられません。弱い国、ちょっと攻められたらひとたまりもない国はたくさんあるわけで、そういう国同士が、強い国も加わって、有事には協力しようというのは自然なことでしょう。NATO(北大西洋条約機構)はそういう協力体制の代表的なもので、周辺国を個別撃破して国土拡張を図っていた頃のソビエト連邦もNATO加盟国には手が出せませんでした。

現在の日本がどういう状況にあるかは私には確たることは言えません。また日本を取り巻く国際情勢が今後どうなっていくかはたぶん誰にも分かりません。分からないからこそ、最初から手足を縛ってしまうのは愚かな選択でしょう。集団的自衛権はすべて国に認められている権利だそうだから、日本だけ自縄自縛しなければならない合理的理由は、少なくとも安全保障上は見出せません。

となると、集団的自衛権行使を認めるべきではないという考え方は、国の安全保障上の理由ではなく、もっぱら日本国憲法に違反するという理由から来ていると思われます。つまり日本は、国民や国土の安全保障を図る上での合理的選択が憲法違反になってしまうという重大な矛盾の中にあるわけです。これは今に始まったことではなく、憲法を普通に読めば自衛隊がすでに憲法違反ですから、戦後のほとんどの期間を日本は重大な矛盾の中で過ごしてきたと言わざるをえません。

ならば憲法を変えればいいのですが、そしてそう主張する人は昭和20年代から現在に至るまで存在しているのですが、現実には極めて難しい。改憲の規定が厳しいということもさることながら、どうも日本人は憲法を一字でも変えることに対して、おそらく自分でも理由が説明できないような恐怖心を持っているようにみえます。

なぜか。よく分かりませんが、憲法を自分たちの手で作っていないことに起因するように思えてなりません。憲法は国の基本法だから、当然大切。そういう意識は充分にある。ところがそれは他から与えられたものであるがゆえに、言い換えると「彼方」にあるものであるがゆえに、事実上は解釈改憲の繰り返しによって蔑ろにし、形式上は不合理なまでに堅守する。「神の教え」(聖典)がしばしばそうであるように、「教え」を忠実に守っていたらやってられない、だから生活上の都合に合わせて適宜「教え」を破る、しかし「教え」自体を改変することは畏れ多くて決してやらない。そういう心理的改憲不能状態に陥っているのではないでしょうか。

Re(1):集団的自衛権と憲法
 バジル二世  - 15/8/8(土) 11:01 -

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   >Josefさん:
>
>つまり日本は、国民や国土の安全保障を図る上での合理的選択が憲法違反になってしまうという重大な矛盾の中にあるわけです。これは今に始まったことではなく、憲法を普通に読めば自衛隊がすでに憲法違反ですから、戦後のほとんどの期間を日本は重大な矛盾の中で過ごしてきたと言わざるをえません。
>
>(中略)
>
>憲法は国の基本法だから、当然大切。そういう意識は充分にある。ところがそれは他から与えられたものであるがゆえに、言い換えると「彼方」にあるものであるがゆえに、事実上は解釈改憲の繰り返しによって蔑ろにし、形式上は不合理なまでに堅守する。

つまり、憲法が顧られず、条文違反を躊躇しない気分が蔓延してゐるってことですね。これは前述した「新版靖國論集」よれば所謂「国家神道」を潰す目的で盛り込んだ憲法の政教分離規定なんかについても、その様です。

ちょっと本を読むと書きたくなっちゃふ目立ちたがりなので続けますと、宗教の学校運営・維持に現在出てゐる補助金も、かつて友人に聞いたところでは明白な89条の違反とのことでした。お祭りや文化財保護もさうかも知れません。

アメリカを苦しめた大日本帝国の再起の芽を摘む道具だった面が色濃い現憲法は日本人の生活実態からかけ離れ、守ることが困難だってことです。SEALDsが「憲法を守れ」と云ふのなら、憲法が内包してゐるさうした問題はどうなるのでせうか?

SEALDsへの不満はあと、立憲主義とは民主主義を守ることだって前提についてです。どれだけ民意を政策に反映すれば民主主義なのかの基準が無い以上は、定義の無い言葉の内容を別の言葉の意味に包摂させる違和感があります。

「国体」をConstitutionと云ひ、「万機公論に決す」ほかの民意の反映がそこに伝統的に含まれるとしても、それがDemocracyになるかは意見が分かれるはずです。本来のさうしたConstitutionalismと彼らの云ふ立憲主義は違ふものですね。

Re(2):集団的自衛権と憲法
 バジル二世  - 15/8/8(土) 11:21 -

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   以上は、前スレ
ttp://principle.jp/bbs5/c-board.cgi?cmd=one;no=3140;id=keya1984
を受けたものです。

Re(3):集団的自衛権と憲法
 Josef  - 15/8/11(火) 18:11 -

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   >バジル二世さん:

> (…)、宗教の学校運営・維持に現在出てゐる補助金も、かつて友人に聞いたところでは明白な89条の違反とのことでした。

そうですね。普通に89条を読めば、宗教学校は特にそうですが、一般の私立の学校への私学助成金も憲法違反の疑いが相当強いと思います。

■第八十九条 公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。

現在の私立学校は設立の認可や指導要領の順守など「公の支配に属」しているから助成金は合法ということなのでしょうが、そうやって公が関われば公金を出せるとなると、適当に法律を作って「公の支配に属している」という形をとれば公金支出OKとなって国と私企業との合法的癒着が許されることにもなりかねません。Wikiの「私学助成」の項目をみると1971年の参議院予算委員会において内閣法制局長官が「憲法八十九条の問題は、確かに率直に言って実は弱る規定であります」と述べ、現実的にみれば現状の私学助成は可であるという解釈をとるべきだとしながらも、「正直に憲法の規定に立ち返ってみますと、その辺はやや問題があるように思います」と答弁しています。

「勤労の義務」というのも、変と感じる人が多いのではないでしょうか。

■第二十七条 すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。

老人、子供、障害者は別としても、勤労していない人なんていっぱいいます。憲法に則って彼ら彼女らを罰したり強制的に勤労させる法律があるというのは聞いたことがありません。本当に「義務」なら放っておいちゃいけないでしょうに。もちろん誰も人を強制的に勤労させる法律を作るべきとは思っていないでしょう(私も思っていません)。つまり「勤労の義務」は死に条文なんですね。

私学助成は定着して時間がたっており、今さら憲法違反だと言って騒ぐのもどうかと思うし、本気で騒ぐ人もいません。「勤労の義務」を本気で問題にする人もいません。既成事実を前に、憲法は手出しできない状態であると言ってもいいでしょう。

だから、現憲法のいいところは残し、おかしなところは改正していけばいいと思うのですが、どこをどう改正するかという議論にもっていくことすらままならない状態がもう何十年も続いているのですね。

Re(4):集団的自衛権と憲法
 バジル二世  - 15/8/12(水) 8:41 -

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   >Josefさん:
>私学助成は定着して時間がたっており、今さら憲法違反だと言って騒ぐのもどうかと思うし、本気で騒ぐ人もいません。「勤労の義務」を本気で問題にする人もいません。既成事実を前に、憲法は手出しできない状態であると言ってもいいでしょう。
>
それにどう云ふ態度をとるかは法文がどうあるべきかと云ふ感性によりますね。もう30年も昔の話ですが先の私の友人は「憲法破壊」と嘆いてゐました。私学財政がどうなるかではなく、「王様は裸だ」と言へるかどうか。

言葉を曲げることへの不感症です。日本にそれがはびこってゐるのが嫌なので、たとひ中共の核の爆風の中で蒸発しようと手足をもがれようと、憲法を何とかするのが先でせう。根本解決には、改正か死かなどの危機感が必要になるんぢゃないか。

>だから、現憲法のいいところは残し、おかしなところは改正していけばいいと思うのですが、どこをどう改正するかという議論にもっていくことすらままならない状態がもう何十年も続いているのですね。

憲法法文を踏みにじってもいい、嘘も方便だと云ふ人には、あなたは最悪死ぬこともある重大な欠陥がある薬を医者の「副作用なし」と云ふ嘘で飲まされ続けてもいいのですか、と問ひたいです。

歴史を知らぬ私が大きなことを言ってしまふと、現憲法の美辞に惑はされて放置してきた責任は免れ様がありません。これまで不勉強で憲法に反対することもなかった私なので、その結果の死を不承不承ながらも受け入れざるを得ないのです。

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日本国憲法と再帰性
 Josef  - 15/4/6(月) 18:01 -

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   先日、朝日新聞に佐伯啓思氏のコラムが掲載されていました。今後定期的に掲載されるそうです。佐伯啓思といえば保守派の代表的論客の一人であり、朝日新聞が彼のコラムを定期的に載せるなど昨年夏の捏造慰安婦報道問題以前だったらありえなかったでしょう(ついでにいうとフランス右派政党の党首インタビューを載せたのも捏造報道以後であればこそでしょう)。

さて佐伯氏の第一回のコラムは日本国憲法に関することでした。縮めて言うと、日本が連合国に占領され主権を持っていなかった昭和22年に施行された現憲法には、憲法としての正当性に疑念があると言わざるをえない、というふうな内容です。

もちろん、施行以来68年にわたって日本の根本法規として機能しているという事実の重みは無視できないということも佐伯氏は認めています。「押し付けられた憲法だから一刻も早く憲法改正を」という単純な話ではないということです。

私は日本人が自分の手で憲法を作るべきだと思っているので、今の憲法は作り変えるべきという立場ですが、仮に日本人の大多数が「今のままでいい」と考えるとしても、現憲法を改めて選び直すという国民的手続きが必要なのではないかと佐伯氏のコラムを読んで思いました。たとえ一字一句違わないまったく同じ憲法であっても、日本人がそれを自らの意志で選んだとき、つまりそれが本当の意味で「日本国」憲法となったとき、憲法をめぐる風景はまったく違うものになるのではないでしょうか。

Re(13):明治産業革命遺産の世界遺産登録
 ラクシュン  - 15/7/15(水) 22:28 -

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   >Josefさん:
>「意志に反して連れて来られ、働かされた」との文言で最終的に折り合いをつけたようですが、この後の反応もまた日韓はよく似ています。

ぜんぜん似ていないでしょう?

>日本では世界遺産登録決定のニュースとともに岸田外相の「(上記文言は)強制労働を意味しない」という言葉が伝えられ、一件落着して良かったという方向で報道がなされ、韓国では「日本が国際舞台で強制労働を初めて認めた」「韓国の逆転判定勝ち」という報道がなされた。ところがこれらの国内向け報道が双方に伝えられると、一転、日本では「日本外交の敗北」「ほくそ笑む韓国」というふうな批判の声が上がり、韓国でも、岸田外相と「手打ち」をした尹炳世外相の失政を批判する声が強まる、といった具合です。

私の認識ではこんな内向きの宣伝は世界中のどこでもありそうなことだから、そこに日韓の類似性を見出そうとすることは不自然です。

「意志に反して連れて来られ、働かされた」という文言は英語では「強制労働」になるそうですから、日本がしてやられたことになると思う。

Re(14):明治産業革命遺産の世界遺産登録
 Josef  - 15/7/17(金) 18:57 -

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   >ラクシュンさん:

>>「意志に反して連れて来られ、働かされた」との文言で最終的に折り合いをつけたようですが、この後の反応もまた日韓はよく似ています。
>
>ぜんぜん似ていないでしょう?

そっくりさんでも「似てる」と言う人と「似てない」と言う人がいるから、これ以上は似てる似てないを言ってもしょうがないでしょうね。私はよく似ていると思いますが。

>「意志に反して連れて来られ、働かされた」という文言は英語では「強制労働」になるそうですから、日本がしてやられたことになると思う。

↑これは韓国の国内向け解釈と同一ですね。

実際のところは日韓両政府の狙い通り「曖昧」というしかないと思います。

たとえば、「連れて来られ、働かされた」という受動文には、動作主が書かれていません。動作主を日本企業あるいは併合や戦争という「状況」と取ったとしても、これについては1965年の日韓条約で解決済という従来の日本の立場が継続されることになります(韓国は個別の訴えは可という立場)。つまり従来とは異なる新しい認識が示されているわけではありません。

また、日本政府については、別の文節で「第二次世界大戦中、日本政府も徴用政策を行った」とあって、「連れて来て、働かされた」とは直接には関連付けられていません。
「徴用政策」(policy of requisition)は、戦争のような非常時に国民を各種労働に動員するものとして多くの国が行ったもので(日本では国家総動員法に基づいて徴用令が敷かれ、1944年8月からは朝鮮人にも適用された)、いわゆる「強制労働」とは見なさないのが慣例のようです(たとえば徴兵はforced to workではあっても「強制労働」(forced labor)とは見なさない)。

「強制労働」という語に明確な定義があるわけではないようですが、国際法廷のような場では、たとえばナチス・ドイツやスターリン・ソビエトの強制収容所などでの虐待的労働を指すのが通例らしいので、この語を避けようとしたのが日本側。

一方、日常的な語法では、「働くことを強要される」(forced to work)といえば「強制労働」(forced labor)と同じじゃないか、とも言えるわけで、その解釈に縋って「強制労働」を諦めたのが韓国側。

いずれにしても原文は以下の通り結構曖昧です。裁判の判決文ではないから当然かもしれませんが。

More specifically, Japan is prepared to take measures that allow an understanding that there were a large number of Koreans and others who were brought against their will and forced to work under harsh conditions in the 1940s at some of the sites, and that, during World War II, the Government of Japan also implemented its policy of requisition.

Re(15):明治産業革命遺産の世界遺産登録
 ラクシュン  - 15/7/29(水) 21:42 -

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   >Josefさん:

>そっくりさんでも「似てる」と言う人と「似てない」と言う人がいるから、これ以上は似てる似てないを言ってもしょうがないでしょうね。私はよく似ていると思いますが。

それだったら、どこがどれほど似ているのかということを説明すればいいでしょう。
例えば大国に気兼ねしているところ、みたいな(書いてたらゴメン)。
だけど前後関係ははともかくとして、韓国には日本の手先だったということだけは、何が何でも払拭しなければならないインセンティブが働いているわけですよ。 だから「昔は良かったなぁ〜」と呟いた老人までが殺されてしまわなきゃあいけなくなる訳。


>↑これは韓国の国内向け解釈と同一ですね。

それは知っていますど、だから何?

>実際のところは日韓両政府の狙い通り「曖昧」というしかないと思います。

これだけの前提からなんで、「狙い通り「曖昧」というしかないと思います。」なんて結論が導かれるのか理解できません。

その妥協自体が、日本の事なかれ主義を見越した韓国の戦略だとは思わないのですか?

>たとえば、「連れて来られ、働かされた」という受動文には、動作主が書かれていません。

テレビで聞きました。

>動作主を日本企業あるいは併合や戦争という「状況」と取ったとしても、これについては1965年の日韓条約で解決済という従来の日本の立場が継続されることになります(韓国は個別の訴えは可という立場)。つまり従来とは異なる新しい認識が示されているわけではありません。

「つまり従来とは異なる新しい認識が示されているわけではありません」、なんて、そんなこと断言していいの。

こういう解釈ってかなり能天気な気がする。

>一方、日常的な語法では、「働くことを強要される」(forced to work)といえば「強制労働」(forced labor)と同じじゃないか、とも言えるわけで、その解釈に縋って「強制労働」を諦めたのが韓国側。

縋って諦めたんじゃなくって、そこに韓国の利得があるよ。
その解釈では、金のために自ら望んで働いていた労働者の存在が一人もいなくなってるでしょ。

Re(16):明治産業革命遺産の世界遺産登録
 Josef  - 15/7/30(木) 17:56 -

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   >ラクシュンさん:
>それだったら、どこがどれほど似ているのかということを説明すればいいでしょう。

お互い相手国のことが気になってしょうがなくて悪口三昧、今件についていえば(というか言いましたが)、相手国の言うことが気になって「また、してやられた!」となってる様子がまるで「鏡」のようです。しかしこれを似ていると見るかどうかは主観だから、なにがなんでも似ていると言い張る気はないです。

>>↑これは韓国の国内向け解釈と同一ですね。
>
>それは知っていますど、だから何?

上記のような「鏡」になっていやしませんか、というのが含意です。

>>「つまり従来とは異なる新しい認識が示されているわけではありません」、なんて、そんなこと断言していいの。
>
>こういう解釈ってかなり能天気な気がする。

よく分からないのですが、前も引用した以下の文の中に日本の従来とは異なる認識が示されていますか?

More specifically, Japan is prepared to take measures that allow an understanding that there were a large number of Koreans and others who were brought against their will and forced to work under harsh conditions in the 1940s at some of the sites, and that, during World War II, the Government of Japan also implemented its policy of requisition.

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水と安全と「主権」はタダ?
 Josef  - 15/6/12(金) 19:24 -

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   先日、G7サミットが行われたドイツでは、サミットに抗議するデモ隊と警察との小さな衝突が起こったりもしました(ttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20150607/k10010105871000.html)。デモの理由にはTTIP(環大西洋貿易投資パートナーシップ)への反対があります。次のサイトでは、このTTIPや、日本が直接関係するTPPやTiSAの問題(の一部)が、「国連専門家グループ、TPP等の貿易協定とその秘密交渉に懸念表明」と題して指摘されてい ます。

>ttp://news.braina.com/2015/0605/rule_20150605_001____.html
>国連の専門家グループは6月2日、TPPなど3つの自由貿易協定に関して、協定が経済面でなく、健康や食品安全、労働基準、著作権など基本的な人権に関連する面を含み、それが秘密交渉として進められていることについて、緊急に懸念を表明する声明を発表した。
>10名の専門家グループは、現在、関係国で交渉が進行中のTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)、TIIP(環大西洋貿易投資パートナーシップ)、TiSA(新サービス貿易協定)に関して、例えば薬剤のビジネスのための特許権の強化(保護期間の延長など)など、産業界などの一部の経済的利益のために、公共的な基本的な人権(健康保護、食品安全、労働基準)の水準を低下させる恐れなどのマイナスの影響面を含んでいるとしている。

これらの交渉が「秘密」交渉なのは、各国国内世論の反対で交渉が進まなくなる事態を避けるためですね。それだけやばい交渉をしているということです。グローバル産業やハゲタカ金融が各国の公共的部門を食い荒らして儲けるためのルール作りですから、やばくないわけがない。

ところがこういうものに対して日本のメディアは無関心、というよりTPPに大手メディアは一つ残らず賛成するという有様です(TiSAについては報道すらなされない)。交渉は秘密、メディアは都合の悪いことは報道しない、というわけだから、国民の多くは情報を知らないまま、事態が刻々と進んでいます。

Re(7):藤原正彦氏のコラムから
 バジル二世  - 15/6/30(火) 20:49 -

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   >Josefさん:
>
>日本はまだマシですが、構造的には似たようなものかもしれませんね。

私なんぞは馬鹿なもんだからすぐ熱くなって論争に巻き込まれちゃふのですが、性善説の日本人を諦め切った口調で腐すもよし、もう首相から野党党首までが下心丸出しなのに白け切るもよし、どなたか透徹した眼で漂流する日本をぶった切ってくれませんかねえ。

沖縄の2県紙だって、正しいとは限らない移り気な民意に迎合するばかりで、国防の将来がどうなるにせよ、県外移設なんていざ事が起きたらこちら側の死者を増やすだけでせう?

Re(8):藤原正彦氏のコラムから
 Josef  - 15/7/3(金) 16:21 -

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   >バジル二世さん:

>沖縄の2県紙だって、正しいとは限らない移り気な民意に迎合するばかりで、国防の将来がどうなるにせよ、県外移設なんていざ事が起きたらこちら側の死者を増やすだけでせう?

↑このような「意見」なら右から左までどんどん戦わせればいいのですが、例の「沖縄の2紙はつぶさなければいけない」のような、「意見の排除」は言論の自由の否定ですね。

例の発言とやら
 芥屋@2015  - 15/7/3(金) 21:56 -

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   「とやら」と記したのは僕は今回、あんまり元発言の全てとか百田さんがどういうことを書いてきた人か全く調べてないからです。その辺の興味も無いし。

発言の一部分だけ(しかも内輪のたわごとの会話の冗談を)切り取られた云々の憤懣を百田さんは言ってらっしゃるのを見て、まぁその気持ちがわからんじゃないですよ。そういう「ちょっとギョッとする一節」だけくりぬいて大問題にされちゃうってのはよくあるし。

でもねぇ…
今まさに安保法制の大審議を国会でやってて沖縄の基地問題もずっと根深くて、その中で与党議員の勉強会だか何だかであんなこと言えば、その一部分だけでも大問題になるのがわからんのかね?と。

そりゃ作家さんだからその辺の政治的な機微は無知なのかとか、そういう大目に見る気にもなりません。いい歳した大人がそんなことも分からんのか常識だろうが、と感じます。

常識を分かってない奴がいくら天下国家を語っても青臭いだけですよ。
で、その青臭い奴が国内の、そして問題の沖縄県内の空気も読まずにあんなこと言えばどんだけ迷惑かけるか。

そんな駄弁に賛意を表した与党議員の阿呆さ加減にも呆れかえります。「あのね百田さん、作家さんが個人でそれ言っても言論の自由だけど私ら政治家だからね。こういう場でそういうこと言っちゃ困るよ」って、せめてそう言うべきでしょう。

言葉の内容が正しいかどうかじゃなくて、場をわきまえない作家の発言と自分らの立場をわきまえてない政治家の賛意。何だかなぁ。

Re(1):例の発言とやら
 バジル二世  - 15/7/13(月) 18:40 -

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   >芥屋@2015さん:

>言葉の内容が正しいかどうかじゃなくて、場をわきまえない作家の発言と自分らの立場をわきまえてない政治家の賛意。何だかなぁ。

百田側にも同情すべき点もあるとも感じたのですが、「権力者の不当発言!」「書かないって約束だった!」ってのは、政治ウォッチャー歴長さうなこの板の人々にはデジャヴ感強いのかな。党本部の火消しも随分大人な話で、うーんそれでいいのかとも感じる自分がゐたりもするのですが。

この約束の一方の主催側ってどんな組織で破約にどう臨んでゐるのかな。「新聞言論の自由だ」「文士にも自由がある」と私もその一端でカッカカッカきてゐて、白状すると「この言論状況に一石を投じてやる」なんて気負ひまであったりして、いろいろ気になる議論ではありました。

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コレなのよ
 ラクシュン  - 15/6/4(木) 0:48 -

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   日本年金機構の件、みんなどう思いますかね。
私の目から見ればこの問題には、日本人のどうしようもない(度し難いって言うの?)ドンクサイところが満載だ。

TVメディアの人間って誰もが叩きやすい上っ面だけを叩いているような気がするんだけど。ポーズとしてただ単にそこだけを叩いている、みたいな。
だけど普通に考えれば、問題はパソコンやネット関係にかなり疎い私にとっても重要データとネット間には物理的遮断が不可欠ということが常識(ウィルスの恐れを知っているから?)なのに、なぜ未だにそうなっていなかったのかということですよ。
職員が指摘しても上が潰したとか、気がついていてもKY的圧力から指摘がなかったのか?とか。あと社外リークじゃないけど何だっけ?をしなかったのかとか。
こういう所に誰も切り込まないのよ。
これじゃ変わりっこないでしょ。

次のステージに行けないサイクルだけが回っているってイメージは、ずーっとあるんだけどね。例えば「日本は性善説だから〜」「性善説に立っている日本は〜」ってな台詞は皆も聞き飽きているはずだけど、だったら何なのよ!? アホじゃないのコイツって思うわけよ。そこで閉じてしまってちゃあ何にも変わらない。

「事なかれ主義」と「性善説」とは親和性があるかもね。
「共依存」の関係としてね。

仏教用語か何か知らないけど、「一殺多生」という言葉があるようですね。
しかし私にとっての日本のイメージは「一生多殺」だな。

Re(2):コレなのよ
 ラクシュン  - 15/6/6(土) 0:49 -

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   >Josefさん:

>一般に日本人はプライバシー意識があまりないんじゃないでしょうか。外来語だし。

それはそれでありそうですが、今回の件については情報一般に対する認識の甘さの方が先にあるでしょうね。

>教師は生徒の住所電話番号を業者に流し、戸籍課の役人は住民の戸籍情報を噂の種にばらまく。

とにかく刑罰が軽すぎるんでしょう。
顔写真の公開とかはどうなっているんでしょうかね?

>金も手間もかけない。財政均衡が金科玉条の今は、とりわけ真っ先に予算を削られる部分でしょう。

ベネッセが金をかけていたかどうかは知りませんが、USB差し込みの段階で簡単にブロック?できていたようじゃないですか。それすらもしていなかったということです。
良く言えばですけど、人間を信じ過ぎるんですよ。

>というわけで、マイナンバー制とやらも個人情報がだーだーになる可能性大だと思います。

というか、私は確実だと思います。
「大」とかじゃなくて。

Re(3):コレなのよ
 ラクシュン  - 15/6/6(土) 23:53 -

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   >だけど普通に考えれば、問題はパソコンやネット関係にかなり疎い私にとっても重要データとネット間には物理的遮断が不可欠ということが常識(ウィルスの恐れを知っているから?)なのに、なぜ未だにそうなっていなかったのかということですよ。

「物理的隔絶」はあったようです。
本体のデータベースとその他のパソコン等とは隔離されている状況があったようですね。だけど問題は、本体にアクセスできる限られた職員が、必要データをDVDを介してサーバーに移し、データ自体かPCかのパスワードを設定していなくて、しかも作業終了後にデータを消去しなかった、みたいなことのようですね。

Re(4):コレなのよ
 ラクシュン  - 15/6/10(水) 22:22 -

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   なんと、問題の端末PC以外のPCは今月の4日までネットに接続されっぱなしだったみたいですね。
こういう度を越えた危機管理能力の欠如は、デジタルネットワークの分野だけに限られると思いますか?
そんな根拠などないでしょうけど。

それはそれとして、最近スマホのCMでメーカーが表示されなくなった気がするのは、サムソンやLGの製品が幅を利かせてきたからだろうと思う。
ギャラクシーはたぶんサムソンだ。

Re(5):コレなのよ
 Josef  - 15/6/12(金) 16:10 -

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   >ラクシュンさん:

>なんと、問題の端末PC以外のPCは今月の4日までネットに接続されっぱなしだったみたいですね。
>こういう度を越えた危機管理能力の欠如は、デジタルネットワークの分野だけに限られると思いますか?

前回私は、日本人はプライバシー意識が薄いのではないかと書きましたが、考えを改めます。プライバシーの意識は普通にあるけど、それを守るためにコストを掛けようとしない、というふうに。

山本七平が『日本人とユダヤ人』の中で「日本人は水と安全はタダだと思っている」と書いたのはもう40年以上も前のことですが、今も同じかもしれません。「安全」にも国家的軍事的レベルから食料をはじめとする日常生活レベルまでいろいろあります。秘匿すべき情報が漏れないようにすることもまた「安全」の一つでしょう。そうした「安全」に関して、日本人は総じて敏感な方だと思うのですが、「安全」であることを当たり前だと思っているフシがあります。

安全であるのは当たり前、だからことさら安全のためにコストをかけるのは無駄だと考え、安全を損なう事件が起こった時には、当事者や関係者の咎を追及するばかりでシステムの問題には関心を向けない。まあ安倍総理は今回の年金機構からの情報流出について「早急にシステムを検討する」と言っていたから、腐っても総理大臣だなとは思いましたが。

ついでに言うと、食料の安全性について日本人は敏感な方だと思いますが、食料の安全保障となるとかなり鈍感だなと思います。食料自給率が低くても平気だし、平気でない人も、自給率を高めるためにコストをかけるとなると反対する、というのが私の知る多くのパターンです。

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なんかすごい逆説
 バジル二世  - 15/2/8(日) 14:23 -

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   昔は用語がちんぷんかんぷんでわかつたフリしてここのレス讀んでゐたけど、ストンと落ちた實例。

「2歳児と文化的性差 - カリントボンボン」 ttp://nejiko.hatenadiary.com/entry/2015/02/06/080240

Re(10):なんかすごい逆説
 Josef  - 15/3/19(木) 15:39 -

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   >ラクシュンさん:

>デギンズとルーマンはどっちが先なんですかね?

あ、ルーマンもありますか。年代的にはルーマンの方が先なんでしょうね。でも社会学では「再帰性」はギデンズが引き合いに出されることが多い気がします。

ルーマンのことはよく知りません。読みかけたことはあるんですが、難しくて(抽象度高すぎ)。これを専門的に研究してやろうというくらいの気で読まないと、片手間で読めるような代物じゃないですね(読みやすいものもあるのかもしれませんが)。

Re(11):なんかすごい逆説
 ラクシュン  - 15/3/29(日) 1:02 -

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   >Josefさん:

>まあ人間は「自己意識」というやっかいなものを持った動物だから、再帰性は至るところに現れるものでしょう。ギデンズのように「近代」の特徴と考える必要は必ずしもないと私は思います。

「自己意識」のくだり、オートポイエティック・システム理論本でも触れられていましたが、理論は全部繋がっているって感じ。
引用されている「システムと環境」「手つかずの自然」「システム内部で再現」「近代」の特徴、とかはルーマン本関係の用語だし、年代がルーマンの方が先ならスペンサー・ブラウンの方がもっと先だろうし、大澤まさちという社会学者はブラウンの解説本(←ここは宮台は無関係だった)を書いているしね。その後がシステム理論みたいなイメージ。元を辿ればカントとかに行き着くんだろうけどよく知らない。

しかし「再帰性というなら、ジェンダーという概念がすでに再帰的です。」、結局ここにつきるんだと思う。
既に大昔から人間に備わっている脳の性質。

Re(12):なんかすごい逆説
 ラクシュン  - 15/4/12(日) 21:31 -

引用なし
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   >大澤まさちという社会学者はブラウンの解説本(←ここは宮台は無関係だった)を書いているしね。

やはり無関係じゃなかった。
むかし『形式の法則』を検索したら、絶版か何かで「入手不可」となっていて読めなかったことを思い出しました。
今回グーグルで検索すると出てきました。
半角文字がダメなのでURLは書けないけど。

Re(13):なんかすごい逆説
 ラクシュン  - 15/4/12(日) 21:58 -

引用なし
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   『形式の法則』、中古のようでした。
しかも当時の価格2800円よりかなり高い!
写真見たら汚そうだし、こんなの買えないよねえ?

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