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とは言っても、この子の身体では行動に制限が出る。
手放すつもりは無いが、いったん身体から出ることにする。
「あうう……」
苦痛に歪むあゆみちゃん。だが、そんなことはお構いナシだ。
ゴボゴボという音を立てながら、俺はあゆみちゃんから抜け出す。
女の子の口から液状の物体がドロリと顔を出すのは、なかなかグロテスクなのではなかろうか。
「はうっ……!はぁ……!」
ゆっくり、ゆっくりと口から這い出す。
だがその時だった。
「嫌ぁ……何なのこれぇ……」
あゆみちゃんの意識が徐々に覚醒してきた!
このままではマズイ!
ここは身体の中に戻るべきか?そう考えているうちに、俺の身体に痛みが……
「ううっ気持ち悪い……」
なんと、あゆみちゃんが俺を噛み千切ろうとしている。
今まで、身体を噛み千切られそうになったことなんて、当然無かった俺はパニックになった。
こんな小さな子供にここまでの力が出せるとは思っても見なかった。
何とかしてこの状況を打破したかった俺は……
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