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Before「ゴロツキどもの出撃」 |
・投稿者/ 鉄
・投稿日/ 2007/07/22(Sun) 14:33:49
| あるうさんくさい会社が有った。 そこは俺達の商売道具より性能が良く、安い兵器を作っていた。 だがその安さや不可解なトラブルなどが重なり、多くの傭兵部隊は倦厭し、一部の傭兵をそれを使う事によって自らの身を滅ぼした。 俺達の部隊は前隊長たるアルゴがそれを危険視したために使う機会は無かった。 そしてその精神障害誘発率の異常な高さからある一つの噂が出始めた。 「奴らは人身売買で手に入れた子供を試験に使っている」と。 この噂からその企業の闇を探り…俺たちとMHG、そして教会の連中にある任務が下された。 それは、突入。制圧。捜索。 つまり、噂が本当である確証が掴めていると言うことだ。 今、その支社ビル及び周辺施設の数キロ離れた場所でお偉いさんがたと打ち合わせ中だ。 無論、お偉いさんと言えども話の通じる奴らで、侵攻ルートは大方決定したが。 にしても…見た顔ばかりなことで。 ルイスに爺さん、それにアルフ。教会サイドは話した事は無いが一度戦場で見た顔だ。たしか…グレゴリウスとか言ったか。 あと一人居るが知らん。
「…なら俺たちは下から上へ攻めるぞ。ルイスと教会さんも下からだな?」 「Good,Good,VeryyyyyyyyGoooooooood!精々気張ろうかね。」 「あたいはそうだね。爺さんとアルフは上から派手に行くんだって?」 「そうじゃよ。ワシもまだまだ若いものに負ける気はせんわ。」 「ああ、精々クソ野郎のケツに弾丸をブチこみに行くだけだ。」 「OK,次行こう次。」
こんなノリで打ち合わせが進み…。 終わった直後に無理やり酒を飲みに連行された。 右腕をルイスに絡み取られ、ずるずると連行されていく。 教会の奴らも犠牲者となってしまった。 酒代?爺さんのオゴリだったからサイフには問題は無い。 それよりなんなんだあの爺さんは。肝臓が鉄でできてやがんのか? 問題は…今日中に投函しようとしていた妹への手紙を結局投函せじまいだったと言う事だ。 とほほ…。
08/14-07:47 ガレージ
俺たちはガレージまで来ていた。理由は二つ。 装備を受理するためと、 隊員の士気高揚の為に一言言うためだ。
「…で、隊長さん?これでいいんだな?」 「ああ、よくこの量を持ってこれたな。」 「なあに、これが仕事さ。」
いつものように男からパーツを受理する。 爺さんは今何かを仕入れているとか。 受理したパーツはパイルバンカーやブレード、マシンガンやショットガンと言った接近戦用武器ばかり。 当然と言えば当然だ、この手の室内戦ではこう言う装備の方が使いやすい。 俺のリンクマンはパイルバンカーとブレードを装備した。 閉所でならこっちの方がいいからだ。 そしてセットアップしつつ皆に言う。
「お前らの今回の仕事は汚れ仕事じゃない。むしろ正義のヒーローになりきることだ!」 「それってどういう事です?隊長。」 「いい質問だ。この近辺のクソ中小企業がクソマフィアから買った子供を使って人体実験をしている疑いがかけられている。 つまり、そいつをぶっ潰しに行くんだ。」 「弾薬費は?」 「弾薬費はあちらもちだ。存分に奴らのビルの中でばら撒いてやれ!」 「友軍とか居るんで?」 「ああ、ルイスの奴と教会の連中だ。あと爺さんが来る。」 「えー、あの爺さん苦手なんでよー。」 「そこら辺は抜かりは無い。爺さんは上から強襲し、俺たちは下から攻めあがる。作戦終了したらオサラバだ。」 「隊長、準備できましたぜ」 「OK,腐れた奴らを潰しに行くぞ。早く乗りな。」
ゾロゾロと仲間がコアデバイスを持って貸切バスへ入る。 自前の装甲車は有るが、そんなもので乗り付けたら一発で敵さんにバレる。 という事でこいつを借り、敵さんの目の前まではなんとかカモフラージュする。 無論、運転手は俺だ。不必要な事に金は使わない。 全員乗った事を確認し、俺は運転席へ座る。 さて、出撃だ。凄くシュールだが。
Next→-08/14-23:50
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08/14-23:50[First Folling] |
・投稿者/ 鉄
・投稿日/ 2007/07/22(Sun) 14:35:18
| 08/14-23:50 領域上空
夜の空を数機のヘリが飛ぶ。 僕たちはそこから一つのビルを見下ろしていた。 勿論ヘリの中だから狭いのは分かってる。だけど…だけどさ…。 何なんだよこのデカいスピーカーは!
「隊長…このスピーカーは何のために…?」 「見て分からんか?曲を流すんだよ。」 「曲って…?敵にバレるじゃないですか。」 「バレるために使うんだ。爺さんの目論見だと敵がこっちに集中しようが分散しようが有利に事を進められる…とよ。」
奇策と言えば奇策だけど、わざわざスピーカーを持ってくる意味が分からない。 だけど、少し納得した以上はやってみせる。 今回はアリスも同行している。彼女ともう一人のオペレータと上の人間で簡易的ながら司令部を作るそうだ。 尤も、上の人間と言っても僕が百人かかっても一人も殺せないような人だけど。 本人のアリスはもじもじしながら僕を見ている。
「ねえ…ライリー。ちょっといい?」 「なに?」 「あの…その…この作戦が終わったら私の部屋に…きて?」
僕は何も言えずに首を縦に振る事しかできなかった。 笑みを浮かべるアリス。急に目つきが怖くなるチームメイト。 と言うかみんなの視線が怖いです。 それでも少しずつ緩んでいく僕の顔。 しっかりしなきゃ。
08/15-00:00 領域上空
ついに降下する時が来た。 ジェットパックと武器を点検する。 合図と共に一斉に後部ハッチが開き始める。 そして後部ハッチが開いて僕たちは飛び出した。 一瞬無重力になった感覚がしたが、それはほんの一瞬。 僕らはジェットパックを駆使して少しずつ高度を落とし、ビルの屋上へ着地。 陣頭指揮を執るのは僕たちの隊長であるアルフ少尉ではなく、それよりも上の存在たるクリード大佐だ。 まずは人員の確認。パワードスーツ部隊が数部隊とMTスーツ部隊が3部隊。作戦としては少々大規模だが仕方が無い。 何せ相手はMTスーツメーカーの支社なのだから。
「よし、全員そろっておるの。アルファチームはわしについて来い。ベータは殲滅及びクリアニング、ガンマは確保をやるのだ。では、いくぞ。」 「「「Sir!Yes、Sir!」」」
アルファチームは僕も含まれている。だけどアルファチームは少数精鋭が旨だったはず。 僕なんかが居て良いのだろうか…? 階段をパワードスーツとMTスーツが下りて行く。 リンクマンやライオネル、それにコルベティガまで居るみたいだ。 だけど、大佐のパワードスーツは何なのかも検討がつかない。 凄く古ぼけた感じはするけど現行品と同等の性能を発揮しそうなそれは背中に折りたたみ式の何かを背負っていた。
「…え?ひぎゃっ。」
降りたところで女性社員と鉢合わせになってしまったが、大佐はそれを容易く撃ち抜いて人形に変えてしまう。 そこからは一方的な虐殺だった。部屋に突入する。
「な、なんだお前らは!う、うわ!」 「や、やめてくれ!命だけはあああああ!」 「反抗の前兆有り。排除。」 「排除。」 「反抗を確認。処刑。」 「処刑。」
少しでも反抗する可能性のあって証言に不必要な人物は全て略式処刑と称して撃ち殺していった。 無駄なものをなくそうとするそのやり方は確かに無駄が無いが、あまり見ていていいものじゃない。 だけど、仕方ないんだろう。 そんな中、やっとMTスーツが姿を現した。 ライオネルを凌ぐAPや武装を誇っているらしい安価MT、アルティーナとやらが。
「ちょいと見せてもらおうかねえ。」
曲がり角からそれが出た瞬間、アルフ少尉はそれに肉薄しながら両手に装着したマシーネンフィストを起動させる。 次の瞬間、アルティーナは壁に押し付けられ、ガリガリゴリゴリと嫌な音を立てながら自慢のAPフィールドを削られていく。 そして少尉の左手はソレの腹に押し付けられ、こちらは甲高い音を立てながら削っていく。 この削る音が肉を裂く音になるまでにあまり掛からなかった。 容赦なく機械の掌は頭蓋骨と内臓を裂き、犠牲者を人からただのモノへとクラスダウンさせた。 流石はパワードスーツ最強の近接武器。装甲材さえも断ち切る拳。 代償はその整備費と扱い。真っ当なMTスーツに浴びさせてもああはうまく行き難いだろう。
「へっ、見掛け倒しかよ。つまらねえな。」
少尉はそう言いつつ次の目標へ飛び掛った。 BGMに壮大なシンフォニックメタルを響かせながら…。
Next→-08/15-00:04
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08/15-00:04[ろくでもなしの慈善活動] |
・投稿者/ 鉄
・投稿日/ 2007/07/22(Sun) 14:36:15
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08/15-00:04 支社ビル前
「そろそろ出番だな。」 『そうですね。打ち合わせ道理直接火砲支援を敢行します。巻き添えにならないように。』 「へいへい。撃ちすぎてビルを崩落させるなよ?」 『…貴方もですよ。』
空挺部隊の突入を確認し終えた俺たちはACスーツやMTスーツを展開し、既にスタンバイしていた。 カウントまであと5…4…3…2…1…GO! 1機の1stACが偽装を剥がして手に保持する榴弾砲を発射した瞬間、俺たちはビルの入り口へ突っ込んだ。 無論足並みを揃えるタメに速度を落とし、警備員は傭兵用ガレージ謹製インサイド装備7.62mm機銃でバラバラになってもらったが。 俺たちの眼前で爆風が巻き上がり、中に居た受付嬢や客などは粗方消し飛んだ。 これはクソったれどもへ送る鎮魂歌の最初の音。 身の程知らずを潰し上げるためのパーティのクラッカー。 狂ったダンスパーティの始まりだ。ラストダンスは誰と踊る? そんな事はどうでもいい。今は仕事を済ませるだけ。
「ハウンズダブルオーよりハウンズ全機、スリーワンセルで行動しろ。屋上組みの話だと装甲は軟いようだが油断はするな。以上。」 『了解!』
ハウンズ01とルイスと共にローラーダッシュで廊下を通り抜ける。 直後レーダーによると…曲がり角から敵が2体接近しているようだ。 しめた。両腕の兵装を準備させ、その曲がり角へ差し掛かった。 その瞬間俺はほんの少し右ローラーの回転を止め、急速回転した。 そして構えたパイルバンカーの先に居るのは敵MT「アルティーナ」。 ペーパースペックの通りならこんな攻撃は避けられただろうが、現実はそうもいかない。 突き出した杭はAPフィールドを破砕して尚もその勢いは止まらず、着用者の体を貫き、投げるように振りぬくと体は真っ二つになって崩れた。 もう一人が同僚の仇と言わんばかりにブレードを展開するも、その長さが仇となって振れない。 そして俺はそいつの腕に展開したナイフで斬り付け、蹴りを食らわせる。 当然ながら吹っ飛んで壁に激突してまた隙ができる。 その隙を俺は見逃さない。ローラーダッシュを展開したままそいつを踏み、ナイフを展開したまま押付けた。 こんな状況で何ができるか?いやできないままに哀れな生贄はコアブレイクされてローラーに轢かれた。
「こちらハウンズダブルオー、敵の練度及び性能は想定値を遥かに下回っている。繰り返す。敵の練度及びに性能は遥かに予想値を下回っている。」 『やっぱりでしたかい。ついさっき3匹ほど会いましたがね、奴らてんで腕が悪いようで。』 「よって今作戦も何時も道理さっさと済ませるぞ。ただし、奴らは商品化していないブツも使ってくるだろう。それには臨機応変に対処しろ。あと、土産にここの製品は要らん。」
当然の事だ。現場の兵士は性能が良いモノではなく信頼性が高いものを取る。 どんなに性能が高くても兵器に裏切られて死ぬのは馬鹿馬鹿しいからだ。 無論俺たちはミラージュ社の中でも比較的信頼性が高いリンクマンやジャンクメタルを使用している。 軍で何年か運用され続けて来たが、異常と言う異常は見られない優秀な機体だ。 無論、その公式スペックも誇大されたものではなく、比較的信頼できるデータだ。 しかも性能のバランスも取れていて、武装の融通も利く。 そう、この時点で兵器としての完成度など考えられていなかったのだ。 それに気が付くかどうかがこの会社のアホかどうかを左右する所だったのだ。 っと、移動している間に3体ほど接近している事を察知した。 加速しようと身構えるが…
「悪いねバニー、こいつらはアタイが頂くよ。」
そう言うとルイスは肩の砲を容赦なく放ち、固まって出て来た連中を薙ぎ払う。 室内で使うには火力は強いが、ルイスの腕なら問題は…無いだろう。 そう思いたい。ああ、そう思わなければやってられない。
『ええ、分かってますよ。こんなんで死んだら”屑鉄”の野郎が何を言うか分かりゃあしねえ。』 「懸命な部下を持って俺は幸せだ。さて、そちらは済んだのか?」 『あたぼうでさぁな。何時でもいけますぜ。』 「OK,教会の連中にクリアニングは任せて次の階へ行くぞ。」
教会の連中に一報告げると、俺たちは各々の方法で次の階へと急いだ。 俺たちは非常階段を使用する。ルートを分けるのは…言わなくても分かるよな? 遥か屋上でシンフォニックメタルが響く中、俺は次の目標を探して上へ上へと上って行った…。
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