遅くなりましたが、「銀の月の照らす夜」を読ませていただきました。
雨がやんで、束の間、銀の月が照らす森の風景 ――とても美しい光景を想像しながら拝読しました。 竜との戦闘もよく描かれているのですが、気になったことといえば、 主人公は独り言の多さとその口調から、 かなり飄々としているように感じられるのに、 地の文では『手を抜くつもりは最初から、ない』とか、 『一瞬だけ緩んだ表情が再び険しさを帯びる』とか、 こちらはかなり真剣に戦っているイメージで、 正直、どっちなんだろうと悩みました。 物語の雰囲気的には真剣さを出す無口の方がよさそうな気がしますが (まあ、それは私の好みの問題でもありますから、絶対ではありませんけど)、 多分、セリフを挟まないと、 地の文ばかりになって読みづらいという配慮が働いたのでは?(勝手な想像) それでしたら、管理者を二人以上にするとか、 竜自身に喋らせてしまうとか(思念に語りかける、みたいな)、 そういう方法もあったかと思います。
――と、ここまで書いておいてなんですが、 ちょっと主人公がつかみづらかったもので、くどくどとすみませんでした。 また素敵な作品を期待しております。
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