絵板にフライトシミュレータ描いたので使ってください。

［フライトシミュレーター］
制作協力：アキラ＝イネン

　フライトシミュレーター（以下ＦＳ）は、無名騎士藩国と帰ってきたキノウツンパイ
ロット「アキラ」氏の協力を得て開発された。

　Ｉ＝Ｄをはじめ特に航空機の訓練時間には予算上の限界がどうしても生じる。
　その対応策として地上訓練用、または初心者訓練用にと、キノウツン藩国でも最新の
ＦＳが開発されたのである。
　開発費はたしかに高くついたが、実飛行訓練に費やす年間予算を考えれば微々たるもの
だった。

　ＦＳはカプセルフレームの筐体を基軸に、内部操縦系を換装可能で、航空機から人騎兵
まで様々なコクピットを再現できる。
　内部は全方向回転構造となっており、特殊な動揺装置によって僅かであるがＧも発生する。
　また、空調コントロールによって高々度戦闘時の低圧や薄酸素状態も再現できた。（酸
素ボンベ完備）

　このＦＳ一つで、計器飛行から、悪天候や様々な非常事態の模擬を行え、ＡＩ戦闘機と
の戦闘訓練も行える。
　キノウツンの飛行士たちは、このＦＳとプロシージャートレーナー（計器操作のみでき
る筐体）によって、航空機操作に必要なアクロバット、計器飛行、スイッチ操作を学ぶ。

　シミュレーター同士は電網でリンクしており、編隊飛行訓練や対人対戦訓練もできる。
　特に対人対戦はＡＩ戦闘ではどうしても再現できない「戦闘機乗りの心の動き」などを
感じ取れる。
　そのためか、対人対戦は初心パイロットからベテランのパイロットまで人気が高い。
ゲームをやっているだけに見えるかもしれないが、地上でもその機眼を養うことのできる
重要な訓練であった。

　ＦＳ製作成功による訓練の低予算化、ベテランパイロットによる訓練要領の明確化が後
のパイロット養成学校の布石となるのだが、それはまた別の話。