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その瞬間プールから聞こえてくる嬌声の種類が変わった。
プールに目を向けるとさっきまで水を掛け合っていた部員たちに、水が触手のように襲いかかっているのだ。
考えついたこと。それは「プールの水が俺そのものだということは、水自体も自分の体として使えるのではないか」ということだ。
それに気付いた瞬間に、プールにいる俺(達)に影響したのだろう。
よく見れば襲っている水も俺だからか、襲われているようにも見える部員もそんなに嫌がっている様子ではない。
そして更に思考を深める。
プールの水は水道から放出されている。それはこの学校のトイレやシャワー室などにも繋がっているだろうということだ。一度逆流することになるかもしれないが、それは問題ないだろう。
ノズルなり便器から、水として襲えばそのまま俺の支配下に出来るはずだ。
早速俺は俺の身体を水道に通していく。
そして向かった先は――
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