窓の外のざわめきが段々はっきりしてくる。
窓から差し込む太陽は昼間の明るさだった。
「まだ寝ているの?」
返事も待たずにドアが開き、入ってきたのは・・・
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身体に変化が起きる。
 blitz  - 10/8/31(火) 0:04 -

引用なし
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   「うぐっ……ふうっ……!!」

呻き声をもらしながら私の身体を作り変えていく。
短く年相応だった身長はすらりと伸び、それにあわせて手足も成長する。
あどけない笑みを見せていた顔は色香につつまれた顔へと変わった。
幼いながらも大きかった胸は膨れ上がり、大人の魅力を放っている。
最後に声や髪の毛などを微調整し、姿身に生まれ変わった私を映した。
そこにはもう小学三年生の進藤あゆみの姿は無く、一人の大人の女性が居た。

「こんな状態でも溶媒の操作は出来るようだな。よし、早速鎌倉の家へいくか。」

もとの姿に戻ると、適当に服を着替えて家を飛び出した。
鎌倉の家は近いので、こんな女の子の身体でもすぐに着くだろう。幸いにも私はかなり身体を鍛えているようだしね。


鎌倉の家に着いてからは色々と楽しめた。
あいつ、ちょっと誘ってみただけでホイホイとヤっちまったんだからな。まったく最近の子供は進んでるなあ。
まあ、そのおかげでエネルギーは確保できたんだ。感謝してるぜ?

さて、当初の目的は達成したんだがどうしようか……?
本体と合流するか?俺は俺で好きにやるか?

俺は――
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もう一つの理由
 闇聖  - 10/8/6(金) 9:26 -

引用なし
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   よくドラマなんかでもあるが、
いわゆる”正義感”に目覚めたというところだ。

確かに嫌になったら、たとえ異性人でも、自ら命を絶つという方法もある。〔プ●デター参照、少し違うけど><〕
たとえどんな立場であってもだ。

それをせずこうしたということは・・・何かしら俺に惹かれるものがあったのかもしれない。
もちろん、某アニメのごとく、偶然俺が”世界を変える”役目を担わされたのもあるが。。。


しかしこれって、・・・どう考えても成り行きで俺が、”悪の組織”と戦う王道展開じゃないか。
まったく。どうせなら〔かわいい魔法少女〕に憑依したかったぜw
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!!!
 闇聖  - 10/8/6(金) 9:17 -

引用なし
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   巫女など、由緒ある家系が霊力を持つのは至極当然のことだ。
だが、まれに、ごく普通の人間に、超能力・魔力などが宿ることがある。

それは・・・すべてこの”組織”が実験して、こうなったというのだ。
意外とシンプルだが、普通の人間が突然力に目覚めるのが、すべてこれで説明できる。
そして当然、予想外に実験対象者が、暴走したら、それを”消す”のも、この組織であり・・・


そこまで探ったところで、俺は身震いした。
しかし待てよ、事実上の責任者であるこいつが、なぜこんなことを・・・

その理由もすぐわかった。
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衝撃の事実
 闇聖  - 10/8/6(金) 9:10 -

引用なし
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   ・・・これは前代未聞、かつ、”敵”に知られたら、間違いなく消されることだった。
それは、
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この女の情報
 闇聖  - 10/8/6(金) 9:08 -

引用なし
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   まず、”敵”を知らなければいけない。
そのためには情報がたくさんあればよい!


数分後、俺は・・・
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この女は俺の姉だったのだ。
 blitz  - 10/8/6(金) 3:32 -

引用なし
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   「私は……俺の……姉さん……だったの……!?」


私は小さい頃に離婚した両親の母方に引き取られ、普通に暮らしていた。
離婚の理由は父の傲慢な性格によるものだという。
まだ幼かった私は、当時の父や幼い弟のことはあまり覚えていなかった。

私は幼少時から頭もよく神童と呼ばれ、地元ではちょっとした有名人だった。
成長すれば、当然のように高校や大学は国立の難関校に受かり、秀でていた科学の才能を買われ、大きな企業のある研究の責任者として働くことになったのだ。
だがそこから私の人生は大きく揺れ動いた。

いざ研究所を紹介されると、そこで行われていたのは、人を人と思わないような実験や非合法な薬の製造ばかりだったのだ。
心優しかった私には、それがどうしても許せなかった。そして、この企業の代表を何とかしてでも思い直させようと思ったのだ。……たとえ命を奪うことになっても。
それからの私の行動は早かった。

嘘の情報を流し、研究所から薬を何本も持ち出し、実行犯たちをこの廃屋に誘導した。
そして今日になり、ドアの隙間から捕らえられた代表の顔を見て愕然としたのだ。
そこには血を分けた弟がいたから。弟の顔写真だけは入手していたが、代表が誰かは知らなかった。というより知らされてなかったのだ。
弟がこんなことするはずが無い。だが、現に代表は弟。さぞ私は混乱した。
そうしてどうしようか迷っていた時、敵か味方か分からない俺が目を覚ましたというわけだ。

だがそれでも、ドアをあけた時に私は決心がついていた。私のすべてを知ってもらおうという決心が。私は俺を信じたんだ。


……すべてを知った俺は、まずあることをしようと思った。
それは――
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薬の研究の責任者だったのだ。
 blitz  - 10/8/6(金) 3:11 -

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   なるほど、それならば俺について詳しかったのも、薬についてよく知っていたのも分かる。
研究に深く関わっていれば、薬を持ち出すのも簡単だっただろうし。処分するだの何だの理由をつけて持ち去れば良いだけなのだから。
だがしかし、何故俺にこんなことを?一介の研究者であるこの女が何故俺に救いの手を差し伸べるんだ?
普通ならば敵であるだろうに。代表の俺に何かのきっかけで研究を知られれば
、違法な研究は廃止され一巻の終わりだからな。
気になった俺は、この女についてさらに深く探ることにした。
俺を助けた理由、それを知りたかったからだ。案の定、すぐに知ることが出来た。
だが、その理由が俺には信じられなかった。信じたくなかった。
それは――
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この女は異星人だったのだ。
 blitz  - 10/8/6(金) 2:36 -

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   それも、ただの異星人ではない。太陽系の外の銀河を中心的に拠点とする犯罪組織の一員だった。組織での地位はと言うと、組織のトップの長女であり、幼い頃から相当な訓練を積まされてきた実力者。名実ともに次期トップと言えるなるであろうこいつが、何故こんなところに居て俺を助けたのか。
その理由は単純にして明白だった。
自分の立場に嫌気がさしたのだ。毎日毎日犯罪をくり返し、捜査官に追われ、女らしいことはろくに出来ない。ならいっそ、自分の身体を誰かに明け渡しそいつにその生活を押し付けようと思ったのだ。
そのために頭がよく、利益のためなら手段を選ばず、社会的地位を無くしている奴……つまり俺を探していたというわけだ。

「くそっ、私め。とんでもないことしてくれたわね……。
こんなことされたら、恩を感じずには居られないじゃない」

一方的な恩義は毒とはよく言ったものだ。私にとってはただの人生の押し付けだが、俺にはこの女に借りが出来てしまった。人一人の人生をもらうだなんて。そんな奴が俺以外に居るのか?
だが、今は目先の障害から先に取り除かなければな。誰か来る前にとりあえずここを出よう……


脱出は思ったよりスムーズに行えた。私の身体は想像以上に強く、コンクリートくらいなら素手で壊せたのだ。これには俺も驚いた。私の身体はどう見ても華奢。どこからこんな力が……?
おっと、今はそんなこと重要じゃない。
今俺にとって重要なのは――
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どうしようか?
 blitz  - 10/8/6(金) 2:13 -

引用なし
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   脱出するにはどうにかしてこの密室から出なければならない。だがここは人の通れる隙間などなく、たとえ液体や気体になったところで出られるかどうかは怪しい。
慣れない体で正しく自分の思うように動けるかも分からないと言うのに。人間の身体とは勝手が違うのだ。
そうやってうんうん唸っていると、身体を抱き上げられた。そうか、今の俺は粘性のある液体でかつ、なぜか質量も減っているから女でも軽々持ち上げられるのか。

「早くなさい! その姿になったということは、あなたは薬に打ち勝ったということでしょう?」
「早くしろって?何を? ……まさか!?」
「そのまさかよ!」

そう言って俺を飲み込み始めた女。気は確かなのか?俺に身体を乗っ取られるのが当然だとでも言わんばかりじゃないか。
どんどんと体内に侵入、浸透していく。胃カメラってこんな感じなのかな、と思いつつ作業は進行。やがて体中に行きわたると、俺が身体の主導権を手にしたことを理解した。

「ん……どうやら終わったようね。む、どうやら言葉遣いや立ち振る舞いは相手に依存する様ね。ちょっと変な気分だけど、我慢しましょう」

目を開けて自分の姿を確認。体のラインがくっきりでる黒系のスーツに身を包んだ、短髪の凛々しい女が今の俺の姿。
確認も終わったところで、脱出の準備を……と思った時、一つの疑問点が思い浮かんだ。この女の動機と立場だ。自分の体を明け渡してまでなぜ俺に協力するのか知っておきたい。
そう思って意識を集中して女の記憶を探ると――

「なっ、これはいったいどういうことなのよ!?」

とんでもない秘密がこの女には隠されていた。
それは――
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メ・ガ・ン・テ
 闇聖  - 10/8/5(木) 18:43 -

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   そう声が聞こえると同時に、小屋が爆発した。

〔すげえ。あれが最強魔法「メガンテ」かよ。確か、一撃必殺で自分の全エネルギーをぶつけるんだよなあ。エネルギーゼロになるけど、自分は確実に助かるという・・・〕
?〔いや、その解釈おかしいぞ〕

自分がどらく●超初心者で大恥かいたとも知らず、俺は謎の突っ込み?を無視して立ち去った。


小屋の近くでは、さっきの女性が、無傷でどこかと連絡を取っていた。
〔もしもし。はい、私です。無事逃がすことに成功しました・・・はい、了解しました〕
?〔いやいやwなんでお前もピンピンしてるのよ?〕

女性も突っ込みをスルーして、通話終了後、立ち去った。
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ちょっと、早くしなさい!!
 闇聖  - 10/8/5(木) 18:34 -

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   女の言葉で我に返った。

とりあえずまずは脱出することが先決だ。
この女は少し俺のタイプではないし、それに・・・

「はやkしないと誰か来るわよ!!@5分ほどで」

マジかよ。とりあえず言われたとおり逃げよう。
俺は隙間から外へ脱出した。

「ようやく逃げたようね。まったく、早く行ってくれないと”これ”が使えないじゃない」

しばらくして日の光がさしてきて、俺は無事に脱出した。
目の前には、小屋らしきものが見える。
「あの小屋は・・・」
そのとき、
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体が・・・
 闇聖  - 10/8/5(木) 18:27 -

引用なし
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   液状になった。
と同時に、ある情報が俺の中に入ってきた。

〔この状態で他人の体に入ると、その人を支配できる。これすなわち”憑依”である〕
〔また、状態は、”気体”・”固体”に変化可能である。〕


・・・今目の前に女は一人しかいない。
まさか、こいつに憑依するのか??
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交戦
 blitz  - 10/8/2(月) 3:44 -

引用なし
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   「えっ!? そ、宗助!?」
「そうよ。あなたが一人で先に突っ走っちゃうからアタシになるしかなかったの。ま、おかげで間に合ったんだけどね!」

そう言って俺は翼をつかって女を弾き飛ばす。見た目以上にこの翼は強く、いつも重宝している。アタシの知識もあるから、自分の身体の延長線のように使えるし。
俺に数メートルほど吹き飛ばされた女は何事も無かったかのように立ち上がり、こちらを睨み付ける。……さほどダメージは与えられなかったようだ。

「彩菜! アタシがひきつけている間に仲魔を!」
「……うん、分かった! ○×△……」

このやりとりが終わった直後、様子を伺っていた女がこちらに向かってくる。
――予想以上に速い。突然目の前に現れた女は両手の爪で俺を引き裂こうとして、腕を振りかぶる。
とっさに後退するが少しかすった。

「ぐっ……」
「うがぁああ!!」

俺の隙を見逃さず、すかさず叩き込まれる二発のパンチ。だが食らってやるわけにはいかない。よく動きを見て、捕まえる。くっ、女性だとは思えないほどの重さだ。
だが今の俺は淫魔。少し強化されたぐらいの人間には、力でだって劣ることは無い。
そのまま力比べの状態に持ち込む。
……やはり俺が優勢。このまま押し込んでおわりだ。
そう俺が勝利を確信したその時、それは起こった。

「×■×■×■――!!!」
「なっ、何なの!?」

突如、言葉にならない咆哮をしたとたん、女の腕の筋肉が膨れ上がった。だが、これでは奴の身体がもたないはず。捨て身の攻撃と言うわけか。
さすがにこれは抑えきれない。優勢だった状態がどんどんと拮抗していき、ついには押し倒される寸前に。女の表情が嬉しそうに歪む。
だが、これでも俺の勝ちだ。俺の仕事はあくまで敵を引き付けること。倒すのはあいつだ。
俺が確信するとともに女の頭上に巨大な光が降り注ぎ、二、三度うめくとそのまま前のめりに倒れた。
ゆっくり振り返るとそこには、彩菜の召喚した智天使級の仲魔と、やりきった表情の彩菜がいた。

「もう、宗助だって危なっかしいじゃないの。もう少し遅れてたらやられてたよ?」
「ゴメンゴメン。まあ無事だったんだからいいじゃない」
「良くない! ……それで、この人はいったい?」
「悪魔に操られてた一般人のようね。しかも、悪魔に操られたらもう助からないわ。
一生を悪魔の隷属として生きなければならないのよ」
「……そう、なんだよね」
「でもせめてもの慈悲に、アタシがあの人を呪縛から解放してあげるわ。きっとあの人もそれを望んでいるでしょう」

そう言って俺は気絶している女性に近づき、身体を重ねた――
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瀬能楓さんだ。
 blitz  - 10/7/31(土) 3:49 -

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   私の数少ない友達の一人。いつもキツイ雰囲気を醸し出している私にいやな顔一つせず話しかけてくれる、優しい子。
つい、まじまじと顔を見つめてしまいます。それにしてもきれいな瞳ですわ。

「どうしたの白川さん?私の顔に何かついてる?」
「いえ、何でもないですわ。ただ……」
「ただ?」
「その……かわい……かったから……つい……」
「ふえっ!? いっ、いきなり何言いだすの!?そんな……可愛いだなんて……」

はっ、私は一体何をこんな告白まがいの恥ずかしい事を……
「俺」が少し出てきてしまったのでしょうか。それはともかく謝らないといけませんわね……

「す、すみません。こんなことを言うなんて、私どうかしていましたわ」
「いや、いいよ。褒めてもらったんだからね。……でも、珍しいね。白川さんからそんなこと言われるなんて思ってもみなかった。何かあったの?」
「……そう、見えるのですか?」
「うん。いつもはあんまり冗談とか言わないしね、白川さん」
「なら、なにかあったということで。ふふっ、さ、遅刻しないためにも早く行きましょう瀬能さん」


***

今日はいつもより少し遅れちゃったから、急がないと。
そう思って早歩きをしていると、前から見慣れた子が来た。
きれいな薄めの黒髪をストレートに流して、優雅に歩いているのはおそらく白川さんだ。でも何か違和感があるような……ま、いいか。
そう思って近づき、いつものあいさつ。

「おはようございます。白川さん」
「おはよう。瀬能さん。今日も元気そうですね」

柔らかい笑みで返してくれる。でも、やっぱりどこかいつもとは違う気がするな。
いつもならあいさつした後はすぐに歩き始めるのに、今日は立ち止まって私を見つめてる。

「どうしたの白川さん?私の顔に何かついてる?」
「いえ、何でもないですわ。ただ……」
「ただ?」
「その……かわい……かったから……つい……」
「ふえっ!? いっ、いきなり何言いだすの!?そんな……可愛いだなんて……」

わわっ、驚いて変な答え方しちゃった。だっていきなり可愛いだなんて言われちゃったんだもの。それもあの白川さんに。
でも、いやな感じはしなかった。寧ろそう言われて良かったような気がする。何でかな。

……それにしてもどうしたんだろう?いつもはこんな冗談みたいなこと言わないで、先に行っちゃうのに。
気になったから聞いてみると、また白川さんらしくない答えが返ってきて驚いちゃった。
あんな楽しそうな白川さん、今まで見たこと無かったよ。
あと、赤面してうろたえてた白川さんもだけどね。あの不意打ちは犯則よね……


***

なんとか遅刻ぎりぎりで登校できました。横の瀬能さんも安堵の表情です。……来る途中で、私を見て何かを思い出したような素振りをしては、ニヤニヤしていたのが気になりますけど。
……そのまま瀬能さんと取り留めの無い話をしながら下足室へ。
ここの学校の下足室は学年で分けられていて、けっこうな広さがあり、概ね生徒からの不満は無いようです。生徒会長としては嬉しいことですわ。
自分の靴箱で靴を履き替えていると、聞きなれた声が後ろからしました。
なにやら気だるげな声の調子。
誰なのでしょうか、と思い振り向くとそこにいたのは――
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はぐらかされた。
 blitz  - 10/7/31(土) 2:50 -

引用なし
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   真剣な表情で何度も聞いたのだけどうまく論点をずらされてしまい、気付けば俺が学校に行くのが完全に決まっていた。
なんか腑に落ちないけど、しょうがないので支度をすることに。
部屋に戻って着替えをする。パジャマを脱いで下着姿になり、いつものようにタンスから――

出てきたのは、清楚な白いブラジャーとショーツの一式だった。
……忘れてた。今の俺は「白川薫子」だったんだ。
これには俺も予想外。思わず固まってしまう。そこには、下着姿で呆然とブラジャーを持ち上げている生徒会長の姿が!
イカンイカン。現実逃避している場合じゃない。覚悟を決めて、装着せねば。
えーっと、まずはホックを外して付け替えるんだよな……
背中に手をまわし、ホックを外す。難なく外せたことにちょっと感動。
あとはそのまま取って付け替えるだけか。何だ、簡単じゃないか。
しかしブラを外す時にそれは起こった。少し手元が狂ってしまった。

「ひゃうっ!」

電撃が走るような気持ちの良い感覚。
見てみると、そこにはピンク色の小さな突起がそり立っていた。
おもわずそれを弄んでしまう。コリコリとした感触が気持ちいい。
身体も熱くなってきた俺は、いつしか女陰へと手を伸ばしていた。
乳首がこれなら、と思うともう手は止まらない。
もう触れるか、といったところまで手を近づけたところで――

「何やってるのー?早くしないと遅れるわよー」

違う部屋から葵さんの声が。その声で俺は我に返った。もう少しで一線を越える所だった。危ない危ない。
急いで着替えを済ませてカバンを持ち、そのままパンだけ食べ、玄関へ走る。
行儀が悪いが、学校に遅れそうな今はそんなこと言ってられない。靴をはいて外へ。
おっといけない、あれを忘れるところだった。俺はゆっくりと玄関に振り向いて、言う。

「それでは行ってまいります。お母様」

そのまま白川薫子として、私として家を出る。初めてでありながら、いつもの通学路を通って。
いつしか心は躍っていた。これから起こるであろうさまざまな出来事に。


通学路を歩いていると、前から女の子が来ました。
長い髪をリボンでまとめ、私と同じ学生服を着た、身長が少し低めの……
私からも駆け寄ってあいさつを。

「おはようございます。白川さん」
「おはよう。瀬能さん。今日も元気そうですね」

親しげなこの女の子は――
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廃屋だった。
 blitz  - 10/7/31(土) 1:32 -

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   ひび割れ今にも崩れ落ちそうな壁、何の価値も無さそうなガラクタ、気持ちばかりの小さな子供用の家具。ざっと見たところこんな所だ。
窓は無く出口は正面のドアのみ。しかしそこもしっかりと塞がれていて脱出できそうに無い。
……待て。ならなんでこの女はここにいる?どうやって入ってきた?
俺の疑念に気付いたのか、女が話しかけてくる。

「あら?その様子じゃ気付いたのかしら、私がここにいるのがおかしいって事」
「ああ。ドアが塞がれていたらこの部屋から出ることはもちろん、入ることも出来ない……例外を除いてな」
「例外……私を疑っている、というわけ」
「そうだ。ドアを塞いだのがお前なら、この状況は簡単に説明がつくからな。
なにせ、入った後にドアを塞ぐだけだ。俺を閉じ込めるためにな」
「そう、残念だけどその推理はハズレ。私は確かにドアを塞いだ……でもあなたをここに閉じ込めようとは思ってない。むしろ助けてあげるつもりよ」

そう自信たっぷりに答えた女。所謂どや顔だ。
この女、いったい何がしたいんだ?助けるつもりならば、脱出口は確保しておかなきゃならんだろう。それを塞ぐメリットが無い。
だがこの目……ただの馬鹿には見えない。何かの秘策があるのか?

「助ける、と言ったなお前。どうやってここから脱出するつもりだ?」
「簡単よ。これを使うわ。」

そう言って女は胸元から何かを取り出した。小さくてよく見えないが、液体の入った小瓶……か?それでどうやって?

「これは元々あなたの会社で秘密裏に行われていた研究の試作品よ。
その顔を見ると、トップのあなたにさえ知らされてなかったようだけど」

その女の予想通り、俺はこんなものが俺の会社で作られていることなんて知らなかった。いつの間にこんな物を?
……だが問題はそこじゃない。

「その秘密裏に行われてる研究を何故お前が知っていて、その試作品を持っているんだ!?お前はいったい何者なんだ?」
「はいはい。私について聞きたいのは分かるけど、残念ながらもう時間が無いの。早くこれを飲んで」

そう言って強引に試作品とやらを飲まされた。うっ……これは激烈にまずいな。舌がおかしくなりそうだ。
そんなことを気にしていられたのも束の間、体中が熱くなり始めた。
意識もだんだんと薄れていき、気がつくと――
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「学校に行って欲しいのよ、薫子としてね」
 blitz  - 10/7/30(金) 2:49 -

引用なし
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   お母様のその言葉が私には一瞬理解できず、固まってしまいました。
俺……いや、私が言えた義理ではありませんが、ほぼ初対面の人に自分の娘の身体を預けたままにしておくだけでなく、学校へ行けだなんて……
元の娘の心配はしないのでしょうか。私にはちょっと理解できませんわね。
……それにしてもさっきから違和感が拭えませんわ。自分が自分だという確固たる自信があるのに、それを否定する自分も居て。おかしい。自分が定まらない。
俺の様子を不審に思ったのか、母親が近づいてきて……

「どうしたの?やっぱり嫌だったかしら?」
「ああ、いえ、なんだかさっきから俺が、私が、よく分からなくなってきて……
違和感があって、こう……水と油を無理やり混ぜたような感覚があって……
自分が何かっていうことが分からなくなってきましたの……」

いつしか口調がおかしくなっていた。言っている事も。だが、それすらも今の自分では気付かない。
どうなっているのだろうか、自分は。平常でありながら、狂っている。
このままだとどうなるのか。得体の知れない悪寒が体中を駆け巡った。
身体は震えていた。急に怖くなった。何が怖いのかも分からない。
思わず地面に向かって倒れこんだ。立って居られなかった。


だがその時だった。突然身体が、心が軽くなった。悪寒も消えている。
意識もはっきりしてきたので、周りの様子を確認すると……

「ごめんなさい。一般人のあなたにはちょっとやり過ぎちゃったわね。
あせって、またドジ踏むところだった」

……抱きとめられていた。深く。そりゃもう深く。
まるで当然だと言わんばかりに胸に顔を押し付けられている。これは俺には刺激がツヨスギル。

「わっ、わわぁ!?」
「あらあら、強く抱きしめすぎちゃったかしら。ふふふ」

この人、絶対分かっててやってるだろ。俺は女性経験豊富じゃないんだぞ。
だからこうして憑依薬で女の子の身体を……って、あれ?

「俺……私じゃなくなってる……?」
「そうよ。あなたには魂の結合はまだ早すぎた。だから、もう一度勝手にいじくらせてもらったわ」
「い、いじくる……?何かいやーな雰囲気が……」
「あらぁ、心配しないでよ。この白川葵、二度もヘマはしないわよ。
あなたに施した術式を変更して、魂の切り替えが利くようにしたわ。
そうね……さしずめ、魂のコーティングってとこかしら。
これからは意図的に、薫子として振舞えると思うわ。普段はそのままでね。」


これだけでなく、葵さんは他のこともいろいろと交えて俺に起こった異変について説明してくれた。
魂のコーティング。葵さんが行ったその術によって俺は助かったようだ。
魂の結合なんて術は、普通はこんな風に短時間で行うものではなく、もっと時間をかけて徐々に行うもので、葵さんのうっかりでいきなりやられた俺はかなり危険な状態だったらしい。
ちなみに、放って置けば廃人確定コースなんだそうな。……うっかりってレベルじゃねーぞ!

だが、ここでまた俺の頭の中にあの疑問が浮かびだした。
――何故、こうも俺に括るのか。良くしてくれるのか。
跡継ぎだとか、才能だとかじゃない、もっとちがう理由があるのではないか?
そう思い、緊張しながらも聞いてみた。
すると――
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俺の過去
 闇聖  - 10/7/26(月) 19:41 -

引用なし
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   こんな言葉がある。

“努力して、バカにされた相手をいつか見返すことができれば、それで良いと・・・”

冗談じゃない!その通りにやった結果がこれだ。


小学生の時は、多少の事はあってもお目に見てくれた。
だが、中学に入り、俺が馬鹿にされたやつを見返して強くなったというのに、今度は教師に恐れられ、停学処分。
高校でその教師に抗議して歯向かったせいで退学になった。

しかし俺のやり方は正しいと思い、親をしのぐ勢いでここまで事業を大きくしたというのに、よりによってその親に恐れられるとは・・・


さすがに3回も恐れられ・裏切られたら、いくら俺でも・・・廃人化だ。

さて、俺が拉致され連れてこられたのは、
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・・・どなた?
 闇聖  - 10/7/26(月) 19:23 -

引用なし
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   ・・・・・
しばし沈黙


て…あんただr、グハっ
問い詰めようとする前に、腹に一撃を受けた。

「少し黙ってなさい。今から訳を1分以内で話すから。」

訳だと・・・

「要するにあんたは、親に売られたんだよ。」

「なぜだ。まさか俺が・・・力を持ちすぎたせいか?まt・・・」

「よく分かってるじゃないか。その通りだよ。

なんてことだ・・・ついに俺の人生も


実は
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気がつくと……
 blitz  - 10/7/22(木) 23:32 -

引用なし
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   目を覚ますと、そこにはさっきと変わらぬ母親の姿が。
「気分はどうかしら?薫子?」
「はい……私(わたくし)は大丈夫です。お母様……ってええ!?」
「その様子では成功したようね。まあ、私がやったんだから当然だけど」
「こ、これはいったいどういう事でございますの!?お母様!?」
「まったく……とりあえず落ち着きなさい、貴方。はしたないわよ?」
「はっ、はぁ……」
信じられない。俺は今、完全に白川薫子として存在している。
さっきまで身体に感じていた違和感が、まったく感じられないのだ。言葉遣いも、白川のそれである。
そればかりか、目の前の女の人――白川葵が自分の母親だということもはっきりと認識できる。
一度深呼吸をして、葵さんを見つめる俺。
「どうやら落ち着いたようね。」
「はい。お母様。……私はいったいどうなったのです?元の私は何処へ?」
「まずはあなたの状況から話すわね。簡単にいうと、貴方と薫子の精神を混ぜたのよ。
その結果、今のあなたが出来たってわけ。今の貴方は薫子そのものと言っても過言じゃないわ。とは言っても、簡単な処置だから2日もすれば元に戻るんじゃあないかしらね。
次に、元の貴方が何処に行ったか、どうなっているかだけど……
薫子にも同じ処置をして、家に帰したわ」
「えっ……そんな事してしまいましたら、直ぐにバレますわよ!?
あの御方、只でさえ男嫌いですのに、俺の代わりなんてしたら発狂してしまうのでは……」
「その点は大丈夫よ。別の術を使っておいたから。今の薫子は貴方になりきってる。目を覚ましたとたん、慌てて出て行ったわ。2回もこけてたのが面白かったわよ」
「それはそれは……酷いことをしますわね……」
絶対この人ドSだ。俺の勘が、いや、私の経験がそう言ってる。
……待て、「私」の経験ですって……どうやら何時の間にか俺は私になっているようですわね。少し嬉しい気分。でも、俺っていう響きに悪寒を感じるのが、悲しいですわ……
「まぁ、こんな所かしらね。貴方からは何かある?」
「ありませんわ。お母様。徐々に私の記憶も読めるようになってきましたし」
「あら良かった。なら早速やって貰いたいことがあるのよ」
「?なんです?」
「それは――」
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105611
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このリレー小説はTiraさんのブログでのちょっとした話題で設置したお試し的なものです。 運営管理等は手が回らないと思いますのでお遊び程度に。SPAMとかで荒れ始めたら消すかもしれませんがあしからず・・・ ※また海外のBBSスパマーにリスティングされたようですので、2/22より一時書込み禁止中。2/25再開 3/6スパム投稿から禁止語句を登録しまくっているので投稿蹴られる事も在るかも知れませんがご了承ください。